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公開番号
2024119009
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-02
出願番号
2023118928
出願日
2023-07-21
発明の名称
垂直軸風力発電機
出願人
個人
代理人
主分類
F03D
3/06 20060101AFI20240826BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約
【課題】垂直軸風力発電機のヨー制御が不要となるメリットを活かし同時に大型化を実現するため、実用の発電機として必要な機能を具備した構成を提案する。
【解決手段】タワー3の先端部に設置した支柱4を中心として回転するラウンドフレーム7に対し、水平方向に一定の間隔で水平方向に回転可能な状態にて上下方向に延びるブレード11を取り付け、かつブレード11の水平方向の角度をブレード角度保持装置13により適宜保持、あるいは解放可能とする。発電を行う際はブレード11に風が当たって生じるラウンドフレーム7の回転力を駆動ジャケット5に伝え、駆動ジャケットに取り付けた主軸17の下端を発電機18の駆動軸と連結することで発電機18を回転させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
上下方向の支柱を中心として、上下方向に形成された複数のブレードが取り付けられたフレームが水平方向に回転可能な状態で前記支柱に保持され、前記ブレードに風が当たることによって生じる前記フレームの回転力を発電機に伝えて発電する垂直軸風力発電機において、上方から見て円形または多角形のラウンドフレームは、上下方向の支柱を中心として水平方向に回転可能な状態で保持されており、当該ラウンドフレームには水平方向に同じ角度間隔にて複数のブレード軸受けが設置され、前記ブレード軸受けには中心軸が上下方向の回転可能なブレード軸が取り付けられて、前記ブレード軸の上側と下側に上下方向に延びるブレードを取付けることにより、当該ブレードは前記ブレード軸と一体となり回転可能な状態で前記ブレード軸受けに保持された構成となり、かつ前記ブレード軸には当該ブレード軸の水平方向の回転を停止、あるいは解放する機能を有するブレード角度保持装置と、前記ブレードの角度を検出するブレード角度計が取り付けられているものとし、さらに前記支柱に嵌合し水平方向に回転可能な駆動ジャケットを取り付け、当該駆動ジャケットの外周部から水平方向に張り出した複数のラウンドバーによって、前記駆動ジャケットと前記ラウンドフレームが連結されてラウンドフレームの回転力が前記駆動ジャケットに伝えられ、更に当該駆動ジャケットの回転力が発電機の駆動軸に伝えられて前記発電機が回転し発電することを特徴とする、垂直軸風力発電機。
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【請求項2】
請求項1に記載のブレード軸を、請求項1に記載のブレードの水平断面における図芯位置よりも当該ブレードの先端側に取り付けることにより、請求項1に記載のブレード角度保持装置を開放した時には、前記ブレードの先端が風上側に向かうことを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸風力発電機。
【請求項3】
請求項1に記載の支柱は地上或いは洋上の基礎に設置したタワー上端部の台座上に固定されており、請求項1に記載の駆動ジャケットは前記支柱の上部に設置されたスラスト軸受けと、前記支柱の上部に設置されたラジアル軸受けによって保持されて前記支柱と嵌合し水平方向に回転可能な構成であり、さらに請求項1に記載のラウンドフレームは前記駆動ジャケットの上方に設置したハンガーヘッドと複数の吊りワイヤーまたは吊りバ―につながれた形態で水平方向に回転可能な状態で前記駆動ジャケットと同等の高さに吊り下げられており、同時に駆動ジャケットの外周部と前記ラウンドフレームを、請求項1に記載のラウンドバーでつなぐことにより前記ラウンドフレームの回転力が駆動ジャケットに伝わって回転力が生じ、当該駆動ジャケットの中心に対して駆動ジャケットと一体化された主軸を取り付け、当該主軸は前記支柱の内側の空間を通して下方に伸びる構成であり、かつ前記主軸は前記台座の開口部を通り抜けて当該台座の下方に突き出た形態とし、さらに前記主軸の下部は前記台座に保持されたラジアル軸受けで支持された構成とし、当該主軸に対して直接請求項1に記載の発電機の駆動軸を接続した構成、若しくは前記主軸に対して回転数を増加させる増速機を接続し当該増速機の出力軸に対して請求項1に記載の発電機の駆動軸を接続した構成とすることを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸風力発電機。
【請求項4】
請求項1に記載の支柱は地上或いは洋上の基礎に設置したタワー上端部の台座上に固定されており、当該支柱の上端部に対して下向きの荷重と水平方向の荷重を保持し得るピボット軸受け装置を設置し、当該ピボット軸受け装置の外周部に取り付けられた複数の吊りワイヤーまたは吊りバ―によって、請求項1に記載のラウンドフレームが水平方向に回転可能な状態で吊り下げられた構成とし、前記支柱に嵌合し水平方向に回転可能な状態で、請求項1に記載の駆動ジャケットを前記ラウンドフレームと同等の高さに取り付けて、当該駆動ジャケットの外面に取り付けた請求項1に記載のラウンドバーの先端部と、前記ラウンドフレームを複数の駆動ロープによってつなぐことにより、前記ラウンドフレームの回転力が前記駆動ジャケットに伝わって当該駆動ジャケットに回転力が生じ、さらに前記駆動ジャケットの外周部にギアを取り付け、かつ前記ギアと噛み合うピニオンギア、および当該ピニオンギアの回転軸に対して直接請求項1に記載の発電機の駆動軸を接続した構成、あるいは前記ピニオンギアの回転軸に対して回転数を増加させる増速機を接続し、当該増速機の出力軸に対して請求項1に記載の発電機の駆動軸を接続した構成とすることを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸風力発電機。
【請求項5】
請求項4に記載のピ二オンギアの回転軸、あるいは請求項3または請求項4のいずれかに記載の発電機の駆動軸に対してブレーキ装置を取り付けて、前記発電機が無負荷状態の時に前記ピニオンギアおよび前記発電機の駆動軸の回転を停止させることにより、請求項3に記載の主軸の回転が停止し、さらに請求項3または請求項4のいずれかに記載の駆動ジャケットの回転が停止して、当該駆動ジャケットにつなげられた請求項3または請求項4のいずれかに記載のラウンドフレームの回転が停止することを特徴とする、請求項3または請求項4のいずれかに記載の垂直軸風力発電機。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれかに記載の支柱、および請求項1~請求項5のいずれかに記載の駆動ジャケット、請求項1~請求項5のいずれかに記載のラウンドバー、請求項4に記載の駆動ロープ、および請求項1~請求項5のいずれかに記載のラウンドフレームに対して作業員が歩行可能なタラップを取り付けたことを特徴とする、請求項1~請求項5のいずれかに記載の垂直軸風力発電機。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれかに記載の垂直軸風力発電機は、請求項1~請求項6のいずれかに記載のブレード角度保持装置、および請求項5に記載のブレーキ装置を制御する制御盤を備え、当該制御盤は前記垂直軸風力発電機の近傍に設置した風速計によって測定した風速の信号と、請求項1~請求項6のいずれかに記載のブレード角度計のブレード角度の信号と、請求項1~請求項6のいずれかに記載の駆動ジャケットに対して取り付けた回転数計の信号と、請求項1~請求項6のいずれかに記載の発電機の発電出力の信号と、電力系統の運用状態の信号等の運転に必要な信号を受信し、それらの信号を用いて前記ブレード角度保持装置および、前記ブレーキ装置を制御することを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれかに記載の垂直軸風力発電機。
【請求項8】
上下方向の支柱を中心として、上下方向に形成された複数のブレードが取り付けられたフレームが水平方向に回転可能な状態で前記支柱に保持され、前記ブレードに風が当たることによって生じる前記フレームの回転力を発電機に伝えて発電する垂直軸風力発電機において、上方から見て円形または多角形のラウンドフレームは、上下方向の支柱を中心として水平方向に回転可能な状態で保持されており、当該ラウンドフレームには水平方向に同じ角度間隔にて複数のブレード軸受けが設置され、前記ブレード軸受けには中心軸が上下方向の回転可能なブレード軸が取り付けられて、前記ブレード軸の上側と下側に上下方向に延びるブレードを取付けることにより、当該ブレードは前記ブレード軸と一体となり回転可能な状態で前記ブレード軸受けに保持された構成となり、かつ前記ブレード軸には当該ブレード軸の水平方向の回転を停止、あるいは解放する機能を有するブレード角度保持装置と、前記ブレードの角度を検出するブレード角度計が取り付けられているものとし、さらに前記支柱に嵌合し水平方向に回転可能な駆動ジャケットを取り付け、当該駆動ジャケットの外周部から水平方向に張り出した複数のラウンドバーによって、前記駆動ジャケットと前記ラウンドフレームが連結されてラウンドフレームの回転力が前記駆動ジャケットに伝えられ、更に当該駆動ジャケットの回転力が発電機の駆動軸に伝えられて前記発電機が回転し発電する垂直軸風力発電機であって、当該垂直軸風力発電機の前記支柱は海底面に設置され海面上に突き出たタワー上に設置されるか、或いは海底面に敷設されたアンカーと係留索により繋がれて海面上の一定の位置に浮かんで係留された浮体基礎上に設置されたタワー上に設置されることを特徴とする、垂直軸風力発電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力を発電するために適した垂直軸風力発電機に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年の再生可能エネルギー利用増加の機運に伴い、今後陸上や洋上での風力発電機の建設が増えることが予想される。
現在の風力発電機本体は、地上設置、洋上設置を含めてプロペラ式水平軸風車が広く普及している。これは航空機の分野で発展したプロペラや翼の翼形を応用し、風によって翼に作用する揚力を有効に使う風車のブレードが実用化されたことや、風速に応じてブレードの角度を変化させるピッチ制御、風車体の受風面を風に向かわせるヨー制御技術等、現在までの技術開発の成果が背景となっている。しかしながらそれらを実現し製品に適用するためにはブレード製作には特殊技術が必要であり、同時にヨー制御、ピッチ制御に必要となる強力な駆動装置や信頼性の高いギア、ベアリング等、付加価値の高い部品も必要となる。これらの部品は今後の洋上風力発電における大型化に対してはコスト低減を阻害する要因となると思われる。
【0003】
上記に対し上下方向の支柱を中心として水平面の円周上に設置された、上下に延びる複数のブレードが、風を受けて生じる回転力によって発電を行う垂直軸風車は、運転中において風向きの制約を受けないメリットがある。従って、今後の技術開発により垂直軸風車の大型化が実現すれば、風力発電機の低コスト化につながることが期待できる。(非特許文献1参照)
しかしながら垂直軸風車は、水平の円周上に設置された複数のブレードの中央を、支柱によって支持しながら水平方向に回転させる為、スラスト荷重とラジアル荷重を同時に保持する必要があり、発電効率を上げるためには、荷重を効率良く受けてスラスト軸受とラジアル軸受けの摩擦抵抗を出来る限り減らすことが要求される。大型化に際してはこの技術的課題を解決する必要があった。
更に風力発電機実用化のためには、台風等の強風時には風力エネルギーの発電機への伝達を遮断し、発電機を無負荷状態で維持しながらブレードや発電機の破損を防止する、無負荷遊転運転を実現する必要がある。基本的にブレードが固定ピッチである垂直軸型風車においても、この技術的課題を解決する必要があった。
【0004】
以上の背景に対し特許文献1では、ブレードを取り付けた風車体を、水平方向に回転可能な中心軸により支持し、中心軸の下方に風車体の自重を浮力によって支える浮体と、浮体を浮かせる為の浮力室を備える構成が提案されている。特許文献1の構成により、風車体が回転する際のスラスト方向(上下方向)摩擦力低減が図れると考えられるが、スラスト軸受けの他に浮力室と浮体が必要があり、構造が複雑化すると思われる。
【0005】
また特許文献2では、変化する自然の風速に対して一定の電気出力を得ることを目的として、風車体の回転数増加とともにブレードの開き角度が自動的に変化し、台風等の強風時には上下方向のブレードが水平になることによって回転数の増加を押え、ブレードや発電機の損傷を防止する構成が提案されている。しかしながら特許文献2の構成では、同心円上に設置されたブレードが水平方向に回転する際、ブレードが風上側の位置の時とブレードが風下側の位置の時では、ブレードが開く角度が異なると考えられるので、安定した回転を得るのが難しくなると思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-167479「垂直軸風力発電装置」
特開2014-219012「浮力構造システムと浮体式洋上風力発電システム」
【非特許文献】
【0007】
「トコトンやさしい風力発電の本」B&Tブックス 日刊工業新聞社
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする1つ目の課題は、垂直軸風力発電機において、台風等の暴風時時にブレードの向かい角を固定せずフリーにして風になびかせる(以降パッシブフェザリングと記す)機構により、風車体の過回転を防いでブレードや発電機の損傷リスクを減らすことが可能な、垂直軸風力発電機の構成を提供することである。
【0009】
本発明が解決しようとする2つ目の課題は、強風時に複数のブレードのうち幾つかを(0008)項で述べたパッシブフェザリングにより風になびかせることにより、強風下の条件においても発電機出力を制限値以下に維持するための機構を備えた垂直軸風力発電機の構成を提供することである。
【0010】
本発明が解決しようとする3つ目の課題は、垂直軸風力発電機において、風車体の自重による下向きの荷重や、風車体に作用する風圧による水平方向の荷重を効率良く保持することにより、軸受けの摩擦抵抗が少い構成とし、風力のエネルギーを効率良く回転エネルギーに変換可能な、垂直軸風力発電機の構成を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)
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