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公開番号2024126216
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034455
出願日2023-03-07
発明の名称汚泥焼却設備、及びクリンカ成長防止方法
出願人株式会社タクマ
代理人個人
主分類C02F 11/06 20060101AFI20240912BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】クリンカトラブルの発生を未然に防ぐことができる汚泥焼却設備を提供する。
【解決手段】汚泥を燃焼させる汚泥焼却炉2を備えた汚泥焼却設備1であって、汚泥の燃焼に伴い発生する排ガスと接触するガス接触部(耐火材65、炉壁70)の温度が600℃以下に設定され、ガス接触部に冷却用流体を供給する冷却装置71を備え、冷却用流体として、燃焼用空気の一部が用いられ、排ガスから熱を回収し、回収した熱を利用して蒸気を発生させるボイラ3を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
汚泥を燃焼させる汚泥焼却炉を備えた汚泥焼却設備であって、
前記汚泥の燃焼に伴い発生する排ガスと接触するガス接触部の温度が600℃以下に設定される汚泥焼却設備。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記ガス接触部に冷却用流体を供給する冷却装置を備える請求項1に記載の汚泥焼却設備。
【請求項3】
前記冷却用流体として、燃焼用空気の一部が用いられる請求項2に記載の汚泥焼却設備。
【請求項4】
前記排ガスに対する除塵処理を含む処理を行う排ガス処理装置をさらに備え、
前記冷却用流体として、前記排ガス処理装置によって処理された後の排ガスが用いられる請求項2に記載の汚泥焼却設備。
【請求項5】
前記汚泥焼却炉は、前記汚泥を搬送しながら燃焼させるストーカを有し、
前記ガス接触部は、前記ストーカに隣接又は近接する炉壁を含み、
前記炉壁に前記冷却用流体が供給される請求項2に記載の汚泥焼却設備。
【請求項6】
前記排ガスから熱を回収し、回収した熱を利用して蒸気を発生させるボイラを備える請求項1~5の何れか一項に記載の汚泥焼却設備。
【請求項7】
前記ガス接触部は、水を熱媒として通流される水管壁を覆い当該水管壁を介して前記排ガスから熱を回収可能な熱伝導性を有する耐火材を含む請求項1~5の何れか一項に記載の汚泥焼却設備。
【請求項8】
汚泥を燃焼させる汚泥焼却炉を備えた汚泥焼却設備において、クリンカの成長を防止するクリンカ成長防止方法であって、
前記汚泥の燃焼に伴い発生する排ガスと接触するガス接触部に冷却用流体を供給することで前記ガス接触部の温度を600℃以下に維持する冷却工程を包含するクリンカ成長防止方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥を燃焼させる汚泥焼却炉を備えた汚泥焼却設備、及び当該汚泥焼却設備においてクリンカの成長を防止するクリンカ成長防止方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
生活排水などの下水処理においては、一般的に汚泥処理として、下水から汚泥を分離する分離工程と、分離された汚泥を濃縮・脱水して脱水汚泥とする脱水工程と、脱水汚泥を焼却炉で焼却する焼却工程とが行われる。
【0003】
焼却工程では、流動床式焼却炉を用いることが多い。流動床式焼却炉は、砂などの流動媒体に熱風を吹き込んで流動床を形成し、その流動床中で脱水汚泥を加熱して焼却する形式の焼却炉である(例えば、特許文献1を参照)。また、汚泥乾燥機を用いて脱水汚泥を乾燥し、所定の含水率以下の乾燥汚泥にしてからストーカ式焼却炉で焼却することも行われている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-206717号公報
特開2022-108479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、汚泥中には、リンが高濃度で含有されている。このため、排ガス中に含まれる焼却灰(飛灰等)において、リンを含有する低融点化合物が生成し、この低融点化合物を含む焼却灰が、燃焼室を構成する炉壁や、燃焼室よりも排ガス流れ下流側の煙道等に付着・堆積し、固化するとクリンカとなる。このクリンカが成長肥大すると、燃焼室においては、汚泥の流動や、燃焼用空気の流れが阻害されて焼却できない状況となったり、煙道においては、排ガスの流れが阻害されて煙道が閉塞したりして、いわゆるクリンカトラブルが発生し、これによって汚泥焼却設備の連続操業に支障を来すという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、クリンカトラブルの発生を未然に防ぐことができる汚泥焼却設備、及びクリンカ成長防止方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
排ガスと接触する炉壁等のガス接触部に低融点化合物(リン化合物)を含む焼却灰が付着したとしても、600℃以下であれば、焼却灰に粘着性が生じることなく安定しており、付着量が一定以上を超えると、自重によってガス接触部から剥がれ落ちるが、600℃を超えた状況では、低融点化したリン化合物の影響により、焼却灰の一部に粘着性が生じ、粘着性が生じた焼却灰粒子どうしが凝集して堆積することが判明した。従って、ガス接触部の温度を600℃以下にすれば、焼却灰に粘着性が生じることがなく、凝集・堆積することを未然に防ぐことができ、これによってクリンカトラブルの発生を未然に防ぐことができるとの知見に基づき本発明を完成するに至った。
【0008】
要するに、上記課題を解決するための本発明に係る汚泥焼却設備の特徴構成は、
汚泥を燃焼させる汚泥焼却炉を備えた汚泥焼却設備であって、
前記汚泥の燃焼に伴い発生する排ガスと接触するガス接触部の温度が600℃以下に設定されることにある。
【0009】
本構成の汚泥焼却設備によれば、ガス接触部の温度が600℃以下に設定されるので、低融点化合物(リン化合物)を含む焼却灰がガス接触部に付着したとしても、焼却灰に粘着性が生じることなく安定しており、付着量が一定以上を超えると、自重によってガス接触部から剥がれ落ちる。従って、クリンカトラブルの発生を未然に防ぐことができる。
【0010】
本発明に係る汚泥焼却設備において、
前記ガス接触部に冷却用流体を供給する冷却装置を備えることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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