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公開番号2024135012
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045497
出願日2023-03-22
発明の名称画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人近島国際特許事務所
主分類G03G 15/20 20060101AFI20240927BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】記録材の幅に応じた複数のフラグ及びそれらフラグを検知するセンサを用いずに、シャッタが正しく動作しているかを検知可能な画像形成装置の提供。
【解決手段】ファンの回転時平均電流値あるいはファン停止時間に基づいて、シャッタが記録材の幅に応じた開口幅となる位置に移動しているか否かを検知する。シャッタの開口幅に応じて変動するファンの回転時平均電流値が、変換テーブルに基づく記録材の幅に相当する回転時平均電流値と異なる場合は、シャッタが適切に移動しておらず異常ありとされる。あるいは、シャッタの開口幅に応じて変動するファンのファン停止時間が、変換テーブルに基づく記録材の幅に相当するファン停止時間と異なる場合は、シャッタが適切に移動しておらず異常ありとされる。こうして、シャッタが正しく動作しているかを検知する。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、
記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、
前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、
前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、
回転する前記ファンに流れる電流を計測する電流計測部と、
前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記電流計測部により所定時間計測された前記ファンの平均電流値が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタを移動したときの所定値でない場合、前記シャッタ駆動部により前記シャッタを予め決められた所定位置に移動させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記シャッタが前記所定位置への移動後に、前記所定位置から前記記録材の幅に応じた開口幅となる位置へ再移動され、そのときの前記ファンの平均電流値が前記所定値よりも小さい場合、前記記録材に対する画像形成が枚数を制限して行われる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
表示部を備え、
前記シャッタが前記所定位置への移動後に、前記所定位置から前記記録材の幅に応じた開口幅となる位置へ再移動され、そのときの前記ファンの平均電流値が前記所定値以上である場合、前記シャッタの停止位置に応じた開口幅よりも記録材の幅に応じた開口幅が狭い記録材に対する画像形成を実行可能である旨を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、
記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、
前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、
前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、
前記ファン及び前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記ファンをオフし、前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる停止時間が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタがあるときに前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる所定時間でない場合、前記シャッタ駆動部により前記シャッタを予め決められた所定位置に移動させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記シャッタが前記所定位置への移動後に、前記所定位置から前記記録材の幅に応じた開口幅となる位置へ再移動され、そのときの前記ファンの停止時間が前記所定時間よりも大きい場合、前記記録材に対する画像形成が枚数を制限して行われる、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
表示部を備え、
前記シャッタが前記所定位置への移動後に、前記所定位置から前記記録材の幅に応じた開口幅となる位置へ再移動され、そのときの前記ファンの停止時間が前記所定時間以下である場合、前記シャッタの停止位置に応じた開口幅よりも記録材の幅に応じた開口幅が狭い記録材に対する画像形成を実行可能である旨を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
表示部と、
第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、
記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、
前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、
前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、
回転する前記ファンに流れる電流を計測する電流計測部と、
前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記電流計測部により所定時間計測された前記ファンの平均電流値が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタを移動したときの所定値でない場合、前記シャッタに異常が生じた旨を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
記録材にトナー像を形成する画像形成部と、
表示部と、
第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、
記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、
前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、
前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、
前記ファン及び前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記ファンをオフし、前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる停止時間が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタがあるときに前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる所定時間でない場合、前記シャッタに異常が生じた旨を前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記シャッタは、第1のシャッタであり、
前記ファンは、第1のファンであり、
前記幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の他端部領域に対向する位置に形成された開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられた第2のシャッタと、
前記他端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風する第2のファンと、
前記第2のシャッタに、異なる幅の記録材に対応して配置された複数のフラグと、
前記カバーに設けられ、前記シャッタの移動に応じていずれかの前記フラグを検知するフラグ検知センサと、を備え、
前記シャッタ駆動部は、前記第1のシャッタと前記第2のシャッタを互いに反対方向へ向けて移動可能であり、
前記制御部は、前記センサによる前記フラグの検知に従って前記シャッタ駆動部により記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記第2のシャッタを移動させる、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリあるいは複合機などの画像形成装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、記録材にトナー像を形成した後に、定着装置により記録材にトナー像を定着させる。最近では、より多くのサイズの異なる記録材に対応したフィルム加熱方式の定着装置が用いられている。この定着装置において最大幅よりも幅の小さい多数枚の記録材に対し連続して定着が行われた場合に、定着フィルムの幅方向両端部側には、定着ニップ部を通過する際に記録材が接触しない領域(非通紙領域と呼ぶ)が形成される。非通紙領域では、加熱された定着フィルムから記録材に熱が奪われ難い故に高温になりやすい(非通紙部昇温と呼ぶ)。
【0003】
非通紙部昇温が生じた状態で、より幅の大きい記録材に対し定着が行われると、定着フィルムへトナーが付着して画像濃度の低下(所謂高温オフセット)を生じさせたり、また周りの樹脂製部材を溶かしたり劣化をはやめたりする虞がある。そこで、記録材の幅に合わせてシャッタを幅方向に移動させることによりファンの風を通す開口幅の大きさを調整して、ファンの風を効率よく非通紙領域に当てて非通紙部昇温が生じるのを抑制する装置が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-71357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、シャッタは定着フィルムの幅方向両端部側に1つずつ配置されており、これら2つのシャッタは1つのモータによりギアを介してそれぞれ幅方向に往復動される。そして、記録材の幅に応じた位置にシャッタを移動させるために、複数のフラグ及びそれらフラグを検知するセンサが一方のシャッタ側にのみ配設されている。それ故、いずれか一方のシャッタが正常に移動していなくても、フラグ検知により両シャッタが正常に移動しているものとして、その状態でファンによる送風が行われていた。しかしながら、いずれか一方のシャッタが正常に移動していない場合、正常に移動していないシャッタ側ではファンの風が当たらず非通紙部昇温が生じやすかった。そうであると、画像形成時に、定着不良、高温オフセット、紙シワ、分離不良などが生じやすくなる。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、記録材の幅に応じた複数のフラグ及びそれらフラグを検知するセンサを用いずに、シャッタが正しく動作しているかを検知可能な画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、回転する前記ファンに流れる電流を計測する電流計測部と、前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記電流計測部により所定時間計測された前記ファンの平均電流値が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタを移動したときの所定値でない場合、前記シャッタ駆動部により前記シャッタを予め決められた所定位置に移動させる、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の一実施形態に係る画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、前記ファン及び前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記ファンをオフし、前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる停止時間が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタがあるときに前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる所定時間でない場合、前記シャッタ駆動部により前記シャッタを予め決められた所定位置に移動させる、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の一実施形態に係る画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、表示部と、第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、回転する前記ファンに流れる電流を計測する電流計測部と、前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記電流計測部により所定時間計測された前記ファンの平均電流値が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタを移動したときの所定値でない場合、前記シャッタに異常が生じた旨を前記表示部に表示させる、ことを特徴とする。
【0010】
本発明の一実施形態に係る画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、表示部と、第一回転体と、前記第一回転体を加熱する加熱部と、前記第一回転体の外周面に当接して、記録材を挟持搬送しつつ熱及び圧力を加えてトナー像を定着させる定着ニップ部を形成する第二回転体と、前記第一回転体を覆うカバーと、を有する定着部と、記録材の搬送方向に交差する幅方向に関し、前記カバーにおいて前記第一回転体の一端部領域に対向する位置に形成された開口部に送風するファンと、前記開口部に対し前記幅方向へ往復移動可能に設けられたシャッタと、前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部と、前記ファン及び前記シャッタ駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記シャッタが停止した状態で前記ファンをオフし、前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる停止時間が、記録材の幅に応じた開口幅となる位置に前記シャッタがあるときに前記ファンのオフから前記ファンの回転停止までにかかる所定時間でない場合、前記シャッタに異常が生じた旨を前記表示部に表示させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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