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公開番号2024137857
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2024043684
出願日2024-03-19
発明の名称アリルベンゼン系重合体およびアリルベンゼン系重合体の製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08F 12/06 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】より耐熱性に優れたアリルベンゼン系重合体を提供する。
【解決手段】アリルベンゼン系化合物から導かれる構成単位Aを95~100モル%、アリルベンゼン系化合物以外の重合性単量体から導かれる構成単位Bを0~5モル%含有し(ただし前記構成単位Aの含有量と前記構成単位Bの含有量の合計は100モル%である)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが12,500以上である、アリルベンゼン系重合体(X)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アリルベンゼン系化合物から導かれる構成単位Aを95~100モル%、
アリルベンゼン系化合物以外の重合性単量体から導かれる構成単位Bを0~5モル%含有し(ただし前記構成単位Aの含有量と前記構成単位Bの含有量の合計は100モル%である)、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが12,500以上である、アリルベンゼン系重合体(X)。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
示差走査熱量計(DSC)測定で求められる冷結晶化熱ΔHcが30.0J/g以上である、請求項1に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
【請求項3】
メソペンタッド分率(mmmmピーク分率)が80~100%である、請求項1または2に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
【請求項4】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められるポリスチレン換算で、数平均分子量Mnに対する前記Mwの比(Mw/Mn)が2.00~6.00である、請求項1または2に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
【請求項5】
動的粘弾性測定(DMA)で求められるガラス転移温度Tgが60℃以上である、請求項1または2に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
【請求項6】
示差走査熱量計(DSC)で測定した融点Tmが205℃以上である、請求項1または2に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
【請求項7】
前記アリルベンゼン系化合物がアリルベンゼンである、請求項1または2に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
【請求項8】
アリルベンゼン系重合体の製造方法であって、前記製造方法が、
95~100モル%のアリルベンゼン系化合物と、
0~5モル%のアリルベンゼン系化合物以外の重合性単量体(ただし前記アリルベンゼン系化合物の配合量と前記重合性単量体の配合量の合計は100モル%である)と、
触媒(Y)と、
の混合物を調達する工程(I)と、
前記触媒(Y)の存在下で前記アリルベンゼン系化合物と前記重合性単量体とを重合させる工程(II)と、
を有し、
前記触媒(Y)の重合活性が、前記触媒(Y)に含まれる遷移金属化合物(A)1mmolあたり、0.050kg/hr以上である、アリルベンゼン系重合体の製造方法。
【請求項9】
前記触媒が、下記要件(i)および/または(ii)を満たす、請求項8に記載の製造方法。
要件(i):
遷移金属化合物(A)として、下記式[I]で示される遷移金属化合物(A1)を含む。
JPEG
2024137857000023.jpg
38
158
[式中、


は、水素を数に入れずに1から40の原子を含む、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルカリル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロアルカリル、シリル、および、それらの不活性置換誘導体から選択され、
Tは、モノ-もしくはジ-アリール置換メチレンもしくはシリレン基、または、モノ-もしくはジ-ヘテロアリール置換メチレンもしくはシリレン基から選択される、水素を数に入れずに10から30の原子からなる2価の架橋基であり、ここで、このようなアリール置換基またはヘテロアリール置換基の少なくとも1つは、そのオルト位の1つもしくは両方を、第2級もしくは第3級アルキル基、第2級もしくは第3級ヘテロアルキル基、シクロアルキル基、または、ヘテロシクロアルキル基で置換されており、


は、ルイス塩基官能性を含むC

~C
20
ヘテロアリール基であり、
Mは第4族金属であり、
X’’’’はアニオン性、中性またはジアニオン性の配位基であり、
x’’’’はX’’’’基の数を表す0から5の数であり、そして、
結合、任意の結合、および電子供与相互作用はそれぞれ実線、破線および矢印で表される。]
要件(ii):
遷移金属化合物(A)として、下記式[II]で表される遷移金属化合物およびその鏡像異性体から選ばれる少なくとも1種の遷移金属化合物(A2)を含む。
JPEG
2024137857000024.jpg
68
148
[式[II]中、


、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R
10
、R
11
、R
12
、R
13
、R
14
、R
15
およびR
16
はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、


は炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基またはケイ素含有基であり、


は水素原子であり、


を除くR

からR
16
までの置換基のうち、任意の2つの置換基は互いに結合して環を形成していてもよく、
Mは第4族遷移金属であり、
Qはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、
jは1~4の整数であり、jが2以上の整数であるとき、Qは同一または異なる組合せで選んでもよい。]
【請求項10】
前記式[I]で示される遷移金属化合物(A1)が、下記式で示される化合物であり、
JPEG
2024137857000025.jpg
51
149
前記式[II]で表される遷移金属化合物(A2)が、下記式で示される化合物である、請求項9に記載の製造方法。
JPEG
2024137857000026.jpg
69
141
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アリルベンゼン系重合体およびアリルベンゼン系重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂は、剛性、耐熱性および透明性などに優れた樹脂材料として従来広く利用されている。なかでも4-メチル-1-ペンテンを主な構成モノマーとするポリメチルペンテン(PMP、4-メチル-1-ペンテン系重合体などとも称される)は、ポリエチレンおよびポリプロピレンに比べて高い融点を有することから、耐熱性に特に優れる樹脂材料として食品容器、離型紙、ゴムホースおよびLEDモールドなど各種用途に広く使用されている。
【0003】
しかしながら、公知のPMPおよびPMPを含む成形体は、220~240℃程度の融点を有するという点では耐熱性に優れる一方で、ガラス転移温度は10~30℃程度にとどまるため、高荷重下での熱変形温度はあまり高くないことが知られている(例えば非特許文献1)。このため、高荷重下でも熱変形しづらい程度の特に優れた耐熱性を求める用途においては、融点およびガラス転移温度の両方に優れた樹脂材料が求められる場合があった。
【0004】
一方、新たな樹脂材料としてポリアリルベンゼン(アリルベンゼン系重合体などとも称される。)が注目されている。従来、アリルベンゼンは、そのアリル基が有する退化的連鎖移動性のために非重合性のモノマーと考えられていたが、重合技術の発達により、アリルベンゼンを主な構成モノマーとして重合するポリアリルベンゼンを得られるようになってきている(例えば非特許文献2,3)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
熱変形温度の荷重依存性(三井化学株式会社ウェブサイト:https://jp.mitsuichemicals.com/jp/special/tpx/pdf/熱変形温度.pdf)
POLYMER, 1985, Vol 26, September 1443-1447
Polymer Bulletin 42, 265-272 (1999)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献2,3に記載されたようなポリアリルベンゼンは、ガラス転移温度がポリメチルペンテンより高く、融点がポリエチレンよりも高いため、耐熱性に優れる材料の候補として有力視されている。しかし、非特許文献2,3に記載されたポリアリルベンゼンでは、ポリプロピレンおよびポリメチルペンテンと置き換えて使用するには耐熱性が不十分であり、更に耐熱性に優れたポリアリルベンゼンの実現が望まれている。
【0007】
本発明は、より耐熱性に優れたアリルベンゼン系重合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が研究を進めた結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出した。本発明の構成例は、以下の[1]~[11]に示す通りである。
【0009】
[1] アリルベンゼン系化合物から導かれる構成単位Aを95~100モル%、
アリルベンゼン系化合物以外の重合性単量体から導かれる構成単位Bを0~5モル%含有し(ただし前記構成単位Aの含有量と前記構成単位Bの含有量の合計は100モル%である)、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが12,500以上である、アリルベンゼン系重合体(X)。
【0010】
[2] 示差走査熱量計(DSC)測定で求められる冷結晶化熱ΔHcが30.0J/g以上である、[1]に記載のアリルベンゼン系重合体(X)。
(【0011】以降は省略されています)

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