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公開番号2024131100
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041155
出願日2023-03-15
発明の名称水処理システムおよびその運転方法
出願人オルガノ株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/00 20230101AFI20240920BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】水の無駄な消費を抑制しながら、循環する純水の水質を良好に維持する。
【解決手段】水処理システム1は、処理手段13,14と、処理手段13,14に被処理水を供給する給水ラインL2と、処理手段13,14からの純水を流通させる純水ラインL5と、純水ラインL5からの純水を貯留する純水タンク21と、純水タンク21内の純水を循環させる循環ラインL10と、循環ラインL10から分岐して給水ラインL2に接続された還流ラインL13と、循環ラインL10に設けられた純水の水質検出手段24と、水質検出手段24の検出結果に基づいて、循環ラインL10を循環する純水の水質が所定の水質を満たしていないと判定した場合に、循環する純水の少なくとも一部を還流ラインL13から給水ラインL2に還流させて処理手段13,14で処理した後、純水ラインL5を通じて純水タンク21に貯留する水質回復処理を実行する制御手段25とを有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
脱気装置およびイオン除去装置の少なくとも1つを含む処理手段と、
前記処理手段に被処理水を供給する給水ラインと、
前記処理手段で得られた純水を流通させる純水ラインと、
前記純水ラインを流通した純水を貯留する純水タンクと、
前記純水タンク内の純水を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインから分岐して前記給水ラインに接続された還流ラインと、
前記循環ラインに設けられ、該循環ラインを循環する純水の水質を検出する水質検出手段と、
前記水質検出手段の検出結果に基づいて、前記循環ラインを循環する純水の水質が所定の水質を満たしていないと判定した場合に、前記循環する純水の少なくとも一部を前記還流ラインから前記給水ラインに還流させて前記処理手段で処理した後、前記純水ラインを通じて前記純水タンクに貯留する水質回復処理を実行する制御手段と、を有する水処理システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記処理手段に供給される被処理水の流量を検出する流量検出手段と、
前記処理手段に供給される被処理水の流量を調整する流量調整手段と、を有し、
前記制御手段は、前記水質回復処理において、前記流量検出手段の検出結果に基づいて前記流量調整手段を制御し、前記処理手段に供給される純水の流量を調整する、請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
前記流量調整手段が、前記給水ラインおよび前記純水ラインのうち前記給水ラインと前記還流ラインとの接続部の下流側、または、前記還流ラインに設けられた流量調整弁であり、
前記制御手段は、前記水質回復処理において、前記流量検出手段の検出結果に基づいて前記流量調整弁の開度を調整する、請求項2に記載の水処理システム。
【請求項4】
前記流量調整手段が、前記循環ラインに設けられ、前記純水タンク内の純水を前記循環ラインに流通させる循環ポンプであり、
前記制御手段は、前記水質回復運転において、前記流量検出手段の検出結果に基づいて前記循環ポンプの回転数を調整する、請求項2に記載の水処理システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記水質回復処理において、前記処理手段に供給される純水の流量が前記水処理システムの通常運転時の被処理水の流量よりも小さくなるように、前記流量調整手段を制御する、請求項2から4のいずれか1項に記載の水処理システム。
【請求項6】
医薬品製造に使用される純水を製造する用途に用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の水処理システム。
【請求項7】
脱気装置およびイオン除去装置の少なくとも1つを含む処理手段と、前記処理手段に被処理水を供給する給水ラインと、前記処理手段で得られた純水を流通させる純水ラインと、前記純水ラインを流通した純水を貯留する純水タンクと、を有する水処理システムの運転方法であって、
前記純水タンク内の純水を循環ラインに沿って循環させる工程と、
前記循環ラインを循環する純水の水質を検出し、該検出された水質が所定の水質を満たしているか否かを判定する工程と、
前記検出された水質が前記所定の水質を満たしていない場合に、前記循環ラインから分岐して前記給水ラインに接続された還流ラインを通じて、前記循環ラインを循環する純水の少なくとも一部を前記処理手段に供給して処理した後、前記純水ラインを通じて前記純水タンクに貯留する工程と、を含む、水処理システムの運転方法。
【請求項8】
前記少なくとも一部の純水を前記処理手段に供給する工程が、
前記処理手段に供給される純水の流量を検出する工程と、
前記検出された流量に基づいて、前記処理手段に供給される純水の流量を調整する工程と、を含む、請求項7に記載の水処理システムの運転方法。
【請求項9】
前記純水の流量を調整する工程が、前記給水ラインおよび前記純水ラインのうち前記給水ラインと前記還流ラインとの接続部の下流側、または、前記還流ラインに設けられた流量調整弁の開度を調整することを含む、請求項8に記載の水処理システムの運転方法。
【請求項10】
前記純水の流量を調整する工程が、前記循環ラインに設けられ、前記純水タンク内の純水を前記循環ラインに流通させる循環ポンプの回転数を調整することを含む、請求項8に記載の水処理システムの運転方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理システムおよびその運転方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
医薬品製造などに使用される純水(精製水や注射用水など)をユースポイントに供給する装置として、純水タンク内の純水を循環ラインに沿って循環させながら、必要に応じてその一部をユースポイントに供給する純水供給装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような純水供給装置では、ユースポイントでの需要の有無にかかわらず、滞留による生菌発生を抑制するために純水の循環運転が常時行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-095479号公報
特開2017-196587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、循環ラインを循環して純水タンクに戻される純水は、通常、シャワーボールによって純水タンク内に散水されるが、その際に、ベントフィルタを通じて純水タンク内に流入する空気と接触し、その空気中の二酸化炭素が純水に溶解することがある。それにより、純水の導電率が上昇し、ユースポイントで要求される水質基準を満たさなくなるおそれがある。こうして悪化した水質を回復させるために、多くの場合、循環する純水の一部を外部に排出し、それに応じて純水製造装置から新たな純水を補給する方法が用いられるが、このような水質回復方法は、水の無駄な消費につながり、節水の観点から好ましくない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、水の無駄な消費を抑制しながら、循環する純水の水質を良好に維持する水処理システムおよびその運転方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明の水処理システムは、脱気装置およびイオン除去装置の少なくとも1つを含む処理手段と、処理手段に被処理水を供給する給水ラインと、処理手段で得られた純水を流通させる純水ラインと、純水ラインを流通した純水を貯留する純水タンクと、純水タンク内の純水を循環させる循環ラインと、循環ラインから分岐して給水ラインに接続された還流ラインと、循環ラインに設けられ、循環ラインを循環する純水の水質を検出する水質検出手段と、水質検出手段の検出結果に基づいて、循環ラインを循環する純水の水質が所定の水質を満たしていないと判定した場合に、循環ラインを循環する純水の少なくとも一部を還流ラインから給水ラインに還流させて処理手段で処理した後、純水ラインを通じて純水タンクに貯留する水質回復処理を実行する制御手段と、を有している。
【0007】
また、本発明の水処理システムの運転方法は、脱気装置およびイオン除去装置の少なくとも1つを含む処理手段と、処理手段に被処理水を供給する給水ラインと、処理手段で得られた純水を流通させる純水ラインと、純水ラインを流通した純水を貯留する純水タンクと、を有する水処理システムの運転方法であって、純水タンクに貯留された純水を循環ラインに沿って循環させる工程と、循環ラインを循環する純水の水質を検出し、検出された水質が所定の水質を満たしているか否かを判定する工程と、検出された水質が所定の水質を満たしていない場合に、循環ラインから分岐して給水ラインに接続された還流ラインを通じて、循環ラインを循環する純水の少なくとも一部を処理手段に供給して処理した後、純水ラインを通じて純水タンクに貯留する工程と、を含んでいる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、水の無駄な消費を抑制しながら、循環する純水の水質を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る水処理システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書において、精製水とは、常水を、蒸留、イオン交換、逆浸透、限外ろ過、またはそれらの組み合わせにより精製したものを意味し、注射用水とは、精製水を滅菌し、発熱性物質(エンドトキシン)試験や無菌試験に適合したものを意味する。このような精製水および注射用水としては、例えば、日本薬局方で規定されたものを例示することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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