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公開番号2024141022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052448
出願日2023-03-28
発明の名称共重合体組成物、およびその用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/16 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、より耐摩耗性に優れる成形品、中でもコンベアベルトを得るに好適な共重合体組成物を得ることにある。
【解決手段】本発明は、極限粘度[η]が異なる二種の特定の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体、カーボンブラック、および液状重合体を含む共重合体組成物、および、その用途に係る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
極限粘度[η]が2.0~4.0dL/gの範囲にある、エチレン(A1)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B1)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C1)とに由来する構成単位を有し、下記(i)~(iv)の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S1)〔以下、「エチレン系共重合体(S1)」と呼称する。〕、および
極限粘度[η]が0.5dL/g以上~2.0dL/g未満の範囲にある、エチレン(A2)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B2)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C2)とに由来する構成単位を有し、下記(i)~(iv)の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S2)〔以下、「エチレン系共重合体(S2)」と呼称する。〕と
前記エチレン系共重合体(S1)とエチレン系共重合体(S2)との合計100質量部当たり、カーボンブラック(B)を0.1~200質量部、並びに、
エチレン・α-オレフィン共重合体(C1)、液状ポリイソプレン(C2)、および、液状ポリブタジエン(C3)から選択された少なくとも1種の平均分子量(Mn)1,000~100,000の範囲にある液状重合体(C)を0.1~100質量部の範囲で含むことを特徴とする共重合体組成物。
〔エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S1)〕
(i)エチレン/α-オレフィンのモル比が40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C1)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体:100重量%中、0.07~10重量%の範囲にある。
(iii)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S1の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C1)に由来する構成単位の重量分率〔(C1)の重量分率(重量%)〕と、非共役ポリエン(C1)の分子量〔(C1)の分子量〕とが、下記式(1-1)を満たす。
4.5≦Mw×(C1)の重量分率/100/〔(C1)の分子量〕≦40
・・・式(1-1)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C1)に由来する構成単位の重量分率((C1)の重量分率)とが、下記式(2-1)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C1)の重量分率×6・・・式(2-1)
〔エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S2)〕
(i)エチレン/α-オレフィンのモル比が40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C2)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体:100重量%中、0.07~10重量%の範囲にある。
(iii)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S2の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C2)に由来する構成単位の重量分率〔(C2)の重量分率(重量%)〕と、非共役ポリエン(C2)の分子量〔(C2)の分子量〕とが、下記式(1-2)を満たす。
4.5≦Mw×(C2)の重量分率/100/〔(C2)の分子量〕≦40
・・・式(1-2)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C2)に由来する構成単位の重量分率((C2)の重量分率)とが、下記式(2-2)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C2)の重量分率×6・・・式(2-2)
TIFF
2024141022000006.tif
25
154
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
非共役ポリエン(C1)、および、非共役ポリエン(C2)が5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)であることを特徴とする請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の共重合体組成物を用いてなるコンベアベルト。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐摩耗性に優れる共重合体組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉄鋼、石炭、セメント等の様々な産業分野においては、物品の輸送手段としてベルトコンベア装置が用いられ、特に、例えばクリンカ等のように、150~250℃程度の高温物品をベルトコンベア装置で搬送するケースも多い。このような状況を受け、メンテナンス作業の最小限化及び使用寿命の長期化を図るため、耐熱老化性および耐摩耗性に優れるコンベアベルトが求められている。
【0003】
コンベアベルトの耐熱老化性、耐摩耗性などを改良する方法として、エチレン・1-オクテン共重合体とエチレン・プロピレン共重合体とを含有するゴム組成物を用いることが提案されている(特許文献1)。
【0004】
また、より加工性と機械物性、耐熱老化性および耐摩耗性に優れるコンベアベルトを得るに好適なコンベアベルト用共重合体組成物が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-246017号公報
特開2022-147453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、近年、コンベアベルトにはより高い耐摩耗性に対する要求が高まっており、そして従来品を代替する耐熱コンベヤベルト用ゴム組成物には耐熱性、機械物性、加工性を従来品と同等に維持またはそれ以上の性能を有することが望まれている。
【0007】
本発明の目的は、より耐摩耗性に優れる成形品、中でもコンベアベルトを得るに好適な共重合体組成物を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の[1]~[3]にかかわる。
[1〕
極限粘度[η]が2.0~4.0dL/gの範囲にある、エチレン(A1)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B1)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C1)とに由来する構成単位を有し、下記(i)~(iv)の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S1)〔以下、「エチレン系共重合体(S1)」と呼称する。〕、および
極限粘度[η]が0.5dL/g以上~2.0dL/g未満の範囲にある、エチレン(A2)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B2)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C2)とに由来する構成単位を有し、下記(i)~(iv)の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S2)〔以下、「エチレン系共重合体(S2)」と呼称する。〕と
前記エチレン系共重合体(S1)とエチレン系共重合体(S2)との合計100質量部当たり、カーボンブラック(B)を0.1~200質量部、並びに、
エチレン・α-オレフィン共重合体(C1)、液状ポリイソプレン(C2)、および、液状ポリブタジエン(C3)から選択された少なくとも1種の平均分子量(Mn)1,000~100,000の範囲にある液状重合体(C)を0.1~100質量部の範囲で含むことを特徴とする共重合体組成物。
〔エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S1)〕
(i)エチレン/α-オレフィンのモル比が40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C1)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体:100重量%中、0.07~10重量%の範囲にある。
(iii)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S1の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C1)に由来する構成単位の重量分率〔(C1)の重量分率(重量%)〕と、非共役ポリエン(C1)の分子量〔(C1)の分子量〕とが、下記式(1-1)を満たす。
4.5≦Mw×(C1)の重量分率/100/〔(C1)の分子量〕≦40
・・・式(1-1)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C1)に由来する構成単位の重量分率((C1)の重量分率)とが、下記式(2-1)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C1)の重量分率×6・・・式(2-1)
〔エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S2)〕
(i)エチレン/α-オレフィンのモル比が40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C2)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体:100重量%中、0.07~10重量%の範囲にある。
(iii)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S2の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C2)に由来する構成単位の重量分率〔(C2)の重量分率(重量%)〕と、非共役ポリエン(C2)の分子量〔(C2)の分子量〕とが、下記式(1-2)を満たす。
4.5≦Mw×(C2)の重量分率/100/〔(C2)の分子量〕≦40
・・・式(1-2)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C2)に由来する構成単位の重量分率((C2)の重量分率)とが、下記式(2-2)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C2)の重量分率×6・・・式(2-2)
【0009】
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159
【0010】
[2]
非共役ポリエン(C1)、および、非共役ポリエン(C2)が5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)であることを特徴とする項[1]に記載の共重合体組成物。
[3]
項[1]または[2]に記載の共重合体組成物を用いてなるコンベアベルト。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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