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公開番号2024142265
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023054387
出願日2023-03-29
発明の名称組成物、アンダーコート層、電極、リチウムイオン二次電池
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/66 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】安全性に優れ、充放電初期の直流抵抗が低く抑えられ、かつ、高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制された電極の形成に好適な組成物、並びにアンダーコート層、電極及びリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】導電性炭素材料(A)、オレフィン系樹脂(B)及びアクリル系樹脂(C)を含有し、前記アクリル系樹脂(C)が、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリロニトリルを含有する第1モノマー成分を重合した第1ポリマーと、(メタ)アクリルアミドを含有する第2モノマー成分を重合した第2ポリマーと、を含み、前記第1ポリマーの質量に対する前記第2ポリマーの質量の比が、0.1以上100未満である組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
導電性炭素材料(A)、オレフィン系樹脂(B)及びアクリル系樹脂(C)を含有し、
前記アクリル系樹脂(C)が、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリロニトリルを含有する第1モノマー成分を重合した第1ポリマーと、(メタ)アクリルアミドを含有する第2モノマー成分を重合した第2ポリマーと、を含み、前記第1ポリマーの質量に対する前記第2ポリマーの質量の比が、0.1以上100未満である、組成物。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記導電性炭素材料(A)の含有量が、組成物全質量に対して1質量%~30質量%であり、
前記オレフィン系樹脂(B)の含有量が、組成物全質量に対して30質量%~90質量%であり、
前記アクリル系樹脂(C)の含有量が、組成物全質量に対して1質量%~20質量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記オレフィン系樹脂(B)が、エチレン系樹脂又はプロピレン系樹脂を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記オレフィン系樹脂(B)が、粒子状であり、粒径が0.1μm~9.0μmであり、軟化点が70℃以上である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記アクリル系樹脂(C)における前記第2モノマー成分が、更にカルボキシ基含有ビニルモノマー及び水酸基含有ビニルモノマーを含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
更に、添加剤(D)を含有し、
前記添加剤(D)の含有量が、組成物全質量に対して1質量%~50質量%である請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記添加剤(D)が、カルボキシメチルセルロースを含む請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記添加剤(D)が、70℃以上180℃以下の最大体積膨張温度を有する熱膨張性マイクロカプセル及び無機酸化物フィラーの少なくとも一方を含む請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
レーザー光回折散乱法で測定した、粒度分布D10に対する粒度分布D99の比(D99/D10)が、35以下である請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
レーザー光回折散乱法で測定した粒度分布D99が、20μm以下である請求項1に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、組成物、アンダーコート層、電極、リチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン二次電池は、電子機器、電気自動車、又は電気貯蔵用の電源として広く使用されている。特に最近では、ハブリッド自動車等に搭載可能な、高容量で高出力かつエネルギー密度の高い電池が求められている。このようなリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いという利点がある。一方で、リチウム金属及びリチウムイオンを使用することから、安全性に対する十分な対応策が必要となる。
【0003】
特許文献1は、リチウムイオン二次電池の安全性を向上させたリチウムイオン二次電池用正極を開示している。特許文献1に開示の正極は、正極集電体、及び正極合材層を備える。正極合材層は、正極集電体の少なくとも片面に積層されている。正極合材層は、正極合材層と、アンダーコート層とを有する。アンダーコート層は、正極集電体及び正極合材層との間に形成されている。アンダーコート層は、導電助剤と、バインダーと、熱膨張性マイクロカプセルとを含む。熱膨張性マイクロカプセルは、70℃以上180℃以下の最大体積膨張温度を有する。
【0004】
特許文献2には、内部短絡が発生した際の電池温度の上昇を抑えるため、正極集電体と正極合材層との間に、特定の官能基を有する硬化性樹脂の硬化物と導電材とを含む中間層を備えた二次電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/189866号
国際公開第2018/198689号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
安全性に優れるとともに、充放電の初期の直流抵抗と、高温環境下(特に長期保存後)でのリチウムイオン二次電池の直流抵抗の上昇と、が抑制された電池性能に優れるリチウムイオン二次電池が求められている。充放電の初期の直流抵抗が抑制されたリチウムイオン二次電池の出力は、充放電の初期の直流抵抗が抑制されていないリチウムイオン二次電池の出力よりも優れる。高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制されたリチウムイオン二次電池の寿命は、高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制されていないリチウムイオン二次電池の寿命よりも優れる。
【0007】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、安全性に優れ、充放電初期の直流抵抗が低く抑えられ、かつ、高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制された電極の形成に好適な組成物(好ましくはアンダーコート用組成物)及びアンダーコート層を提供することにある。
本開示の他の実施形態が解決しようとする課題は、安全性が高く、充放電初期の直流抵抗が低く抑えられ、かつ、高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制され、優れた電池性能を安定的に供し得る電極及びリチウムイオン二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 導電性炭素材料(A)、オレフィン系樹脂(B)及びアクリル系樹脂(C)を含有し、前記アクリル系樹脂(C)が、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリロニトリルを含有する第1モノマー成分を重合した第1ポリマーと、(メタ)アクリルアミドを含有する第2モノマー成分を重合した第2ポリマーと、を含み、前記第1ポリマーの質量に対する前記第2ポリマーの質量の比が、0.1以上100未満である、組成物である。
<2> 前記導電性炭素材料(A)の含有量が、組成物全質量に対して1質量%~30質量%であり、前記オレフィン系樹脂(B)の含有量が、組成物全質量に対して30質量%~90質量%であり、前記アクリル系樹脂(C)の含有量が、組成物全質量に対して1質量%~20質量%である、<1>に記載の組成物である。
<3> 前記オレフィン系樹脂(B)が、エチレン系樹脂又はプロピレン系樹脂を含む<1>又は<2>に記載の組成物である。
<4> 前記オレフィン系樹脂(B)は、粒子状であり、粒径が0.1μm~9.0μmであり、軟化点が70℃以上である<1>~<3>のいずれか1つに記載の組成物である。
<5> 前記アクリル系樹脂(C)における前記第2モノマー成分が、更にカルボキシ基含有ビニルモノマー及び水酸基含有ビニルモノマーを含有する<1>~<4>のいずれか1つに記載の組成物である。
<6> 更に、添加剤(D)を含有し、前記添加剤(D)の含有量が、組成物全質量に対して1質量%~50質量%である<1>~<5>のいずれか1つに記載の組成物である。
<7> 前記添加剤(D)が、カルボキシメチルセルロースを含む<6>に記載の組成物である。
<8> 前記添加剤(D)が、70℃以上180℃以下の最大体積膨張温度を有する熱膨張性マイクロカプセル及び無機酸化物フィラーの少なくとも一方を含む<6>又は<7>に記載の組成物である。
<9> レーザー光回折散乱法で測定した、粒度分布D10に対する粒度分布D99の比(D99/D10)が、35以下である<1>~<8>のいずれか1つに記載の組成物である。
<10> レーザー光回折散乱法で測定した粒度分布D99が、20μm以下である<1>~<9>のいずれか1つに記載の組成物である。
<11> レーザー光回折散乱法で測定した、粒度分布D50に対する粒度分布D99の比(D99/D50)が、20以下である<1>~<10>のいずれか1つに記載の組成物である。
<12> <1>~<11>のいずれか1つに記載の組成物を含むアンダーコート層である。
<13> 集電体と、<12>に記載のアンダーコート層と、合材層と、を備えた電極である。
<14> 前記集電体と前記アンダーコート層と前記合材層とをこの順に備えた<13>に記載の電極である。
<15> <13>又は<14>に記載の電極を備えたリチウムイオン二次電池である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、安全性に優れ、充放電初期の直流抵抗が低く抑えられ、かつ、高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制された電極の形成に好適な組成物(好ましくはアンダーコート用組成物)及びアンダーコート層が提供される。
また、本開示の他の実施形態によれば、安全性が高く、充放電初期の直流抵抗が低く抑えられ、かつ、高温環境下(特に長期保存後)での直流抵抗の上昇が抑制され、優れた電池性能を安定的に供し得る電極及びリチウムイオン二次電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示のリチウムイオン二次電池の一例であるラミネート型電池を示す概略断面図である。
本開示の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池における正極の概略断面図である。
本開示の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池における負極の概略断面図である。
3本ロールミルの一例を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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