TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024122338
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023029827
出願日2023-02-28
発明の名称ニッケル酸化鉱石の製錬方法
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類C22B 23/02 20060101AFI20240902BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】ニッケル酸化鉱石等の酸化鉱石を含む混合物を還元することでメタルを製造する製錬方法において、得られるメタルの品位を高めることができ、高品質のメタルを効率的に製造することができるニッケル酸化鉱石の製錬方法を提供する。
【解決手段】ニッケル酸化鉱石と第1の還元剤とを混合して混合物を得る混合処理工程と、混合物を還元炉に装入し還元処理を施す還元工程と、を有し、還元工程では、木炭と石炭とを含有する第2の還元剤を還元炉の炉床に敷き、その上に混合物を載置して還元処理を施すニッケル酸化鉱石の製錬方法。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
ニッケル酸化鉱石と第1の還元剤とを混合して混合物を得る混合処理工程と、
前記混合物を還元炉に装入し還元処理を施す還元工程と、
を有し、
前記還元工程では、木炭と石炭とを含有する第2の還元剤を前記還元炉の炉床に敷き、その上に前記混合物を載置して還元処理を施す
ニッケル酸化鉱石の製錬方法。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記還元工程では、木炭を前記第2の還元剤全量中20質量%以上80質量%以下の割合で前記還元炉の炉床に敷き、その上に前記混合物を載置して還元処理を施す
請求項1に記載のニッケル酸化鉱石の製錬方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル酸化鉱石の製錬方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
リモナイトあるいはサプロライトと呼ばれるニッケル酸化鉱の製錬方法として、熔錬炉を使用して硫黄とともに硫化焙焼してニッケルマットを製造する乾式製錬方法、ロータリーキルンあるいは移動炉床炉を使用して炭素質還元剤を用いて還元し鉄-ニッケル合金(以下、「フェロニッケル」ともいう)を製造する乾式製錬方法、オートクレーブを使用して硫酸でニッケルやコバルトを浸出して得た浸出液に硫化剤を添加して混合硫化物(ミックスサルファイド)を製造する湿式製錬方法等が知られている。
【0003】
上述した種々の製錬方法の中で、炭素源とともに還元してニッケル酸化鉱を製錬する場合、先ず、その原料鉱石を塊状物化やスラリー化等するための前処理が行われる。具体的に、ニッケル酸化鉱を塊状物化、すなわち粉状や微粒状から塊状にする際には、そのニッケル酸化鉱を、バインダーや還元剤等と混合し、さらに水分調整等を行った後に塊状物製造機に装入して、例えば10mm~30mm程度の塊状物(ペレット、ブリケット等を指す。以下、単に「ペレット」という)とするのが一般的である。
【0004】
このペレットには、含有する水分を「飛ばす」ために、ある程度の通気性が必要となる。また、ペレット内で均一に還元が進まないと、得られる還元物の組成が不均一になり、メタルが分散したり偏在したりする等の不都合が生じるため、混合物を均一に混合し、またペレットを還元処理する際には可能な限り均一な温度を維持することが重要となる。
【0005】
加えて、還元されて生成したフェロニッケルを粗大化させることも重要な技術である。なぜなら、生成したフェロニッケルが、例えば数10μm~数100μm以下の細かな大きさであった場合、同時に生成したスラグと分離することが困難となり、フェロニッケルとしての回収率(収率)が大きく低下してしまうためである。このことから、還元後のフェロニッケルを粗大化する処理が必要となる。
【0006】
また、製錬コストを如何に低く抑えることができるかについても重要な技術的事項であり、コンパクトな設備で操業できる連続処理が望まれている。
【0007】
例えば、特許文献1には、金属酸化物と、石炭やコークス等の炭素質還元剤と、を含む塊成物を、移動床型還元溶融炉の炉床上に供給して加熱し、金属酸化物を還元熔融させる粒状金属の製造方法において、塊成物同士の距離を0としたときの塊成物の炉床への最大投影面積率に対する、塊成物の炉床への投影面積率の相対値を敷密度としたとき、平均直径が19.5mm以上32mm以下の塊成物を、敷密度が0.5以上0.8以下になるように炉床上に供給して加熱する方法が開示されている。この方法では、塊成物の敷密度と平均直径とを併せて制御することで、粒状金属鉄の生産性を高められることが記載されている。
【0008】
しかし、特許文献1に開示されている方法は、塊成物の外側で起こる反応を制御するための技術であり、還元反応において最も重要な因子である、塊成物の内部で起きる反応の制御については着目していない。他方で、塊成物の内部で起きる反応を制御することで、反応効率を高め、還元反応をより均一に進めることで、より高品質のメタル(金属、合金)を得ることが求められていた。
【0009】
また、特許文献1にあるような、特定の直径を有するものを塊成物として用いる方法は、特定の直径を有しないものを取り除く必要があるため、塊成物を作製する際の収率が低いものであった。また、特許文献1にある方法は、塊成物の敷密度を0.5以上0.8以下に調整する必要があり、塊成物を積層させることもできないため、生産性の低い方法であった。これらの理由により、特許文献1にある方法は、製造コストが高いものであった。
【0010】
また、特許文献2には、ニッケル酸化鉱石等の酸化鉱石を含む混合物を還元することでメタルを製造する製錬方法において、メタル回収率を高めて生産性を向上させるとともに、高品質のメタルを安価にかつ効率的に製造することができる方法が開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

住友金属鉱山株式会社
相図の作成方法及び融点の推定方法
4日前
大同特殊鋼株式会社
金属粉末
19日前
ハイモ株式会社
水中の金属の回収方法
3か月前
株式会社神戸製鋼所
鋼板
1か月前
大同特殊鋼株式会社
鋼材及び金型
4か月前
日本特殊陶業株式会社
複合材
5日前
株式会社神戸製鋼所
銅合金板
12日前
日本製鉄株式会社
鋼材
4日前
石福金属興業株式会社
耐熱性Ir合金
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
3か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
4か月前
日本製鉄株式会社
鋼部品
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
日本製鉄株式会社
ボルト
8日前
日本製鉄株式会社
鋼部品
1か月前
日本製鉄株式会社
接合継手
4か月前
日本製鉄株式会社
接合継手
4か月前
日本製鉄株式会社
鋼矢板
18日前
日本製鉄株式会社
継目無鋼管
1か月前
日本製鉄株式会社
継目無鋼管
1か月前
日本製鉄株式会社
継目無鋼管
1か月前
住友金属鉱山株式会社
銀粉の製造方法
4か月前
住友金属鉱山株式会社
集塵装置
1か月前
住友金属鉱山株式会社
スラグ移送設備
15日前
NTN株式会社
転動部材
1か月前
日本冶金工業株式会社
抗菌性に優れるNi合金
4か月前
石福金属興業株式会社
プローブピン用合金材料
2か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
5か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
5か月前
JFEスチール株式会社
鋼板
5か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
3か月前
住友金属鉱山株式会社
銅製錬原料の供給方法
3か月前
住友金属鉱山株式会社
銅製錬転炉の操業方法
4か月前
MAアルミニウム株式会社
アルミニウム合金圧延材
2か月前
続きを見る