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公開番号2024125577
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023033489
出願日2023-03-06
発明の名称アンモニア回収方法
出願人国立大学法人北海道国立大学機構
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C02F 1/36 20230101AFI20240911BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】 液状物からアンモニアを効率的にストリッピングし、回収することのできるアンモニア回収方法を提供する。
【解決手段】 アンモニア回収方法は、前記アンモニアを含有する液状物に超音波による処理と気体を接触させる処理とを並行して施す工程と、前記超音波による処理と前記気体を接触させる処理とが並行して施された前記液状物からアンモニアをストリッピングする工程と、前記液状物からストリッピングされたアンモニアを回収する工程と、を含む。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアを含有する液状物からアンモニアを回収するアンモニア回収方法であって、
前記アンモニア回収方法は、
前記アンモニアを含有する液状物に超音波による処理と気体を接触させる処理とを並行して施す工程と、
前記超音波による処理と前記気体を接触させる処理とが並行して施された前記液状物からアンモニアをストリッピングする工程と、
前記液状物からストリッピングされたアンモニアを回収する工程と、
を含む、アンモニア回収方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記アンモニアを含有する液状物は、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿である、請求項1に記載のアンモニア回収方法。
【請求項3】
前記アンモニアを回収する工程では、前記液状物からストリッピングされたアンモニアを液体に取り込んで回収する、請求項1または請求項2に記載のアンモニア回収方法。
【請求項4】
前記アンモニアを回収する液体は、酸性水溶液、または、水である、請求項3に記載のアンモニア回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニア回収方法、特に、アンモニアを含有する液状物(例えば、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿)からアンモニアをストリッピングしてアンモニアを回収する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
アンモニアを含有する消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿からアンモニアを除去、回収するためには、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿中からアンモニアをストリッピングする必要がある。消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿中からアンモニアを除去、回収する方法はいくつか知られている。
【0003】
一つ目の方法は、MAP法といわれる方法で、主にリンを回収するために用いられる方法である。液状中のリン酸とアンモニアをアルカリ下でマグネシウムと反応させ、リン酸マグネシウムアンモニウム結晶を生成させてアンモニアを除去する方法である。一般的にはpHを高めマグネシウムを加えることにより結晶化が促進する(例えば、非特許文献1参照)。この方法で回収するためには、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿のリン酸量、アンモニア量、マグネシウム量を1:1:1にする必要があり、その条件を整えるためには、リン酸、マグネシウムを添加する必要がある。また、回収したMAPから、リン酸、アンモニア、マグネシウムを再利用するための処理が必要となる。
【0004】
二つ目の方法は、微生物を用いた生物学的硝化による脱窒素法であり、好気性独立栄養細菌(ニトロゾモナス、ニトロバクター等の硝化細菌)による生物学的酸化と通性嫌気性従属栄養細菌(シュードモナス等)による生物学的還元を組み合わせて、液状物からアンモニアを除去する方法である(例えば特許文献1参照)。この方法は、含有アンモニア量が低濃度の場合には優れた処理方法であるが、特定の有機物や遊離アンモニアによる阻害作用や処理時間の長さなどが問題になる。また、有機物が多く含有アンモニア濃度が高い消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿では多くの希釈水が必要となるうえ、アンモニアが窒素として大気に放出されてしまうため、回収再利用ができない。
【0005】
三つ目の方法は、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿に気体を接触させることでアンモニアを取り出すアンモニアストリッピング法である(例えば、特許文献2参照)。アンモニアのストリッピング効率を高めるためには、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿のpHを高くする、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿の温度を高くする、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿と接触する気体量を多くするなどの方法が知られている。消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿のpHを高くするために水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ剤を消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿に多量投入する必要がある。消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿の温度を高めるためには、加温装置で温める必要があり、多くのエネルギーを必要とする。消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿と気体との接触をふやすため、高い塔の上部から消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿を降らせ、下から高温の蒸気を吹き込むなどの方法がとられている。また、ストリッピングしたアンモニアを再利用するために追加の処理設備も必要となり、多くのランニングコストが必要であった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
国総研資料第805号
【特許文献】
【0007】
特開2004-230338号公報
特開2006-334472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、アンモニアを含有する消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿は粘性が非常に高いため、通常使用されているような高い塔の上から降らせるようなアンモニアストリッピング方法は実施できない。
【0009】
また、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿に気体を吹き込む方法のストリッピングも可能だが、消化液が発泡し、短時間に多くの気体と接触させることが難しい。そのため、アンモニアを取り出すためには多くの時間がかかった。また、短時間でのストリッピングには、消化液またはメタン発酵前の家畜糞尿の発泡をおさえるために多くの消泡剤が必要であった。
【0010】
従って、いずれの方法もアンモニアを除去または回収することはできるが、処理にあたっては多くの時間や薬品が必要であり、コスト効率が悪く、実用化しても採算が合わないことも多かった。
(【0011】以降は省略されています)

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