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公開番号
2024120821
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-05
出願番号
2023098813
出願日
2023-05-30
発明の名称
螺旋水車
出願人
個人
代理人
主分類
F03B
3/12 20060101AFI20240829BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約
【課題】 流入側から流入する水を流出側の羽根にも当てるように構成して、効率をさらに高めることができる螺旋水車を提供する。
【解決手段】 螺旋水車1は、シャフト2の周囲に螺旋状の羽根3を配設し、羽根3は、2シャフトに対する傾斜角を流入側では小さく形成し、流出側に至るに従って大きく形成するとともに、シャフト2に対する各羽根3の間隔を流入側では大きく形成し、流出側に至るに従って小さく形成し、かつ、羽根3の径を流入側では小さく、流出側に至るに従って大きく形成して、羽根による外接形状を略円錐台形に形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シャフトの周囲に螺旋状の羽根を配設した螺旋水車であって、
前記羽根は、前記シャフトに対する傾斜角を流入側では小さく形成し、流出側に至るに従って大きく形成するとともに、前記シャフトに対する各前記羽根の間隔を流入側では大きく形成し、流出側に至るに従って小さく形成し、
かつ、前記羽根の径を流入側では小さく、流出側に至るに従って大きく形成して、前記羽根による外接形状を略円錐台形に形成したことを特徴とする螺旋水車。
続きを表示(約 200 文字)
【請求項2】
前記螺旋水車は、水を流通させる円筒状の圧力管の内部に配設され、前記圧力管の内面と前記羽根の周縁との距離を、流入側では大きくし、流出側に至るに従って小さくした請求項1に記載の螺旋水車。
【請求項3】
前記羽根により形成される螺旋状流路には前記圧力管内の前記水を流通させるとともに、前記羽根の外周側に前記圧力管の内壁側を流通する前記水を当てる請求項2に記載の螺旋水車。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャフトの周囲に螺旋状の羽根を配設した螺旋水車に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、特に落差が小さい用水路に用いられる小形水力発電装置には、シャフトの周囲に螺旋状の羽根を設けた螺旋水車が採用されていた。螺旋水車は、例えば、特開2013-174198号公報(特許文献1)に示されるように、中空円筒形の回転胴と、この回転胴の外周面には螺旋状の回転羽根が設けられている。回転羽根は、回転胴の外周面から径方向外方に向けて延在し、上方の始端から下方の終端にかけて全体的に螺旋の傾斜角度は同じであり、また、始端から終端にかけて回転羽根は同じ螺旋ピッチで設けられている。この螺旋水車は、斜面とされた水路上へ斜め横置きに設置し、回転羽根が斜面の上方から流れてくる流水圧を受けることで、螺旋水車が回転する構成となっている。
【0003】
一般には、このような螺旋水車が実用に供されている。ところが、この螺旋水車は、水が流入口から流入すると最初の回転羽根にぶつかって回転力を発生させるが、それ以降では、螺旋状の水路によって方向転換することから、螺旋水車の回転に対するは寄与が減少し、逆にブレーキ力が増大する。このため、水の運動エネルギーが無駄に消費されることから、効率が悪くなる問題があった。
【0004】
この問題を解決するため、特開2007-154862号公報(特許文献2)には、回転軸に対する羽根の勾配を、流入口では小さく、流出口に向かって徐々に大きくするように構成し、水の運動エネルギーを流入口から流出口まで均等に回転エネルギーに変換することによって、流速が早くても遅くても効率良く回転させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-174198号公報
特開2007-154862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2(特開2007-154862号公報)に開示された螺旋水車は、水が羽根の各点に集中してぶつかるものとして、流入口から流入口までの各点において、水が羽根を垂直に押す力、水が羽根を回転軸に垂直方向に押す力から、計算によって回転軸に対する羽根の勾配を導き出して、羽根が最適な値となるように構成している。これにより、螺旋水車を効率良く回転させることができるとしている。
【0007】
ところが、特許文献2に図示された螺旋水車は、周囲が開放されていることから、流入口から流入した水が外方に飛び出してしまうため、実際には、開示された計算式のような理論値にはならない。一方、特許文献2に示された螺旋水車を特許文献1に示されたフレーム(円筒管)に配置することを想定した場合には、流入口から流入した水が最初の回転羽根にぶつかり、その後は、回転羽根による螺旋状の水路を流通することになる。しかしながら、回転軸に対する羽根の勾配を、流入口では小さくていることから、最初の回転羽根にぶつかった後の水の減速が小さいことから、特許文献1に示された螺旋水車よりも効率は良くなるものの、計算式により導いた理論的な効率を得ることはできない。
【0008】
そこで、本発明の課題は、流入側から流入する水を流出側の羽根にも当てるように構成して、効率をさらに高めることができる螺旋水車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明による螺旋水車は、シャフトの周囲に螺旋状の羽根を配設し、前記羽根は、前記シャフトに対する傾斜角を流入側では小さく形成し、流出側に至るに従って大きく形成するとともに、前記シャフトに対する各前記羽根の間隔を流入側では大きく形成し、流出側に至るに従って小さく形成し、かつ、前記羽根の径を流入側では小さく、流出側に至るに従って大きく形成して、前記羽根による外接形状を略円錐台形に形成したことを要旨としている。
【0010】
また、前記螺旋水車は、水を流通させる円筒状の圧力管の内部に配設され、前記圧力管の内面と前記羽根の周縁との距離を、流入側では大きくし、流出側に至るに従って小さくしている。
(【0011】以降は省略されています)
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