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公開番号2025034622
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141111
出願日2023-08-31
発明の名称風車ブレードの避雷装置及び避雷方法
出願人音羽電機工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F03D 80/30 20160101AFI20250306BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】風車ブレードへの落雷時に、ダウンコンダクタの断線箇所で放電が起こることを防止することができると共に、高所作業や大掛かりな装置を用いることなく、ダウンコンダクタの断線を検知することができる、風車ブレードの避雷装置及び避雷方法を提供する。
【解決手段】風車ブレードの避雷装置は、風車ブレード10の内部に配置され、風車ブレード10の長手方向に沿って延びるダウンコンダクタ10bと、風車ブレード10の内部に配置され、ダウンコンダクタ10bに対して絶縁された状態で、風車ブレード10の長手方向に沿って延びる導電体10cとを備えている。ダウンコンダクタ10bの一端部と導電体10cの一端部は、それぞれ、風車ブレード10のレセプタ10aに電気的に接続される。また、ダウンコンダクタ10bの他端部は接地導体としての風車タワー1に電気的に接続され、導電体10cの他端部はダウンコンダクタ10bの他端部の側に電気的に接続されると共に、導電体10cの他端部の側に避雷器11が介装される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
風車ブレードの内部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタと、前記風車ブレードの内部に配置され、前記ダウンコンダクタに対して絶縁された状態で、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びる導電体とを備え、
前記ダウンコンダクタの一端部と前記導電体の一端部は、それぞれ、前記風車ブレードのレセプタに電気的に接続され、
前記ダウンコンダクタの他端部は接地導体に電気的に接続され、
前記導電体の他端部は前記ダウンコンダクタの他端部の側に電気的に接続されると共に、前記導電体の他端部の側に避雷器が介装されている、風車ブレードの避雷装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記導電体における前記避雷器の二次側にサージカウンタが介装されている、請求項1に記載の風車ブレードの避雷装置。
【請求項3】
風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタと、前記ダウンコンダクタに対して絶縁された状態で、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びる導電体を、それぞれ、前記風車ブレードの内部に配置し、
前記ダウンコンダクタの一端部と前記導電体の一端部を、それぞれ、前記風車ブレードのレセプタに電気的に接続し、
前記ダウンコンダクタの他端部を接地導体に電気的に接続し、
前記導電体の他端部を前記ダウンコンダクタの他端部の側に電気的に接続すると共に、 前記導電体の他端部の側に避雷器を介装し、
前記ダウンコンダクタに断線がないときは、前記レセプタに着雷した雷電流を前記ダウンコンダクタを経由して前記接地導体に流し、
前記ダウンコンダクタに断線があるときは、前記レセプタに着雷した雷電流を前記導電体及び前記避雷器を経由して前記接地導体に流す、風車ブレードの避雷方法。
【請求項4】
前記導電体における前記避雷器の二次側にサージカウンタを介装し、前記レセプタに着雷した際に、前記サージカウンタが動作したことにより、前記ダウンコンダクタに断線があることを検知する、請求項3に記載の風車ブレードの避雷方法。
【請求項5】
前記導電体における前記避雷器の一次側と二次側との間の導通の有無を確認することにより、前記ダウンコンダクタ及び前記導電体の断線を検知する、請求項3に記載の風車ブレードの避雷方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、風車ブレードに落雷した際の雷電流を接地側に逃がすための避雷装置及び避雷方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
図6は、風力発電装置の一例を模式的に示している。風力発電装置は、大地G上に立設された風車タワー1と、風車タワー1の上部に取り付けられたナセル2と、ナセル2の一端部に回転可能に取り付けられた風車ロータ3とを主要な要素として構成される。ナセル2の内部には、発電機、電気回路、制御盤等の所要の電気機器類が収容される。風車ロータ3は、ハブ3aと、ハブ3aに放射状に取り付けられた複数本、例えば回転方向に等間隔で取り付けられた3本の風車ブレード3bとで構成され、ハブ3aがナセル2内の発電機の回転軸に連結される。風車ロータ3が風力を受けて回転すると、その回転がハブ3aを介してナセル2内の発電機に入力され、これにより発電機が回転して発電が行われる。
【0003】
上記のような風力発電装置の風車ブレード3bには、風車ブレード3bを落雷から保護するためにレセプタ(受雷部)3b1とダウンコンダクタ(引き下げ導線)3b2が設けられている。レセプタ3b1は、風車ブレード3bの先端部等に設けられ、風車ブレード3bへの落雷時、雷はレセプタ3b1に着雷する。ダウンコンダクタ3b2は、その一端部がレセプタ3b1に電気的に接続され、その他端部が接地導体としての風車タワー1に電気的に接続される(風車タワー1の内部に接地導体を配置している場合は、当該接地導体に接続されることがある。)。レセプタ3b1に着雷した際の雷電流は、レセプタ3b1→ダウンコンダクタ3b2→風車タワー1という経路で大地Gへ放出される。
【0004】
経年劣化や落雷等により、風車ブレードのダウンコンダクタに断線が発生すると、レセプタへの着雷時にダウンコンダクタの断線箇所で放電(アーク放電)が起こり、風車ブレードの破損等に繋がる。このため、風力発電設備の定期点検指針が2017年4月に改訂され、風車ブレードのダウンコンダクタについて導通試験等を行い、健全性(断線の有無)を確認することが義務付けられた。
【0005】
ダウンコンダクタの断線を検知するために様々な手法が提案されてきた。例えば、特許文献1では、風車ブレードの内部に測定ケーブルを配置し、測定ケーブルを用いてダウンコンダクタの電気抵抗を測定することにより、ダウンコンダクタが適切に機能するか否かを確認する。ダウンコンダクタの一端部は、風車ブレードの先端部のレセプタに接続され、ダウンコンダクタの他端部は、風車ブレードの基端部の末端ブロックに接続される。また、測定ケーブルの一端部は、レセプタを介してダウンコンダクタに接続され、測定ケーブルの他端部は、上記の末端ブロックに取り外し可能に接続される。ダウンコンダクタの電気抵抗を測定する際は、測定ケーブルの他端部を末端ブロックから取り外し、電気抵抗測定装置を測定ケーブルの他端部と末端ブロックに接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-42473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のような従来の手法では、義務化された定期点検時等に、ダウンコンダクタの断線を検知することができるが、点検前の段階では、ダウンコンダクタの断線に気づかず、ダウンコンダクタの断線が放置されていることが起こり得る。この場合、風車ブレードに落雷があると、ダウンコンダクタの断線箇所で放電が起こり、風車ブレードの破損等に繋がる。
【0008】
本発明の課題は、風車ブレードへの落雷時に、ダウンコンダクタの断線箇所で放電が起こることを防止することができると共に、高所作業や大掛かりな装置を用いることなく、ダウンコンダクタの断線を検知することができる、風車ブレードの避雷装置及び避雷方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、風車ブレードの内部に配置され、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタと、前記風車ブレードの内部に配置され、前記ダウンコンダクタに対して絶縁された状態で、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びる導電体とを備え、前記ダウンコンダクタの一端部と前記導電体の一端部は、それぞれ、前記風車ブレードのレセプタに電気的に接続され、前記ダウンコンダクタの他端部は接地導体に電気的に接続され、前記導電体の他端部は前記ダウンコンダクタの他端部の側に電気的に接続されると共に、前記導電体の他端部の側に避雷器が介装されている、風車ブレードの避雷装置を提供する。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明は、風車ブレードの長手方向に沿って延びるダウンコンダクタと、前記ダウンコンダクタに対して絶縁された状態で、前記風車ブレードの長手方向に沿って延びる導電体を、それぞれ、前記風車ブレードの内部に配置し、前記ダウンコンダクタの一端部と前記導電体の一端部を、それぞれ、前記風車ブレードのレセプタに電気的に接続し、前記ダウンコンダクタの他端部を接地導体に電気的に接続し、前記導電体の他端部を前記ダウンコンダクタの他端部の側に電気的に接続すると共に、前記導電体の他端部の側に避雷器を介装し、前記ダウンコンダクタに断線がないときは、前記レセプタに着雷した雷電流を前記ダウンコンダクタを経由して前記接地導体に流し、前記ダウンコンダクタに断線があるときは、前記レセプタに着雷した雷電流を前記導電体及び前記避雷器を経由して前記接地導体に流す、風車ブレードの避雷方法を提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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