特許ウォッチ

公開番号2024135315
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045941
出願日2023-03-22
発明の名称排水フィルタ及び洗濯機
出願人青島海爾洗衣机有限公司,QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.,アクア株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D06F 39/10 20060101AFI20240927BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】糸くず等の異物を除去する際のメンテナンス性を向上させた排水フィルタ及び洗濯機を提供する。
【解決手段】排水フィルタ100は、洗濯水を導入する導入口25aとろ過後の洗濯水を排出する排出口26aとこれらを連通するろ過空間Sとを有するケース本体21と、ケース本体21に対して着脱可能なフィルタトレイ30と、フィルタトレイ30に対して回転軸線L周りで回転自在に取り付けられ、ろ過空間S内において導入口25aからの洗濯水を受けるフィルタ部50と、ケース本体21に取り付けられ、フィルタ部50を回転させるモータ60と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
外槽に接続された排水管から洗濯水を導入し通水することで前記洗濯水に含まれる異物を捕集する排水フィルタであって、
前記排水管を通じて前記洗濯水を導入する導入口と、ろ過後の前記洗濯水を排出する排出口と、前記導入口及び前記排出口に連通するろ過空間と、を有するケース本体と、
前記ケース本体内に少なくとも一部が設けられ、前記ケース本体に対して着脱可能なフィルタ支持部と、
前記フィルタ支持部に対して回転軸線周りで回転自在に取り付けられたフィルタ部であって、前記ろ過空間内において前記導入口からの前記洗濯水を受けるように配置されるフィルタ面を有するフィルタ部と、
前記ケース本体に取り付けられると共に駆動軸が前記フィルタ部に連結され、前記フィルタ部を回転させるモータと、を備える、排水フィルタ。
続きを表示（約 670 文字）【請求項２】
前記ケース本体は、前記フィルタ支持部が挿入される開口を含み、
前記フィルタ支持部は、直線的な案内方向にスライドしながら、前記開口を介して前記ケース本体内に装着される、請求項１に記載の排水フィルタ。
【請求項３】
前記フィルタ支持部は、前記ケース本体内に装着されたときに前記開口を塞ぐカバー板部を有し、
前記カバー板部には、外部から操作可能なレバーが取り付けられており、
前記フィルタ支持部が前記ケース本体内に装着されたときに前記レバーが操作されることで前記フィルタ部が前記モータの前記駆動軸に連結される、請求項２に記載の排水フィルタ。
【請求項４】
前記フィルタ部は、前記回転軸線を中心線とする有底円筒状を呈するフィルタ本体を有し、前記フィルタ本体は、複数の第１孔部が形成された底壁部と、複数の第２孔部が形成された周壁部とを含む、請求項１～３の何れか一項に記載の排水フィルタ。
【請求項５】
前記フィルタ部は、前記フィルタ本体の表面上に設けられ、前記第１孔部及び前記第２孔部の何れよりも細かい目幅を有するメッシュ部を有する、請求項４に記載の排水フィルタ。
【請求項６】
筐体内に配置された前記外槽と、
前記外槽内に配置され、洗濯物が収容される洗濯槽と、
前記外槽に接続され、前記外槽内の洗濯水を排出する前記排水管と、
前記排水管に接続された請求項１～３の何れか一項に記載の前記排水フィルタと、を備える洗濯機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、排水フィルタ及び洗濯機に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、例えばドラム式の洗濯機は、筐体内に外槽及び内槽を備える。特許文献１に記載された洗濯機では、外槽に、給水路及び排水路が接続されている。排水路の一端は、外槽の下端部に接続されており、排水路の途中には、外槽から排出される水（洗濯水）に含まれる異物を捕獲するフィルタユニット（排水フィルタ）が設けられている。フィルタユニットは、筐体内に固定されて排水路の一部を構成する受け部と、受け部に対して着脱可能に取り付けられた本体とを有する。本体内には、複数のピン（櫛歯）を含む櫛部が設けられる。複数のピンは本体の収容室内に突出しており、これらのピンによって異物が捕獲される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２０－１０３７１８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記した従来の洗濯機では、排水フィルタ本体に対して櫛部を退避位置へと移動させることにより、異物とピンが分離され、収容室から異物をスムーズに除去できる。ところが近年、使用者の間にて、排水フィルタを掃除する際に洗濯水に浸された（つまり水分率の高い）糸くず等を除去する作業に関する不満が高まっている。この不満は、使用者（ユーザ）が衛生面についてより敏感になっている傾向に起因すると考えられる。
【０００５】
そこで本発明は、糸くず等の異物を除去する際のメンテナンス性を向上させた排水フィルタ及び洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
［１］本発明の一態様は、外槽に接続された排水管から洗濯水を導入し通水することで洗濯水に含まれる異物を捕集する排水フィルタであって、排水管を通じて洗濯水を導入する導入口と、ろ過後の洗濯水を排出する排出口と、導入口及び排出口に連通するろ過空間と、を有するケース本体と、ケース本体内に少なくとも一部が設けられ、ケース本体に対して着脱可能なフィルタ支持部と、フィルタ支持部に対して回転軸線周りで回転自在に取り付けられたフィルタ部であって、ろ過空間内において導入口からの洗濯水を受けるように配置されるフィルタ面を有するフィルタ部と、ケース本体に取り付けられると共に駆動軸がフィルタ部に連結され、フィルタ部を回転させるモータと、を備える。
【０００７】
上記［１］の排水フィルタでは、フィルタ支持部とフィルタ部がケース本体のろ過空間に配置されて、導入口からの洗濯水がフィルタ部のフィルタ面を通過する。フィルタ面上において、洗濯水に含まれる異物が捕集される。モータによってフィルタ部が回転させられると、異物に含まれる水分が遠心力でフィルタ部の外周の方へ飛ばされ、異物が脱水される。言い換えれば、糸くず等の異物における水分率が低下する。使用者がフィルタ支持部を取り外してフィルタ部から異物を除去する際、異物における水分率が低下していることにより、衛生面での不快感が抑えられる。例えば、異物の除去のために異物が手に触れた場合でも、本来の濡れた状態の異物に比べてヌメリ等が少なく、異物を扱いやすい。また捕集された異物はフィルタ部から脱落しやすい。よって、この排水フィルタによれば、糸くず等の異物を除去する際のメンテナンス性が向上する。
【０００８】
［２］上記［１］に記載の排水フィルタにおいて、ケース本体は、フィルタ支持部が挿入される開口を含み、フィルタ支持部は、直線的な案内方向にスライドしながら、開口を介してケース本体内に装着されてもよい。この構成によれば、使用者は、フィルタ支持部を持ち、フィルタ部を保持したフィルタ支持部を、開口を介して案内方向にスライドさせ、ケース本体内に装着する。よって、フィルタ支持部（フィルタ部）の着脱が容易である。
【０００９】
［３］上記［２］に記載の排水フィルタにおいて、フィルタ支持部は、ケース本体内に装着されたときに開口を塞ぐカバー板部を有し、カバー板部には、外部から操作可能なレバーが取り付けられており、フィルタ支持部がケース本体内に装着されたときにレバーが操作されることでフィルタ部がモータの駆動軸に連結されてもよい。この構成によれば、使用者がフィルタ支持部をケース本体内に装着した後、レバーを操作するのみでフィルタ部がモータの駆動軸に連結される。装着動作と併せて行われる一連の操作により、モータをフィルタ部に簡単に連結することができる。
【００１０】
［４］上記［１］～［３］の何れか１つに記載の排水フィルタにおいて、フィルタ部は、回転軸線を中心線とする有底円筒状を呈するフィルタ本体を有し、フィルタ本体は、複数の第１孔部が形成された底壁部と、複数の第２孔部が形成された周壁部とを含んでもよい。この構成によれば、洗濯水の通水時（ろ過時）には、主として底壁部の第１孔部によりろ過及び異物の捕集が行われる。フィルタ部の回転による脱水時には、主として周壁部の第２孔部を通じて水分が飛ばされる。ろ過（異物の捕集）及び脱水が好適に行われる。脱水後の糸くず等の異物は、主に周壁部に張り付くので、底壁部の第１孔部によるろ過機能が発揮されやすい。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許