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公開番号
2024134123
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023044243
出願日
2023-03-20
発明の名称
繊維強化複合材製造用材料セット、繊維強化複合材の製造方法及び繊維強化複合材
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類
C08J
5/06 20060101AFI20240926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】得られる繊維強化複合材において、曲げ強度を高めることができる繊維強化複合材製造用材料セットを提供する。
【解決手段】本発明に係る繊維強化複合材製造用材料セットは、繊維強化複合材を製造するための材料セットであって、母材樹脂と繊維束とサイジング剤との材料セットであり、前記母材樹脂が、アミド基を有し、前記サイジング剤が、フェノール性水酸基を有し、前記母材樹脂と前記サイジング剤との組み合わせが、特定の測定方法により測定されるサイジング剤の重量減少率が25重量%以下となる組み合わせである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維強化複合材を製造するための材料セットであって、
母材樹脂と繊維束とサイジング剤との材料セットであり、
前記母材樹脂が、アミド基を有し、
前記サイジング剤が、フェノール性水酸基を有し、
前記母材樹脂と前記サイジング剤との組み合わせが、下記の測定方法により測定されるサイジング剤の重量減少率が25重量%以下となる組み合わせである、繊維強化複合材製造用材料セット。
サイジング剤の重量減少率の測定方法:前記母材樹脂の溶融温度をT℃とする。前記サイジング剤を、大気雰囲気下にて、10℃/分の昇温速度で30℃から(T+50)℃まで加熱し、各温度におけるサイジング剤の重量を計測する。30℃でのサイジング剤の重量をW
0
とし、30℃以上(T+50)℃以下の任意の温度をtとし、t℃でのサイジング剤の重量をW
t
とし、式:W
0
-W
t
で表されるサイジング剤の重量減少量が最大であるときの温度でのサイジング剤の重量をW
1
とする。前記W
0
と前記W
1
とから、下記式(1)によりサイジング剤の重量減少率を算出する。
サイジング剤の重量減少率(重量%)=[(W
0
-W
1
)/W
0
]×100 ・・・(1)
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記母材樹脂の溶融温度が、260℃以上である、請求項1に記載の繊維強化複合材製造用材料セット。
【請求項3】
前記繊維束の繊維が、炭素繊維である、請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セット。
【請求項4】
前記母材樹脂と前記繊維束と前記サイジング剤とフィラーとの材料セットである、請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セット。
【請求項5】
前記母材樹脂が、熱可塑性樹脂である、請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セット。
【請求項6】
前記母材樹脂が、ポリアミド樹脂である、請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セット。
【請求項7】
前記母材樹脂が、半芳香族ポリアミド樹脂である、請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セット。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セットを用いて繊維強化複合材を製造する方法であって、
前記サイジング剤が付着した前記繊維束の繊維間部分に、前記母材樹脂を含浸させる含浸工程を備える、繊維強化複合材の製造方法。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の繊維強化複合材製造用材料セットを用いて、前記サイジング剤が付着した前記繊維束の繊維間部分に、前記母材樹脂を含浸させた、繊維強化複合材。
【請求項10】
繊維強化複合材であって、
母材樹脂と繊維束とサイジング剤とを含み、
前記母材樹脂が、アミド基を有し、
前記サイジング剤が、前記繊維束の繊維の外表面上に付着しており、
前記サイジング剤が、フェノール性水酸基を有し、
前記繊維束の繊維がガラス繊維である場合には、JIS K7017に準拠して測定される繊維強化複合材の曲げ強度が500MPa以上であり、
前記繊維束の繊維がガラス繊維以外の繊維である場合には、JIS K7074に準拠して測定される繊維強化複合材の曲げ強度が1600MPa以上である、繊維強化複合材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化複合材を製造するための材料セットに関する。また本発明は、上記材料セットを用いる繊維強化複合材の製造方法に関する。また本発明は、繊維強化複合材に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
マトリックス樹脂が、炭素繊維等の強化繊維によって強化された繊維強化複合材が知られている。繊維強化複合材は、軽量でありながら、強度、剛性及び寸法安定性に優れるという利点を有する。そのため、繊維強化複合材は、自動車及び航空機等の車両、事務機器、ICトレイ、ノートパソコンの筐体、止水板、並びに風車翼等の様々な用途に用いられており、その需要は年々増加しつつある。
【0003】
繊維強化複合材は、繊維束の繊維間部分にマトリックス樹脂(母材樹脂)を含浸させることにより製造されている。また、上記繊維束として、サイジング剤が付着した繊維束が用いられることがある(例えば、下記の特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-162999号公報
特開2003-165849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
繊維束の繊維間部分に母材樹脂を含浸させる温度(含浸温度)は比較的高い。そのため、含浸工程において、サイジング剤が熱分解することがある。サイジング剤が熱分解すると、繊維束に蛇行が生じたり、熱分解物として揮発物が生じたりして、得られる繊維強化複合材において、ボイドが存在しやすくなる。ボイドが存在する繊維強化複合材では、その部分に起因して、繊維強化複合材の曲げ強度が低下する。
【0006】
本発明の目的は、得られる繊維強化複合材において、曲げ強度を高めることができる繊維強化複合材製造用材料セットを提供することである。また、本発明は、上記繊維強化複合材製造用材料セットを用いる繊維強化複合材の製造方法を提供することも目的とする。さらに本発明は、高い曲げ強度を有する繊維強化複合材を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において、以下の繊維強化複合材製造用材料セット、繊維強化複合材の製造方法及び繊維強化複合材を開示する。
【0008】
項1.繊維強化複合材を製造するための材料セットであって、母材樹脂と繊維束とサイジング剤との材料セットであり、前記母材樹脂が、アミド基を有し、前記サイジング剤が、フェノール性水酸基を有し、前記母材樹脂と前記サイジング剤との組み合わせが、下記の測定方法により測定されるサイジング剤の重量減少率が25重量%以下となる組み合わせである、繊維強化複合材製造用材料セット。
【0009】
サイジング剤の重量減少率の測定方法:前記母材樹脂の溶融温度をT℃とする。前記サイジング剤を、大気雰囲気下にて、10℃/分の昇温速度で30℃から(T+50)℃まで加熱し、各温度におけるサイジング剤の重量を計測する。30℃でのサイジング剤の重量をW
0
とし、30℃以上(T+50)℃以下の任意の温度をtとし、t℃でのサイジング剤の重量をW
t
とし、式:W
0
-W
t
で表されるサイジング剤の重量減少量が最大であるときの温度でのサイジング剤の重量をW
1
とする。前記W
0
と前記W
1
とから、下記式(1)によりサイジング剤の重量減少率を算出する。
【0010】
サイジング剤の重量減少率(重量%)=[(W
0
-W
1
)/W
0
]×100 ・・・(1)
(【0011】以降は省略されています)
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