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公開番号2025035031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141773
出願日2023-08-31
発明の名称風車のタワー撮像システム
出願人株式会社日立パワーソリューションズ,株式会社センシンロボティクス
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類F03D 17/00 20160101AFI20250306BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】風車の型式に応じたタワー点検時における、飛行体に搭載した撮像装置の好適な飛行ルートを設定し、その飛行ルートに従いタワーを撮像するタワー撮像システムを提供すること。
【解決手段】撮像装置14を有する飛行体10と制御装置30を含む風車70のタワー撮像システム100であって、制御装置30は、タワー72の所定の高さ位置において、固定された風車70のブレード71がタワー72に重ならずに撮像するように、タワー72を全周方向から撮像するための飛行体10の複数の飛行目的位置の集合体で構成する飛行ルートを作成して飛行ルートを飛行体10に送信し、飛行体10は、飛行ルートに沿って自動飛行し、飛行目的位置において撮像装置14によりタワー72を撮像する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
撮像装置を有する飛行体と制御装置を含む風車のタワー撮像システムであって、
前記制御装置は、
前記タワーの所定の高さ位置において、固定された前記風車のブレードが前記タワーに重ならずに撮像するように、前記タワーを全周方向から撮像するための前記飛行体の複数の飛行目的位置の集合体で構成する飛行ルートを作成して前記飛行ルートを前記飛行体に送信し、
前記飛行体は、前記飛行ルートに沿って自動飛行し、前記飛行目的位置において前記撮像装置により前記タワーを撮像することを特徴とする
風車のタワー撮像システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記飛行体は、前記飛行目的位置を配列した順番に全ての前記飛行目的位置を通過するように自動飛行することを特徴とする
請求項1に記載の風車のタワー撮像システム
【請求項3】
前記制御装置は、
入出力部から前記風車の立地場所を示すサイト情報と、前記風車の個体識別情報を示す号機情報と、前記タワーを撮像する際の撮像モード情報と、真北から前記風車のブレードの鉛直下方向に向いたブレードの中心線まで、時計回りに回転した角度を示すナセル方位角情報を取得して、
前記タワーを撮像した画像情報に、前記サイト情報と前記号機情報を含むタワー関連情報と、前記飛行目的位置と前記撮像モード情報と前記ナセル方位角情報を含む撮像条件と、を紐づけて記憶媒体に記憶することを特徴とする
請求項1に記載の風車のタワー撮像システム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記サイト情報と前記号機情報と前記撮像モード情報に基づいて、前記高さ位置と、前記タワーの中心位置と、前記中心位置から水平方向への所定の離間距離と、前記撮像モード情報に対応する全ての水平方向角度を風車情報データベースから抽出し、
前記高さ位置における水平面において、前記タワーの中心位置から前記離間距離を半径とする円軌道を形成し、
前記タワーの中心位置において、基準線からそれぞれの前記水平方向角度分だけ時計回りに回転して形成する中心角の位置から、前記円軌道に延伸する直線と前記円軌道との交点を前記タワーの中心位置の相対位置として求め、前記タワーの中心位置の緯度情報と経度情報に基づき前記相対位置の緯度情報と経度情報を算出し、
前記高さ位置と前記相対位置の緯度情報と経度情報により前記飛行目的位置を構成することを特徴とする
請求項3に記載の風車のタワー撮像システム。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記タワーの中心位置において、前記真北から前記ナセル方位角情報分だけ時計回りに回転した中心角の位置で、前記タワーの中心位置から前記円軌道に延伸する線分を前記基準線として設定することを特徴とする
請求項4に記載の風車のタワー撮像システム。
【請求項6】
前記飛行体は、前記飛行目的位置に移動した後において、前記撮像装置が前記中心位置に向くように前記飛行体の姿勢制御を行うことを特徴とする
請求項4に記載の風車のタワー撮像システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、風車のタワー撮像システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、カメラを搭載したドローンを用いて構造物を点検するサービスが実用化されており、ドローンのカメラで撮影した画像に基づいて、構造物の破損や劣化の状態を診断することができる。特に足場の確保が困難な高所での点検作業にドローンを用いることにより、作業者の安全を確保しやすくなるとともに、点検に要する時間を短縮できるというメリットがある。
特許文献1には、カメラを備えた無人航空機を自動飛行させて構造物(鉄塔や送電線、排気塔などの地上に建てられた構造物)を撮影するための飛行経路を生成できる飛行経路生成装置が開示されている。
【0003】
特許文献1の飛行経路生成装置は、ユーザーの指示を入力する入力装置と、ディスプレイと、飛行経路を生成するための処理を行う処理部と、を有する。
まず、構造物の3次元画像と、構造物上の撮影対象領域と、撮影対象領域に向かう無人航空機のカメラの撮影方向と、がディスプレイに表示される。次に、入力装置に入力される指示に応じて、撮影対象領域及び撮影方向が変更される。
そして、撮影対象領域及び撮影方向を確定する指示が入力装置に入力されると、無人航空機の飛行経路上の撮影位置と、その撮影位置において構造物を撮影するカメラの姿勢とが、確定した撮影対象領域及び撮影方向に基づいて算出される。撮影位置は、構造物を鉛直方向に貫く仮想的な中心線から所定の距離にあるように算出される。
【0004】
さらに、特許文献1の構造物点検方法は、以下の工程を含む。
・第1工程(ST100)では、点検対象となる構造物の3次元形状データを取得する。3次元形状データを取得は、UAV(Unmanned Aerial Vehicle 無人飛行体)を構造物の周囲の比較的離れた場所で飛行させながら構造物の概ね全体を写した複数枚の画像撮影を行う、または、レーザースキャナなどの3次元計測装置を用いる等の方法による。
・第2工程(ST105)では、第1工程で取得した3次元形状データに基づいてUAVの飛行経路を作成する。
・第3工程(ST110)では、第2工程で作成した飛行経路を基にUAVを自動飛行させ構造物を撮影する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-149255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
なお、風車のブレード(羽)だけでなく、そのブレードを支える支柱(タワー)も、点検対象の箇所として重要である。
2023年3月17日に青森県の六ヶ所村風力発電所において発生した風車の倒壊事故を踏まえ、経済産業省は、倒壊した風車と同型式を有する風車設置者に対して、同様の事故発生の可能性を念頭に、緊急点検を要請した。当該風車設置者の調査によると、倒壊した風車は、タワーの溶接部において破断が生じており、破断面を観察した結果、広範囲にわたり内外面を貫通する疲労亀裂(推定)や外面の発錆、内面の塗装割れが確認されているとのことであった。
こうした亀裂や発錆、塗装割れは、タワー内外からの外観検査により発見できる可能性があるため、再発防止の観点から他の型式の風車設置者にも水平展開され、緊急の点検要請があることが想定される。
【0007】
当該風車設置者がHP上で公開している緊急点検事項は、以下に示す(事項1)~(事項3)となっている。
(事項1)タワーの外面溶接線部の点検。タワー外面を、望遠カメラ等を用いて点検を行い、周方向溶接線の発錆部を確認・記録する。
(事項2)タワーの内面溶接線部の点検。(事項1)にて確認された溶接線発錆部の内面部の溶接線部に塗装割れ・発錆がないか、確認、記録する。
(事項3)詳細調査。(事項2)にて内面の塗装割れ・発錆が認められた箇所については、詳細点検として非破壊検査を実行し、亀裂の有無、範囲を確認する。非破壊検査は、例えば、UT(Ultrasonic Testing)=超音波探傷検査や、MT(Magnetic Particle Testing)=磁粉探傷検査である。
【0008】
しかし、点検対象となるタワーの撮影に適した構造物点検方法は、提案されていない。例えば、特許文献1の方法では、第1工程において構造物の3次元形状データを取得しなければならず、その工程に時間を要する。
【0009】
そこで、本発明は、風車の型式に応じたタワー点検時における、飛行体に搭載した撮像装置の好適な飛行ルートを設定し、その飛行ルートに従いタワーを撮像するタワー撮像システムを提供することを、主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の風車のタワー撮像システムは、以下の特徴を有する。
本発明は、撮像装置を有する飛行体と制御装置を含む風車のタワー撮像システムであって、
前記制御装置が、
タワーの所定の高さ位置において、固定された前記風車のブレードが前記タワーに重ならずに撮像するように、前記タワーを全周方向から撮像するための前記飛行体の複数の飛行目的位置の集合体で構成する飛行ルートを作成して前記飛行ルートを前記飛行体に送信し、
前記飛行体が、前記飛行ルートに沿って自動飛行し、前記飛行目的位置において前記撮像装置により前記タワーを撮像することを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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