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公開番号
2024119482
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-03
出願番号
2023026408
出願日
2023-02-22
発明の名称
コイル装置
出願人
TDK株式会社
代理人
前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類
H01F
17/04 20060101AFI20240827BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】素体の内部において、磁束密度の分布の均一化を図り、磁気特性を向上させることが可能なコイル装置を提供すること。
【解決手段】コイル装置1は、巻回部2と、巻回部2から第1方向に引き出された引出部3aと、巻回部2と引出部3aとが埋設された素体8と、を有する。巻回部2の巻軸は、素体8の実装対向面に対して垂直であるとともに、素体8の中心に対して第1方向とは反対側の第2方向に位置ずれしている。巻回部2の外周面2eは、第1方向側で、巻回部2の外周面2eの外側に向けて膨出するように歪曲している。
【選択図】図5B
特許請求の範囲
【請求項1】
巻回部と、
前記巻回部から第1方向に引き出された引出部と、
前記巻回部と前記引出部とが埋設された素体と、を有し、
前記巻回部の巻軸は、前記素体の実装対向面に対して垂直であるとともに、前記素体の中心に対して前記第1方向とは反対側の第2方向に位置ずれしており、
前記巻回部の外周面は、第1方向側で、前記巻回部の外周面の外側に向けて膨出するように歪曲しているコイル装置。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記巻回部の外周面は、前記第2方向に向けて凸状となるように歪曲している請求項1に記載のコイル装置。
【請求項3】
前記素体は、前記巻回部の内側に配置される中芯部を有し、
前記中芯部の外周面は、前記第1方向側で、前記中芯部の外周面の外側に向けて膨出するように歪曲している請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項4】
前記中芯部の外周面は、前記第2方向に向けて凸状となるように歪曲している請求項3に記載のコイル装置。
【請求項5】
前記素体の密度は、前記第1方向側よりも、第2方向側において大きくなっている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項6】
前記引出部が接続された継線部を備えた端子をさらに有し、
前記継線部は、前記素体に埋設されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項7】
前記巻回部は、螺旋状に巻回された平角線ワイヤによって形成されている請求項1または2に記載のコイル装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、コイル装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、例えばインダクタとして用いられるコイル装置として、巻回部と、巻回部から引き出された引出部と、巻回部および引出部が埋設された素体とを有するコイル装置が示されている。
【0003】
この種のコイル装置に関し、本発明者等は下記の事実を見出した。すなわち、この種のコイル装置では、素体の内部における巻回部の位置によっては、素体の内部の磁束密度に分布が生じる場合がある。素体の内部において、磁束密度の分布が不均一になると、所望の磁気特性が得られないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2017/115604号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、素体の内部において、磁束密度の分布の均一化を図り、磁気特性を向上させることが可能なコイル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
巻回部と、
前記巻回部から第1方向に引き出された引出部と、
前記巻回部と前記引出部とが埋設された素体と、を有し、
前記巻回部の巻軸は、前記素体の実装対向面に対して垂直であるとともに、前記素体の中心に対して前記第1方向とは反対側の第2方向に位置ずれしており、
前記巻回部の外周面は、第1方向側で、前記巻回部の外周面の外側に向けて膨出するように歪曲している。
【0007】
本開示のコイル装置では、巻回部の巻軸は、素体の実装対向面に対して垂直であるとともに、素体の中心に対して第1方向とは反対側の第2方向に位置ずれしている。そのため、第1方向側では、素体の内部に引出部の設置スペースを確保することができ、素体の内部に引出部を配置しやすくなる。ところで、巻回部の巻軸が素体の中心に対して第2方向に位置ずれしている場合、何ら策を講じなければ、第2方向側では、巻回部の外周面よりも外側において、素体の内部の磁束密度が相対的に高くなる。他方、第1方向側では、巻回部の外周面よりも外側において、素体の内部の磁束密度が相対的に低くなる。すなわち、素体の内部において、磁束密度の分布が不均一になる。この点、本開示のコイル装置では、巻回部の外周面が、第1方向側で、巻回部の外周面の外側に向けて膨出するように歪曲している。そのため、第1方向側では、巻回部の外周面よりも外側において、素体の内部の磁束の通路(素体の断面積)が相対的に減少し、磁束密度を相対的に増大させることができる。これにより、第1方向側と第2方向側とで、素体の内部における磁束密度の分布の均一化を図ることが可能となり、所望の磁気特性を有するコイル装置を実現することができる。
【0008】
前記巻回部の外周面は、前記第2方向に向けて凸状となるように歪曲していてもよい。
【0009】
前記素体は、前記巻回部の内側に配置される中芯部を有し、前記中芯部の外周面は、前記第1方向側で、前記中芯部の外周面の外側に向けて膨出するように歪曲していてもよい。
【0010】
前記中芯部の外周面は、前記第2方向に向けて凸状となるように歪曲していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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