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公開番号
2024126867
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023035577
出願日
2023-03-08
発明の名称
電気式脱イオン水製造装置及びそれを使用した純水製造方法
出願人
オルガノ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01D
61/48 20060101AFI20240912BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】EDI装置を長時間にわたって運転した場合であっても、高純度の脱イオン水を、省電力で製造することができるEDI装置と、そのようなEDI装置を用いた純水の製造方法とを提供すること。
【解決手段】電気式脱イオン水製造装置10における脱塩室23において、アニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂のうち、好ましくは粒径が0.4mmを超える大粒径のカチオン交換樹脂をL1、好ましくは粒径が0.4mmを超える大粒径のアニオン交換樹脂をL2、好ましくは粒径が0.1mm以上0.4mm以下である小粒径のカチオン交換樹脂をS1、好ましくは粒径が0.1mm以上0.4mm以下である小粒径のアニオン交換樹脂をS2とした時、脱塩室23がこれらの組み合わせから選ばれる少なくとも3種類の樹脂により充填される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置されて前記陽極の側に位置するアニオン交換膜と前記陰極の側に位置するカチオン交換膜とによって区画されてアニオン交換体及びカチオン交換体が充填された脱塩室と、前記カチオン交換膜の前記陰極の側に設けられてアニオン交換体及びカチオン交換体が充填された濃縮室と、を有する電気式脱イオン水製造装置であって、
前記アニオン交換体及び前記カチオン交換体がそれぞれアニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂であり、前記アニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂のうち、大粒径のカチオン交換樹脂をL1、大粒径のアニオン交換樹脂をL2、小粒径のカチオン交換樹脂をS1、小粒径のアニオン交換樹脂をS2とした時、前記脱塩室がこれらの組み合わせから選ばれる少なくとも3種類の樹脂により充填されている電気式脱イオン水製造装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
大粒径のカチオン交換樹脂L1及び大粒径のアニオン交換樹脂L2の粒径が0.4mmを超えており、小粒径のカチオン交換樹脂S1及び小粒径のアニオン交換樹脂S2の粒径が0.1mm以上0.4mm以下である、請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項3】
前記脱塩室は、粒径が0.4mmを超える大粒径のカチオン交換樹脂L1と、粒径が0.4mmを超える大粒径のアニオン交換樹脂L2と、粒径が0.1mm以上0.4mm以下である小粒径のアニオン交換樹脂S2とが混合されている混合粒径層を有する請求項2に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項4】
前記脱塩室の混合粒径層においてL2:S2が1:1から5:1の範囲内で混合されている、請求項2に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項5】
前記脱塩室に充填される樹脂の体積割合が(S1+S2)/(L1+L2)<0.6の関係式を満たす、請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項6】
前記脱塩室における被処理水の流れ方向に向かって複数の領域が並ぶように前記脱塩室が前記複数の領域に区分され、
前記複数の領域のうち、前記被処理水の流れにおける最上流側に位置する領域を第1の領域とし最下流側に位置する領域を第2の領域として、前記第1の領域には、当該第1の領域におけるアニオン交換体及びカチオン交換体の全体の体積に対するカチオン交換体の体積比が50%を超えて90%以下であるようにアニオン交換体及びカチオン交換体の混合物が充填され、前記第2の領域には、当該第2の領域におけるアニオン交換体及びカチオン交換体の全体の体積に対するアニオン交換体の体積比が50%を超えて90%以下であるようにアニオン交換体及びカチオン交換体の混合物が充填されている、請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項7】
前記脱塩室における前記被処理水の流れの方向に垂直な方向に沿った、前記複数の領域の各々におけるイオン交換体の層の厚さが10mm以上25mm以下である、請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項8】
前記カチオン交換膜を挟んで前記第2の領域に対向する位置において前記濃縮室に充填されているイオン交換体でのカチオン交換体の体積比が50%以上である、請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置。
【請求項9】
請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置を使用し、前記陽極と前記陰極との間に直流電圧を印加しつつナトリウムイオン濃度が0.1ppm以上0.7ppm以下である前記被処理水を前記脱塩室に供給して脱イオン水である純水を得る、純水製造方法。
【請求項10】
請求項1に記載の電気式脱イオン水製造装置を使用し、前記陽極と前記陰極との間に直流電圧を印加しつつ全炭酸濃度が0.5ppm as CO
2
以上5.0ppm as CO
2
以下である前記被処理水を前記脱塩室に供給して脱イオン水である純水を得る、純水製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気式脱イオン水製造装置と、電気式脱イオン水製造装置を利用した純水を製造する方法とに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
被処理水から脱イオン水を生成する装置の1つとして、電気式脱イオン水製造装置(EDI(Electrodeionization)装置ともいう。以下、電気式脱イオン水製造装置のことをEDI装置とも称する。)がある。EDI装置は、電気泳動と電気透析とを組み合わせた装置であって、陽極と陰極との間に、一対のイオン交換膜で区画された脱塩室を配置した構成を有する。EDI装置では、少なくともその脱塩室にはイオン交換樹脂が充填されている。EDI装置において陽極と陰極との間に直流電圧を印加した状態で脱塩室に被処理水を通水することにより、脱塩室において被処理水に対する脱塩処理が行われ、イオン成分が除去された処理水が脱塩室から流出する。
特許文献1は、被処理水に含まれる炭酸成分やシリカ成分などの除去効率を高めたり電圧上昇を抑えつつ電流密度を高くするために、脱塩室内に区画部材を配置して脱塩室内を多数の小室に区画し、脱塩室内の全領域にわたって体積比でアニオン交換樹脂がカチオン交換樹脂と同量かそれよりも多くなるようにアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを混合して脱塩室に充填し、その際、脱塩室における水の流れに沿って上流側及び下流側の一方でのアニオン交換樹脂の混合比を66~80体積%とし他方でアニオン交換樹脂の混合比を50~65体積%とすることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-193205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたEDI装置では、脱塩室内においてカチオン交換樹脂よりもアニオン交換樹脂を高い割合で充填するので、高いアニオン除去率が得られる。その一方で、特許文献1の[0018]には、「アニオン交換樹脂の割合を高めると、OH
-
イオン発生量は増加するが、H
+
イオンが減少するためNa
+
イオンの除去性が低下し、処理水の比抵抗を悪くする。」と記載されているように、カチオン交換樹脂の割合が少ないことで、ナトリウムイオン(Na
+
)などのカチオンの除去性能が低下し、EDI装置を長時間にわたって運転したときの処理水の比抵抗が低下する、すなわち処理水の水質が低下する、という問題点がある。さらに、被処理水中の不純物イオンを省電力で除去することができる電気式脱イオン水製造装置の要求も存在している。
【0005】
本発明の目的は、EDI装置を長時間にわたって運転した場合であっても、高純度の脱イオン水を、省電力で製造することができるEDI装置と、そのようなEDI装置を用いた純水の製造方法とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のEDI装置(電気式脱イオン水製造装置)は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置されて前記陽極の側に位置するアニオン交換膜と前記陰極の側に位置するカチオン交換膜とによって区画されてアニオン交換体及びカチオン交換体が充填された脱塩室と、前記カチオン交換膜の前記陰極の側に設けられてアニオン交換体及びカチオン交換体が充填された濃縮室と、を有する電気式脱イオン水製造装置であって、
前記アニオン交換体及び前記カチオン交換体がそれぞれアニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂であり、前記アニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂のうち、大粒径のカチオン交換樹脂をL1、大粒径のアニオン交換樹脂をL2、小粒径のカチオン交換樹脂をS1、小粒径のアニオン交換樹脂をS2とした時、前記脱塩室がこれらの組み合わせから選ばれる少なくとも3種類の樹脂により充填されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の純水製造方法は、本発明の電気式脱イオン水製造装置を使用し、陽極と陰極との間に直流電圧を印加しつつナトリウムイオン濃度が0.1ppm(mg/L)以上0.7ppm以下である被処理水を脱塩室に供給して脱イオン水である純水を得ることを特徴とする。あるいは本発明の純水製造方法は、本発明の電気式脱イオン水製造装置を使用し、陽極と陰極との間に直流電圧を印加しつつ全炭酸濃度が0.5ppm as CO
2
(mgCO
2
/L)以上5.0ppm as CO
2
以下である被処理水を脱塩室に供給して脱イオン水である純水を得ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、EDI装置を長時間にわたって運転した場合であっても、高純度の脱イオン水を、省電力で製造することができるEDI装置と、そのようなEDI装置を用いた純水の製造方法とを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施の一形態のEDI装置を示す図である。
EDI装置の機械的な構造を示す概略断面図である。
図2に示すEDI装置の組立斜視図である。
別の実施形態のEDI装置を示す図である。
別の実施形態のEDI装置を示す図である。
濃縮室から脱塩室への炭酸の移動を説明する図である。
実施例1、比較例1及び2に関し、SV=450h
-1
運転時を推定した運転差圧と4種類のイオン交換樹脂の体積割合との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の電気式脱イオン水製造装置(EDI装置)では、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に、陽極の側に位置するアニオン交換膜と前記陰極の側に位置するカチオン交換膜とによって区画されたアニオン交換体及びカチオン交換体が充填された脱塩室と、カチオン交換膜の陰極の側に設けられたアニオン交換体及びカチオン交換体が充填された濃縮室と、を有する。なお、本明細書では、アニオン交換体とカチオン交換体とを総称してイオン交換体と呼ぶことがある。
(【0011】以降は省略されています)
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