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公開番号2025068789
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178792
出願日2023-10-17
発明の名称風力発電施設の施工方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類F03D 13/25 20160101AFI20250422BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】浮体式基礎の浮力の調整することで効率的な施工を可能とする、風力発電施設の施工方法を提案する。
【解決手段】風車21および支柱22を備える上部構造体2と、上部構造体2を支持する浮体式基礎3とを備える風力発電施設の施工方法である。陸上の製作ヤードにて製作した浮体式基礎3に仮設フロータ4を設置するフロータ設置工程と、浮体式基礎3を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、台船を潜水させて浮体式基礎3を進水させる進水工程と、浮体式基礎の上部構造体2を設置する風車設置工程と、仮設フロータ4を撤去するフロータ撤去工程とを備えている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
風車および支柱を備える上部構造体と、前記上部構造体を支持する浮体式基礎と、を備える風力発電施設の施工方法であって、
陸上の製作ヤードにて製作した前記浮体式基礎に仮設フロータを設置するフロータ設置工程と、
前記浮体式基礎を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、
前記台船を潜水させて前記浮体式基礎を進水させる進水工程と、
前記浮体式基礎の上部構造体を設置する風車設置工程と、
前記仮設フロータを撤去するフロータ撤去工程と、を備えていることを特徴とする、風力発電施設の施工方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
風車および支柱を備える上部構造体と、前記上部構造体を支持する浮体式基礎と、を備える風力発電施設の施工方法であって、
陸上の製作ヤードにて製作した前記浮体式基礎に仮設フロータを設置するフロータ設置工程と、
前記浮体式基礎を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、
前記台船を潜水させて前記浮体式基礎を進水させる進水工程と、
前記仮設フロータを撤去するフロータ撤去工程と、
前記浮体式基礎の上部構造体を設置する風車設置工程と、を備えていることを特徴とする、風力発電施設の施工方法。
【請求項3】
前記風車設置工程の前に、前記浮体式基礎に仮設フロータを再度設置する第二のフロータ設置工程を備えており、
前記風車設置工程の後に、前記仮設フロータを撤去する第二のフロータ撤去工程を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の風力発電施設の施工方法。
【請求項4】
風車および支柱を備える上部構造体と、前記上部構造体を支持する浮体式基礎と、を備える風力発電施設の施工方法であって、
陸上の製作ヤードにて製作した前記浮体式基礎を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、
前記台船を潜水させて前記浮体式基礎を進水させる進水工程と、
前記浮体式基礎の仮設フロータを設置するフロータ設置工程と、
前記浮体式基礎の上部構造体を設置する風車設置工程と、
前記仮設フロータを撤去するフロータ撤去工程と、を備えていることを特徴とする、風力発電施設の施工方法。
【請求項5】
前記仮設フロータは、前記浮体式基礎に添設された複数の中空のフロータ本体と、前記フロータ本体を前記浮体式基礎に固縛するための線材と、を備えており、
前記フロータ設置工程では、前記浮体式基礎を挟んで対向する一対の前記フロータ本体の上面、下面および外側面に前記線材を周設することにより前記浮体式基礎の固定することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の風力発電施設の施工方法。
【請求項6】
前記仮設フロータは、袋体からなる複数の中空のフロータ本体と、前記フロータ本体を前記浮体式基礎に固縛するための線材と、を備えており、
前記フロータ設置工程では、
前記浮体式基礎の側面に沿って前記フロータ本体を配設するとともに、前記線材を前記浮体式基礎および前記フロータ本体に周設する作業と、
前記フロータ本体に空気を圧入する作業と、を行うことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の風力発電施設の施工方法。
【請求項7】
前記フロータ撤去工程では、
前記フロータ本体から空気を排気する作業と、
前記フロータ本体および前記線材を回収する作業と、を行うことを特徴とする、請求項6に記載の風力発電施設の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水上に設置する風力発電施設の施工方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
風力発電施設の浮体式基礎は、港内において岸壁からクレーン等を利用して風車等を設置する際に、風車等の重量によって喫水が増加する傾向にある。したがって、港内の水深が喫水よりも浅い場合には、浮体式基礎の浮力を増大させて、喫水の増加を抑える必要がある。
特許文献1には、センターカラムとサイドカラムとを有するセミサブマージブル型の浮体構造物であって、サイドカラムにバラスト搬出入用の開口部を設けておき、この開口部からサイドカラム内にバラストを搬出入することで、浮体構造物の喫水を調整するものが開示されている。
特許文献1の浮体構造物は、それ自体で必要な浮力を確保できる大きさにする必要があった。そのため、風車の大型化に伴い、浮体構造物も大型になり、不経済となる可能性がある。港湾内等の用地の限られた場所で浮体構造物を施工する場合には、浮体構造物の形状は可能な限り小さい方が良い。
なお、構造物の施工にあたっては、材料の搬入や重機の配置等に応じて、最も効率的な施工サイクルを選定して行う。そのため、浮体構造物の施工では、段階に応じて、曳航や仮置きする場合がある。浮体構造物を曳航や仮置きする際には、浮体構造物の浮力を調整して、浮体構造物の喫水を変化させる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-280301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、浮体式基礎の浮力の調整することで効率的な施工を可能とする、風力発電施設の施工方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明は、風車および支柱を備える上部構造体と、前記上部構造体を支持する浮体式基礎と、を備える風力発電施設の施工方法である。
本発明の第一の風力発電施設の施工方法は、陸上の製作ヤードにて製作した前記浮体式基礎に仮設フロータを設置するフロータ設置工程と、前記浮体式基礎を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、前記台船を潜水させて前記浮体式基礎を進水させる進水工程と、前記浮体式基礎の上部構造体を設置する風車設置工程と、前記仮設フロータを撤去するフロータ撤去工程とを備えている。
かかる風力発電施設の施工方法によれば、仮設フロータにより浮力を確保しているため、台船と浮体式基礎とを離間させることができる台船の潜水深さを、仮設フロータを備えない場合に比べて小さくすることができる。したがって、比較的水深が浅い箇所でも浮体式基礎を進水させることができる。また、比較的水深が浅い場所で浮体式基礎に上部構造体を設置する場合であっても、仮設フロータにより浮力を確保しているため、浮体式基礎が水底まで沈むことを防止できる。
【0006】
また、第二の風力発電施設の施工方法は、陸上の製作ヤードにて製作した前記浮体式基礎に仮設フロータを設置するフロータ設置工程と、前記浮体式基礎を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、前記台船を潜水させて前記浮体式基礎を進水させる進水工程と、前記仮設フロータを撤去するフロータ撤去工程と、前記浮体式基礎の上部構造体を設置する風車設置工程とを備えている。
かかる風力発電施設の施工方法によれば、仮設フロータにより浮力を確保しているため、台船と浮体式基礎とを離間させることができる台船の潜水深さを、仮設フロータを備えない場合に比べて小さくすることができる。したがって、比較的水深が浅い箇所において浮体式基礎を進水させることができる。浮体式基礎の進水後に仮設フロータを撤去するので、撤去した仮設フロータを他の浮体式基礎に転用することができる。
なお、前記風車設置工程の前に、前記浮体式基礎に仮設フロータを再度設置する第二のフロータ設置工程を備えており、前記風車設置工程の後に、前記仮設フロータを撤去する第二のフロータ撤去工程を備えていれば、比較的水深が浅い場所であっても浮体式基礎に上部構造体を設置することができる。また、仮設フロータを複数の風力発電施設の施工に使用することができる。
【0007】
さらに、第三の風力発電施設の施工方法は、陸上の製作ヤードにて製作した前記浮体式基礎を台船により所定の位置に移動させる移動工程と、前記台船を潜水させて前記浮体式基礎を進水させる進水工程と、前記浮体式基礎の仮設フロータを設置するフロータ設置工程と、前記浮体式基礎の上部構造体を設置する風車設置工程と、前記仮設フロータを撤去するフロータ撤去工程とを備えている。
かかる風力発電施設の施工方法によれば、比較的水深が浅い場所であっても浮体式基礎に上部構造体を設置することができる。
【0008】
なお、前記仮設フロータには、前記浮体式基礎に添設された複数の中空のフロータ本体と、前記フロータ本体を前記浮体式基礎に固縛するための線材とを備えたものを使用するのが望ましい。この仮設フロータを使用する場合の前記フロータ設置工程では、前記浮体式基礎を挟んで対向する一対の前記フロータ本体の上面、下面および外側面に前記線材を周設することにより前記浮体式基礎に固定すればよい。
かかる風力発電施設の施工方法によれば、浮体構造物を挟んで一対のフロータ本体を配設するため、バランスよく浮力を増加させることができる。また、浮体構造物を挟んで対向する一対のフロータ本体に線材を巻き付けることによりフロータ本体が浮体構造物に固定されるため、浮体構造物に大規模な加工を施すことなく仮設フロータを設置できる。
【0009】
また、前記仮設フロータが、袋体からなる複数の中空のフロータ本体と、前記フロータ本体を前記浮体式基礎に固縛するための線材とを備えたものである場合には、前記フロータ設置工程では、前記浮体式基礎の側面に沿って前記フロータ本体を配設するとともに前記線材を前記浮体式基礎および前記フロータ本体に周設する作業と、前記フロータ本体に空気を圧入する作業とを行えばよく、前記フロータ撤去工程では、前記フロータ本体から空気を排気する作業と、前記フロータ本体および前記線材を回収する作業とを行えばよい。
かかる風力発電施設の施工方法によれば、仮設フロータの着脱を簡易に行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の風力発電施設の施工方法によれば、浮体式基礎の浮力の調整することで風力発電施設を効率的に施工できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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