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公開番号2024139710
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2024029724
出願日2024-02-29
発明の名称雑草抑制装置
出願人学校法人近畿大学,トワロン株式会社
代理人個人
主分類A01M 21/04 20060101AFI20241002BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】本発明は、火災を引き起こす可能性を無くすため、1秒間に1回の帯電を発生させる市販の電気柵をそのまま利用し、蔓性雑草が帯電ラインを通過しても、複数回にわたり新たな帯電ラインに近づくように効率を考慮した雑草抑制装置を提案することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る雑草抑制装置は、所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した導電体とを備え、該導電体は、雑草が伸長する方向に所定の間隔で配置され、雑草が伸長した先端が導電体までの距離が1~2cmに近接すると、導電体に電荷を供給して静電場が発生し、帯電した導電体から雑草の先端を狙って空中放電を与えることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した導電体とを備える雑草抑制装置であって、
前記導電体は、雑草が伸長する方向に所定の間隔で配置され、
前記雑草が伸長した先端が前記導電体までの距離が1~2cmに近接すると、前記導電体に電荷を供給して静電場が発生し、前記導電体から前記雑草の先端を狙って空中放電を与えることを特徴とする雑草抑制装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した導電体とを備える雑草抑制装置であって、
前記導電体は、導電ラインとアースラインそれぞれが3cmから10cmの間隔を保持して平行に複数のラインで配列したものであり、
蔓性雑草の先端が、前記導電ラインまたは前記アースラインのいずれかに接触し、さらに伸長して別の前記導電ラインまたは前記アースラインに近づくと、自動的に前記蔓性雑草の先端に空中放電が誘発され前記蔓性雑草の蔓の伸長を抑制することを特徴とする雑草抑制装置。
【請求項3】
前記導電体は、前記導電ラインと前記アースラインの間に絶縁被覆線を配置して網状に形成した絶縁性ネットであって、前記電柵に近接して設けられたフェンスに斜めに立てかけるか又は吊り下げて設置することを特徴とする請求項2に記載の雑草抑制装置。
【請求項4】
所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した第1の導電体と第2の導電体を備える雑草抑制装置であって、
前記第1の導電体は、雑草が伸長する方向に所定の間隔で配置され、
前記雑草が伸長した先端が前記第1の導電体までの距離が1~2cmに近接すると、前記第1の導電体に電荷を供給して静電場が発生し、帯電した前記第1の導電体から前記雑草の先端を狙って空中放電を与え、
さらに、前記第2の導電体は、導電ラインとアースラインそれぞれが3cmから10cmの間隔を保持して平行に複数のラインで配列したものであり、かつ、前記導電ラインと前記アースラインの間に絶縁被覆線を配置して網状に形成した絶縁性ネットであって、前記電柵に近接して設けられたフェンスに斜めに立てかけるか又は吊り下げて設置することで、蔓性雑草の先端が、前記導電ラインまたは前記アースラインのいずれかに接触し、さらに伸長して別の前記導電ラインまたは前記アースラインに近づくと、自動的に前記蔓性雑草の先端に空中放電が誘発される、
ことを特徴とする雑草抑制装置。
【請求項5】
所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した第1の導電体と、雑草が生えた領域の地面に接地した第2の導電体と、を備える雑草抑制装置であって、
前記第1の導電体は、前記雑草が伸長する方向に所定の間隔で配置され、
前記雑草が伸長した先端が前記第1の導電体までの距離が1~2cmに近接すると、前記第1の導電体に電荷を供給して静電場が発生し、前記第1の導電体から前記雑草の先端を狙って空中放電を与えることを特徴とする雑草抑制装置。
【請求項6】
前記導電体は、前記導電ラインと前記アースラインの間に絶縁被覆線を配置して網状に形成した絶縁性ネットであって、前記導電体を3~10cm離間した二層にして前記電柵に近接して設けられたフェンスに斜めに立てかけるか又は吊り下げ、かつ、前記二層の前記導電体のうち前記フェンスからみて外側の前記導電体は大地から3cm以上離して設置することを特徴とする請求項2に記載の雑草抑制装置。
【請求項7】
前記導電体は、前記導電ラインと前記アースラインの間に絶縁被覆線を配置して網状に形成した絶縁性ネットであって、3~10cm離間した二層にして前記電柵に近接して設けられたフェンスに斜めに立てかけて設置する導電体と、前記フェンスに吊り下げて設置する導電体との組み合わせからなる請求項2に記載の雑草抑制装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、雑草抑制装置、特に、伸長してくる雑草を感知して放電電荷によるダメージを与える、全自動で設置型の雑草抑制装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
高速道路における植栽作業の9割以上が、のり面や道路脇の周辺、中央分離帯の除草作業であるが、傾斜の少ない道路脇や路肩の作業には、芝刈りロボットやトリマー式自走草刈機を取り入れ、安全と景観保護のため定期的に除草を行っている。また、傾斜のあるのり面やその道路脇周辺の除草には草刈機を取り付けた多目的作業用トラック(ウニモグ)などが利用されている。しかしながら、植栽作業のほとんどは熟練者の草刈り機による手作業が中心となっているのが現状である。
また、近年、設置面積が増加傾向にある大型太陽光発電施設においても、雑草が下の架台からパネル面にまで伸長し、従来の手作業に代わる除草方法の開発が期待されている。
除草剤は、現代農業における雑草の主要な防除方法であるが、その過剰使用により、除草剤耐性雑草が急速に進化している。除草剤耐性の問題や,農薬の使用量を減らすという長年の社会的関心を考えると,除草剤に代わる真の総合的な雑草管理戦略が緊急に必要であるといえる。
【0003】
現在、農薬を効率よく植物に吸着させるため、静電気を利用した農薬散布法は開発され実用化されているものの、静電気を利用して除草する技術は実用化されているわけではない。しかし、静電気による雑草抑制については、いくつかその抑制方法が、下記の先行技術文献において提案されている。
特許文献1には、高電圧で発生させた電流を手動、または、金属ラインから雑草に与え、火花放電によって根まで枯らすシステムを提案している。また、非特許文献1には、つる性雑草である葛に対して電気柵を利用して伸長抑制する方法が示されている。非特許文献2と非特許文献3には、電気柵を利用して地面から上方向に成長する雑草の抑制方法が示されている。非特許文献2と3に記載されている方法は、本発明の発明者等が考案した技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開5-168391
【非特許文献】
【0005】
「Use of Pulsed Arc Discharge Exposure to ImpedeExpansion of the Invasive Vine Pueraria montana」MDPI 2020年12月3日発行;https://doi.org/10.3390/agriculture10120600
「Use of a Pair of Pulse-Charged Grounded Metal Nets as an Electrostatic Soil Cover for EradicatingWeed Seedlings」MDPI 2023年4月 https://doi.org/10.3390/agronomy13041115
「A Simple Electrostatic Apparatus for Controlling Weeds on Slopes without Causing Soil Erosion」American Journal of Civil Engineering and Architecture 2024年1月4日発行;Available online at http://pubs.sciepub.com/ajcea/12/1/1 doi:10.12691/ajcea-12-1-1.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に係る方法は、雑草を火花放電によるダメージで枯らすため使用する電流値が大きく、火災を引き起こす可能性がある。そのため、設置型にすることは困難であり、人手が要求される手作業となり、草刈機による手作業とほとんど変わらない。
【0007】
非特許文献1に記載されている方法は、本発明の発明者等が考案した技術であるが、葛の木の侵入拡大を阻止するために、電界を利用した簡易な装置を設計し、蔓(つる)を伸ばしている葛の苗木を用い、接地した蔓(つる)の先端と負電圧にパルス充電した導線との間でアーク放電を発生させる実験を行った。該実験の結果、高電圧で加速された自由電子が電界中の植物体を通過することで、植物の生存に有害な影響を与えることが確認できた。しかしながら、当該実験に用いられた装置は、帯電ラインが1本であったことから、蔓(つる)性雑草の先端は容易に通過でき、そのラインを避けて通り抜けた蔓(つる)性雑草は通常通り生育するという問題がある。
【0008】
そこで、上記問題に鑑み、発明者らが取り組んできた静電気を利用する下記既存技術を発展させ、人手に頼らない固定式で全自動による雑草抑制装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る雑草抑制装置は、所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した導電体とを備え、該導電体は、雑草が伸長する方向に所定の間隔で配置され、雑草が伸長した先端が導電体までの距離が1~2cmに近接すると、導電体に電荷を供給して静電場が発生し、導電体から雑草の先端を狙って空中放電を与え、雑草を通じて電荷が大地に移動することを特徴とする。雑草は導電性をもっており、地面に根をはっていることからアースされた導体とみなすことができる。なお、導電体は、金属製ネットにすると好適である。また、雑草抑制装置は、電柵が太陽光発電により稼働するようにすると好適である。
【0010】
また、本発明に係る雑草抑制装置は、所望の領域に囲設した導電線及び該導電線に電圧を印加する電圧印加部とからなる電柵と、該電柵に接続した導電体とを備える雑草抑制装置であって、導電ラインとアースラインそれぞれが3cmから10cmの間隔を保持して平行に複数のラインで配列したものであり、蔓性雑草の先端が、導電ラインまたはアースラインのいずれかに接触し、さらに伸長して別の導電ラインまたはアースラインに近づくと、自動的に蔓性雑草の先端に空中放電が誘発され蔓性雑草の蔓の伸長を抑制することを特徴とする。なお、導電体は、導電ラインとアースラインの間に絶縁被覆線を配置して網状に形成した絶縁性ネットであって、電柵に近接して設けられたフェンスに斜めに立てかけるか又は吊り下げて設置するようにすると好適である。
(【0011】以降は省略されています)

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