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公開番号2024130569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023040386
出願日2023-03-15
発明の名称内燃機関の制御装置および制御方法
出願人株式会社豊田自動織機
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類F02D 41/40 20060101AFI20240920BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】複数の燃焼方式の切替え時に燃焼騒音およびスモークの悪化を抑制すること。
【解決手段】制御装置は、エンジンの制御装置である。エンジンは、制御された圧力で燃料を噴射する噴射システムを備える。制御装置は、エンジンにおける複数の燃焼方式のいずれかに切替える場合、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射における各々の噴射時期を特定し(ステップS113,ステップS114)、各サイクルにおいて算出された各々の噴射時期で燃料を複数段、噴射するよう噴射システムを制御し(ステップS123,ステップS124,ステップS126)、燃焼方式の切替えの過渡期間には、複数段のうちの少なくともいずれかの段について、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射時期を、切替え前の燃焼方式の噴射時期から、切替え後の燃焼方式の噴射時期に徐変するように特定する(ステップS125,ステップS126)。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関は、制御された圧力で燃料を噴射する噴射システムを備え、
前記制御装置は、
前記内燃機関における複数の燃焼方式のいずれかに切替える場合、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射における各々の噴射時期を特定し、
各サイクルにおいて算出された各々の噴射時期で燃料を複数段、噴射するよう前記噴射システムを制御し、
燃焼方式の切替えの過渡期間には、複数段のうちの少なくともいずれかの段について、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射時期を、切替え前の燃焼方式の噴射時期から、切替え後の燃焼方式の噴射時期に徐変するように特定する、内燃機関の制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御装置は、
前記噴射時期を特定するときに、さらに、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射における各々の噴射量を特定し、
前記噴射システムを制御するときに、さらに、各サイクルにおいて算出された各々の噴射量で燃料を複数段、噴射するよう制御し、
燃焼方式の切替えの過渡期間には、さらに、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射量を、切替え前の燃焼方式の噴射量から、切替え後の燃焼方式の噴射量に徐変するようにさらに特定する、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
複数の燃焼方式は、第1の燃焼方式と、第2の燃焼方式とを含み、
前記第1の燃焼方式と前記第2の燃焼方式とでは、燃料の圧力の制御範囲が異なり、
前記制御装置は、
燃焼方式に応じた燃料の圧力とするよう前記噴射システムを制御し、
前記第1の燃焼方式と前記第2の燃焼方式との切替えの過渡期間には、切替え後の燃料の圧力への追従遅れの度合いを算出し、切替え前後において対応する段の噴射時期を、算出した度合いに応じて徐変するように算出する、請求項1または請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項4】
前記第1の燃焼方式では、1サイクルにおける複数段において特定段が存在し、
前記第2の燃焼方式では、1サイクルにおける複数段において前記特定段が存在せず、
前記制御装置は、前記第2の燃焼方式の前記特定段が存在しない状態と、前記第1の燃焼方式の前記特定段が存在する状態との間で、算出した度合いに応じて前記特定段の噴射時期が徐変するよう算出する、請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項5】
内燃機関の制御装置によって実行される前記内燃機関の制御方法であって、
前記内燃機関は、制御された圧力で燃料を噴射する噴射システムを備え、
前記制御方法は、前記制御装置が、
前記内燃機関における複数の燃焼方式のいずれかに切替える場合、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射における各々の噴射時期を特定するステップと、
各サイクルにおいて算出された各々の噴射時期で燃料を複数段、噴射するよう前記噴射システムを制御するステップと、
燃焼方式の切替えの過渡期間には、複数段のうちの少なくともいずれかの段について、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射時期を、切替え前の燃焼方式の噴射時期から、切替え後の燃焼方式の噴射時期に徐変するように特定するステップとを含む、内燃機関の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この開示は、内燃機関の制御装置および制御方法に関し、特に、制御された圧力で燃料を噴射する噴射システムを備える内燃機関の制御装置および制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ディーゼルエンジンにおいて、1サイクルに複数回、燃料を噴射する場合に、メイン噴射を前段と後段とに分けて噴射する燃焼方式があった(たとえば、特許文献1参照)。以降は、この燃焼方式をメイン2段噴射燃焼と呼ぶ。メイン2段噴射燃焼においては、メイン噴射の前段の噴射時期と後段の噴射時期との間隔を調整することで、前段の燃焼時の圧力波と後段の燃焼時の圧力波とを互いに相殺させて、騒音を低減させることができる。しかし、メイン2段噴射燃焼においては、メイン噴射の後段の着火遅れが短いことによるスモークの悪化が生じることが分かっている。
【0003】
この対応として、コモンレールのレール圧を高くすることにより、スモーク特性を改善することができる。レール圧を高めることで、燃焼騒音が悪化する。しかし、これについては、レール圧を高くするのを必要最小限に留めることで、燃焼騒音およびスモークを共に目標をクリアすることができる。
【0004】
内燃機関の制御マップおいて、メイン2段噴射燃焼および他の燃焼方式が向いている領域と向いていない領域とがある。複数の燃焼方式を制御マップ上において切替えるだけでは、切替え時に燃焼騒音およびスモークが悪化することが懸念される。
【0005】
このような課題を解決する技術として、内燃機関における複数の燃焼方式のいずれかに切替える場合、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射におけるそれぞれの噴射量が算出され、各サイクルにおいて算出されたそれぞれの噴射量で燃料を複数段、噴射するよう噴射システムが制御され、燃焼方式の切替えの過渡期間には、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射量が、切替え前の燃焼方式の噴射量から、切替え後の燃焼方式の噴射量に徐変するように算出される技術があった(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-19210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術によれば、複数の燃焼方式の切替え時に燃焼騒音およびスモークの悪化を抑制することができる。しかし、特許文献1の技術についてはさらに改良の余地があった。
【0008】
この開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の燃焼方式の切替え時に燃焼騒音およびスモークの悪化をさらに抑制することが可能な内燃機関の制御装置および制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この開示に係る制御装置は、内燃機関の制御装置である。内燃機関は、制御された圧力で燃料を噴射する噴射システムを備える。制御装置は、内燃機関における複数の燃焼方式のいずれかに切替える場合、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射における各々の噴射時期を特定し、各サイクルにおいて算出された各々の噴射時期で燃料を複数段、噴射するよう噴射システムを制御し、燃焼方式の切替えの過渡期間には、複数段のうちの少なくともいずれかの段について、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射時期を、切替え前の燃焼方式の噴射時期から、切替え後の燃焼方式の噴射時期に徐変するように特定する。
【0010】
制御装置は、噴射時期を特定するときに、さらに、切替えた燃焼方式に応じた1サイクル当り複数段の燃料の噴射における各々の噴射量を特定し、噴射システムを制御するときに、さらに、各サイクルにおいて算出された各々の噴射量で燃料を複数段、噴射するよう制御し、燃焼方式の切替えの過渡期間には、さらに、切替え前後の燃焼方式において対応する段の噴射量を、切替え前の燃焼方式の噴射量から、切替え後の燃焼方式の噴射量に徐変するようにさらに特定するようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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