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公開番号2024118589
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023024949
出願日2023-02-21
発明の名称ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 69/00 20060101AFI20240826BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】回路形成時の良好なめっき性に優れる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A-1成分)0~99.9重量%およびポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂(A-2成分)0.1~100重量%からなり、A-2成分が、下記式(1)で表されるポリカーボネートブロックおよび下記式(3)で表されるポリジオルガノシロキサンブロックからなり、かつポリカーボネートポリマーのマトリックス中にポリジオルガノシロキサンドメインが分散した凝集構造であり、該ポリジオルガノシロキサンドメインの平均サイズが5~100nmであるポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂である樹脂成分(A成分)100重量部に対し、(B)レーザー照射立体回路形成用添加剤(B成分)1~50重量部および(C)無機充填材(C成分)1~150重量部を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A-1成分)0~99.9重量%およびポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂(A-2成分)0.1~100重量%からなり、A-2成分が、下記式(1)で表されるポリカーボネートブロックおよび下記式(3)で表されるポリジオルガノシロキサンブロックからなり、かつポリカーボネートポリマーのマトリックス中にポリジオルガノシロキサンドメインが分散した凝集構造であり、該ポリジオルガノシロキサンドメインの平均サイズが5~100nmであるポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂である樹脂成分(A成分)100重量部に対し、(B)レーザー照射立体回路形成用添加剤(B成分)1~50重量部および(C)無機充填材(C成分)1~150重量部を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
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2024118589000026.jpg
25
71
(上記一般式(1)において、R

及びR

は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、a及びbは夫々1~4の整数であり、Wは単結合もしくは下記一般式(2)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
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2024118589000027.jpg
38
126
(上記一般式(2)においてR
11
,R
12
,R
13
,R
14
,R
15
,R
16
,R
17
及びR
18
は夫々独立して水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~14のアリール基及び炭素原子数7~20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R
19
及びR
20
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~10のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、cは1~10の整数、dは4~7の整数である。)
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2024118589000028.jpg
27
118
(上記一般式(3)において、R

、R

、R

、R

、R

及びR

は、各々独立に水素原子、炭素数1~12のアルキル基又は炭素数6~12の置換若しくは無置換のアリール基であり、R

及びR
10
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基であり、e及びfは夫々1~4の整数であり、pは自然数であり、qは0又は自然数であり、p+qは4以上150以下の自然数である。Xは炭素数2~8の二価脂肪族基である。)
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
A-2成分中の上記式(3)で表されるポリジオルガノシロキサンブロックの含有量が0.05~50.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項3】
B成分が、少なくとも2種の金属を含むレーザー照射立体回路成形用添加剤であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項4】
C成分が、ガラス、炭素繊維およびケイ酸塩鉱物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填材であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる樹脂成形品。
【請求項6】
請求項5に記載の樹脂成形品の表面にめっき層を積層した樹脂成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は回路形成時の良好なめっき性に優れるポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性に優れていることから、エンジニアリングプラスチックとして、電気・電子機器の筐体、自動車内装・外装部品、建材、家具、楽器、雑貨類などの幅広い分野で使用されている。こうしたなか、スマートフォンを含む携帯電話などの電子機器内部にアンテナや電子回路を製造する方法が種々検討されており、特に電子機器内部にアンテナや電子回路を三次元設計できる方法が求められている。このような三次元の電子機構部品を形成する技術の1つとして、レーザー照射立体回路成形技術が注目されている。本技術は、例えば、金属錯体を分散した樹脂材料を用い、レーザー光により錯体を還元し触媒核として、選択メッキにより接着層を有さずに直接アンテナなどの回路を形成できる技術である。このようなレーザー照射立体回路成形技術を用いたものとして、例えば、ポリカーボネート樹脂と特定の導電性酸化物からなる樹脂組成物が提案されている(特許文献1)。また、幅広いレーザーの照射条件で金属薄膜を適切に形成可能な樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。しかし、近年ではレーザー照射立体回路成形技術に対する要求はますます高くなっており、よりめっき性に優れたポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-72338号公報
国際公開第2014/042070号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記に鑑み、本発明の目的は、回路形成時の良好なめっき性に優れるポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、かかる課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の芳香族ポリカーボネート樹脂および無機充填材にレーザー照射立体回路成形用添加剤を添加することで、従来の樹脂組成物では得られなかった回路形成時の良好なめっき性に優れるポリカーボネート樹脂組成物を得ることができることを見出し本発明に達した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0006】
1.(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A-1成分)0~99.9重量%およびポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂(A-2成分)0.1~100重量%からなり、A-2成分が、下記式(1)で表されるポリカーボネートブロックおよび下記式(3)で表されるポリジオルガノシロキサンブロックからなり、かつポリカーボネートポリマーのマトリックス中にポリジオルガノシロキサンドメインが分散した凝集構造であり、該ポリジオルガノシロキサンドメインの平均サイズが5~100nmであるポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂である樹脂成分(A成分)100重量部に対し、(B)レーザー照射立体回路形成用添加剤(B成分)1~50重量部および(C)無機充填材(C成分)1~150重量部を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
【0007】
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25
71
(上記一般式(1)において、R

及びR

は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、a及びbは夫々1~4の整数であり、Wは単結合もしくは下記一般式(2)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
【0008】
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38
126
(上記一般式(2)においてR
11
,R
12
,R
13
,R
14
,R
15
,R
16
,R
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及びR
18
は夫々独立して水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~14のアリール基及び炭素原子数7~20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R
19
及びR
20
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~10のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、cは1~10の整数、dは4~7の整数である。)
【0009】
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27
118
(上記一般式(3)において、R

、R

、R

、R

、R

及びR

は、各々独立に水素原子、炭素数1~12のアルキル基又は炭素数6~12の置換若しくは無置換のアリール基であり、R

及びR
10
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基であり、e及びfは夫々1~4の整数であり、pは自然数であり、qは0又は自然数であり、p+qは4以上150以下の自然数である。Xは炭素数2~8の二価脂肪族基である。)
【0010】
2.A-2成分中の上記式(3)で表されるポリジオルガノシロキサンブロックの含有量が0.05~50.0重量%であることを特徴とする前項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
3.B成分が、少なくとも2種の金属を含むレーザー照射立体回路成形用添加剤であることを特徴とする前項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
4.C成分が、ガラス、炭素繊維およびケイ酸塩鉱物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機充填材であることを特徴とする前項1~3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
5.前項1~3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる樹脂成形品。
6.前項5に記載の樹脂成形品の表面にめっき層を積層した樹脂成形品。
(【0011】以降は省略されています)

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