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公開番号2024118263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024608
出願日2023-02-20
発明の名称希土類永久磁石
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 1/059 20060101AFI20240823BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高い保磁力および高い残留磁束密度を有する希土類永久磁石を提供すること。
【解決手段】RおよびTを含む磁石素体を有する希土類永久磁石である。Rが、Smを必須とする1種以上の希土類元素であり、Tが、FeおよびTiを必須とする2種以上の遷移金属元素である。磁石素体が、ThMn12型結晶構造を有する主相と、主相の間に存在する副相と、主相の内部に散在するラーベス相と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
RおよびTを含む磁石素体を有し、
Rが、Smを必須とする1種以上の希土類元素であり、Tが、FeおよびTiを必須とする2種以上の遷移金属元素であり、
前記磁石素体が、
ThMn
12
型結晶構造を有する主相と、
前記主相の間に存在する副相と、
前記主相の内部に散在するラーベス相と、を含む希土類永久磁石。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記ラーベス相が、六方晶系のMgZn
2
型結晶構造を有する請求項1に記載の希土類永久磁石。
【請求項3】
前記ラーベス相が、立方晶系のMgCu
2
型結晶構造を有する請求項1に記載の希土類永久磁石。
【請求項4】
前記磁石素体の断面における前記ラーベス相の含有率が、0.03個/μm
2
以上0.20個/μm
2
以下である請求項1~3のいずれかに記載の希土類永久磁石。
【請求項5】
前記ラーベス相におけるCoの含有率が、10at%以上である請求項1~3のいずれかに記載の希土類永久磁石。
【請求項6】
前記副相が、単斜晶または正方晶の結晶系に属する第1副相を含む請求項1~3のいずれかに記載の希土類永久磁石。
【請求項7】
前記第1副相が、Nd
3
(Fe,Ti)
29
型結晶構造を有する請求項6に記載の希土類永久磁石。
【請求項8】
前記第1副相が、CeMn
6
Ni
5
型結晶構造を有する請求項6に記載の希土類永久磁石。
【請求項9】
前記磁石素体の断面において、前記主相に対する前記副相の被覆率が、50%以上である請求項1~3のいずれかに記載の希土類永久磁石。
【請求項10】
前記磁石素体の相対密度が、92%以上である請求項1~3のいずれかに記載の希土類永久磁石。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、希土類永久磁石に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
高性能永久磁石として代表的なNd-Fe-B系永久磁石は、その高磁気特性から、年々生産量を伸ばしており、各種モータ、各種アクチュエータ、MRI装置などの様々な用途に使用されている。しかし、Ndは希少な資源であり、Ndの消費量の増加に伴い、Nd価格の高騰、および、Nd資源の枯渇などが問題視されている。そのため、Nd含有率の少ない希土類永久磁石の開発が求められており、希土類元素の使用量が少なくて済む、ThMn
12
型結晶構造を有する化合物からなる希土類永久磁石が注目されている。
【0003】
例えば、特許文献1は、ThMn
12
型結晶構造を有する硬磁性相と、非磁性相とを含む永久磁石を、開示している。また、特許文献2は、ThMn
12
型結晶構造を有する相およびTh
2
Ni
17
型結晶構造を有する相の2相分離組織からなる永久磁石を、開示している。さらに、特許文献3は、ThMn
12
型結晶構造を有する相および略TbCu
7
型結晶構造を有する相の混合相を備える磁性材料を、開示している。
【0004】
ただし、特許文献1~3で開示されているようなThMn
12
型化合物を含む永久磁石では、Nd-Fe-B系永久磁石に匹敵する磁気特性が得られておらず、保磁力および残留磁束密度などの磁気特性の向上が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-189206号公報
特開2000-114016号公報
特開2022-37850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示における例示的な実施形態の目的は、高い保磁力および高い残留磁束密度を有する希土類永久磁石を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本開示の希土類永久磁石は、
RおよびTを含む磁石素体を有し、
Rが、Smを必須とする1種以上の希土類元素であり、Tが、FeおよびTiを必須とする2種以上の遷移金属元素であり、
前記磁石素体が、
ThMn
12
型結晶構造を有する主相と、
前記主相の間に存在する副相と、
前記主相の内部に散在するラーベス相と、を含む。
【0008】
希土類永久磁石が、上記の特徴を有することで、高い保磁力(Hcj)と、高い残留磁束密度(Br)とを両立して得ることができる。
【0009】
前記ラーベス相が、六方晶系のMgZn
2
型結晶構造を有していてもよく、立方晶系のMgCu
2
型結晶構造を有していてもよい。
【0010】
好ましくは、前記磁石素体の断面における前記ラーベス相の含有率が、0.03個/μm
2
以上0.20個/μm
2
以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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