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公開番号2024123782
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031454
出願日2023-03-01
発明の名称回転電機のステータコア
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人
主分類H02K 1/18 20060101AFI20240905BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】長軸の回転電機用のステータコアであっても、ボルト締結部に過度の応力が発生することを抑制できる回転電機のステータコアを提供する。
【解決手段】ステータコア(14)は、接着剤層(33)を介して積層された複数の鋼板(31)から構成され、ヨーク部は、周方向において等間隔で設けられて径方向外側に突出し、ボルト(27)が挿通する挿通穴(21)が形成された複数のボルト締結部(14b)を含み、接着剤層(33)は、ステータコア(14)の軸方向から見て、ヨーク部におけるボルト締結部(14b)以外の部分に設けられた第一接着剤層(33a)と、ボルト締結部(14b)におけるボルト(27)の頭部(27a)を着座させるボルト座面を除く部分に設けられた第二接着剤層(33b)と、を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
円環形状のヨーク部と、
前記ヨーク部の内周縁から径方向の中心へ向かって突出し、前記ヨーク部の周方向に等間隔で形成された複数のティース部と、を有する回転電機のステータコアであって、
前記ステータコアは、接着剤層を介して積層された複数の鋼板から構成され、
前記ヨーク部は、周方向において等間隔で設けられて径方向外側に突出し、ボルトが挿通する挿通穴が形成された複数のボルト締結部を含み、
前記接着剤層は、前記ステータコアの軸方向から見て、前記ヨーク部における前記ボルト締結部以外の部分に設けられた第一接着剤層と、前記ボルト締結部におけるボルトの頭部を着座させるボルト座面を除く部分に設けられた第二接着剤層と、を有する
ことを特徴とする回転電機のステータコア。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記ボルト座面は、前記挿通穴の周囲における前記挿通穴の中心から所定距離の円環状の面であり、
前記第二接着剤層は、前記ボルト座面に隣接する位置に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータコア。
【請求項3】
前記ボルト締結部の前記ボルト座面に隣接する位置には、前記ステータコアの軸方向に貫通する貫通穴が形成されており、
前記第二接着剤層は、軸方向から見て前記貫通穴に隣接する位置に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の回転電機のステータコア。
【請求項4】
前記貫通穴は、前記ステータコアを冷却するための冷却媒体が流通する冷却媒体流通路として機能する貫通穴である
ことを特徴とする請求項3に記載のステータコア。
【請求項5】
前記ボルト締結部には、前記貫通穴として、一の前記ボルト座面に隣接する複数の貫通穴が設けられており、
軸方向から見て前記複数の貫通穴の間の部分に前記第二接着剤層が配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータコア。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機のステータコアに関し、特に、積層された複数の電磁鋼板から構成される回転電機のステータコアに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、複数の電磁鋼板が積層されることにより構成されたモータ(回転電機)のステータコアが知られている。このようなステータコアにおいて、積層された複数の電磁鋼板を固定するための手段として、例えば、特許文献1に記載された技術がある。
【0003】
特許文献1に記載の回転電機のステータコアは、複数の環状の電磁鋼板を積層させた積層鋼板であって、電磁鋼板の周方向に沿って所定間隔で複数が設けられたボルト締結部と、電磁鋼板のバックヨーク部に形成された接着剤からなる接着剤層とによって、隣り合う電磁鋼板がボルトの締結と接着剤による接着との両方で固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-140741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような、積層した複数の電磁鋼板をボルトの締結と接着剤による接着との両方で固定してなる構造のステータコアでは、特に、軸方向の長さが長い長軸モータ用のステータコアにおいて、ボルト締結部に接着剤が塗布されていないことで、接着剤層の厚みの分だけボルト締結部と接着部とに厚さの差が生じることで、ボルト締結部のステータコア(積層された各電磁鋼板)に強い応力が生じるおそれがある。また、生じる応力が過大となると、ステータコアの製造時にボルト締結部に座屈が生じるおそれもある。すなわち、特許文献1に示すような従来構造のモータに使用するステータコアでは、ステータコアの径を大きくして軸方向の長さを短く抑えていたため、ボルト締結部に発生する応力の問題はあまり生じなかったが、軸方向の長さが長い長軸モータ用のステータコアでは、ボルト締結部にかかる応力によって上記のような問題が生じるおそれがあるため、当該応力を効果的に緩和できるような構造が必要となる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、長軸の回転電機用のステータコアであっても、ボルト締結部に過度の応力が発生することを抑制できる回転電機のステータコアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る回転電機のステータコアは、円環形状のヨーク部(14a)と、ヨーク部(14a)の内周縁から径方向の中心へ向かって突出し、ヨーク部(14a)の周方向に等間隔で形成された複数のティース部(14c)と、を有する回転電機のステータコア(14)であって、ステータコア(14)は、接着剤層(33)を介して積層された複数の鋼板(31)から構成され、ヨーク部(14a)は、周方向において等間隔で設けられて径方向外側に突出し、ボルト(27)が挿通する挿通穴(21)が形成された複数のボルト締結部(14b)を含み、接着剤層(33)は、ステータコア(14)の軸方向から見て、ヨーク部(14a)におけるボルト締結部(14b)以外の部分に設けられた第一接着剤層(33a)と、ボルト締結部(14b)におけるボルト(27)の頭部(27a)を着座させるボルト座面(42)を除く部分に設けられた第二接着剤層(33b)と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のステータコアでは、ボルト座面(42)は、挿通穴(21)の周囲における挿通穴(21)の中心(C)から所定距離(R)の円環状の面であり、第二接着剤層(33b)は、ボルト座面(42)に隣接する位置に設けられていてもよい。
【0009】
本発明にかかる回転電機のステータコアによれば、複数の鋼板を接着している接着剤層として、ヨーク部におけるボルト締結部以外の部分に設けられた第一接着剤層に加えて、ボルト締結部におけるボルト座面を除く位置に設けた第二接着剤層を備えることで、ボルト締結部の各鋼板間に第二接着剤層が介在した状態となることで、複数の鋼板をボルトで締結しているボルト締結部の各鋼板に発生する応力を効果的に低減することができる。したがって、ステータコアの製造時にボルト締結部に座屈が生じることを回避できるので、軸方向が長い長軸の回転電機に用いるステータコアであってもボルトの締結に伴う座屈を防止できる。
【0010】
また、本発明のステータコアでは、ボルト締結部(14b)のボルト座面(42)に隣接する位置には、ステータコア(14)の軸方向に貫通する貫通穴(43)が形成されており、第二接着剤層(33b)は、軸方向から見て貫通穴(43)に隣接する位置に設けられていてもよい。また、貫通穴(43)は、ステータコア(14)を冷却するための冷却媒体が流通する冷却媒体流通路として機能する貫通穴であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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