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公開番号2024118758
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023025223
出願日2023-02-21
発明の名称正極活物質層、正極および全固体二次電池
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/13 20100101AFI20240826BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高温状態で保存した後の容量維持率が高い全固体二次電池の正極を形成できる正極活物質層、これを備える正極および全固体二次電池を提供する。
【解決手段】粒子状の正極活物質10と、固体電解質11とを含み、正極活物質10の外面と、正極活物質10の周囲に配置された固体電解質11との間の少なくとも一部に形成された、平均厚みが0.02μm~0.1μmの空隙15を有する、正極活物質層1Bとする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
粒子状の正極活物質と、固体電解質とを含み、
前記正極活物質の外面と、前記正極活物質の周囲に配置された前記固体電解質との間の少なくとも一部に形成された、平均厚みが0.02μm~0.1μmの空隙を有する、正極活物質層。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記正極活物質層の厚さ方向中心を通る断面を観察した断面観察像における前記正極活物質の全界面のうち、
前記空隙と接している界面の割合である空隙接触率C1が3%~30%であり、
前記固体電解質と接している界面の割合である固体電解質接触率C2が40%~80%であり、
前記空隙接触率C1と前記固体電解質接触率C2との合計が100%未満である、請求項1に記載の正極活物質層。
【請求項3】
前記固体電解質が、下記式(1)で表されるハライド系固体電解質を含む、請求項1に記載の正極活物質層。








・・・(1)
(式(1)において、AはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素である。EはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1種の元素である。GはOH、BO

、BO

、BO

、B



、B



、CO

、NO

、AlO

、SiO

、SiO

、Si



、Si



、Si


11
、Si


18
、PO

、PO

、P



、P


10
、O、SO、SO

、SO

、SO

、SO

、S



、S



、S



、S



、S



、S



、BF

、PF

【請求項4】
前記正極活物質は、下記式(2)で表されるリチウム遷移金属酸化物からなる、請求項1に記載の正極活物質層。
Li

MO

・・・(2)
(式(2)において、Mは1種以上の遷移金属である。0.1<x<1.1、1.8<y<2.2)
【請求項5】
前記固体電解質が、Li

ZrSO

Cl

を含む、請求項1に記載の正極活物質層。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の正極活物質層を含む、正極。
【請求項7】
請求項6に記載の正極と、負極と、固体電解質層とを備える、全固体二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、正極活物質層、正極および全固体二次電池に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、エレクトロニクス技術の発達はめざましく、携帯電子機器の小型軽量化、薄型化、多機能化が図られている。それに伴い、電子機器の電源となる電池に対し、小型軽量化、薄型化、信頼性の向上が強く望まれている。そこで、電解質として固体電解質を用いる全固体二次電池が注目されている。
【0003】
従来、非水電解質電池の正極に利用される正極焼結体として、正極活物質の粒子を含有し、空隙率が15体積%以下で、かつ活物質粒子の粒径が10μm以上100μm以下である正極焼結体がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-160988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の全固体二次電池は、高温状態で保存した後の容量維持率が低いことが問題となっていた。
特に、固体電解質としてハライド系固体電解質を用いた全固体二次電池では、高温状態で保存した後の容量低下が顕著であった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高温状態で保存した後の容量維持率が高い全固体二次電池の正極を形成できる正極活物質層、これを備える正極および全固体二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
本発明の一態様に係る正極活物質層は、粒子状の正極活物質と、固体電解質とを含み、
前記正極活物質の外面と、前記正極活物質の周囲に配置された前記固体電解質との間の少なくとも一部に形成された、平均厚みが0.02μm~0.1μmの空隙を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の正極活物質層は、粒子状の正極活物質と、固体電解質とを含み、正極活物質の外面と、正極活物質の周囲に配置された固体電解質との間の少なくとも一部に形成された、平均厚みが0.02μm~0.1μmの空隙を有する。このため、本発明の正極活物質層を備える正極を有する全固体二次電池は、高温状態で保存したときの正極活物質と固体電解質との副反応に伴うイオン伝導度の低下が抑制され、高温保存した後の容量維持率が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の全固体二次電池の一例を説明するための断面模式図である。
図2(a)は、図1に示す全固体二次電池100の正極活物質層1Bの一部を拡大して示した断面模式図である。図2(b)は、図2(a)の一部を拡大して示した断面模式図である。
図3は、図1に示す全固体二次電池100の正極活物質層1Bの製造工程を説明するための図面である。図3(a)は、初回の充電を開始する前における正極活物質10aと、その周囲に配置された固体電解質11および導電助剤12の状態を示した図面である。図3(b)は、第1段階を経て第2段階を開始した時点における正極活物質10bと、その周囲に配置された固体電解質11および導電助剤12の状態を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決し、高温状態で保存した後の全固体二次電池の容量維持率を向上させるべく、以下に示すように、鋭意検討を重ねた。
すなわち、本発明者らは、全固体二次電池を、例えば、60℃以上の高温状態で保存した場合に、容量が低下する原因について検討した。その結果、正極中での正極活物質と固体電解質との副反応によって、イオン伝導度が低下することが一因であることが分かった。
(【0011】以降は省略されています)

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