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公開番号
2024115521
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-26
出願番号
2024007924
出願日
2024-01-23
発明の名称
サツマイモ基腐病生物検定法
出願人
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人
個人
,
個人
主分類
A01G
22/25 20180101AFI20240819BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】 サツマイモ基腐病の小スケールな生物検定手段を提供する。
【解決手段】 以下の工程(1)~(3)を含むことを特徴とするサツマイモ基腐病の検定法、
(1)サツマイモの苗を、検定対象とする土壌に移植する工程、
(2)移植したサツマイモの苗を生育させる工程、
(3)生育させたサツマイモの苗の発病状態を観察し、サツマイモ基腐病菌による土壌の汚染程度を評価する工程。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の工程(1)~(3)を含むことを特徴とするサツマイモ基腐病の検定法、
(1)サツマイモの苗を、検定対象とする土壌に移植する工程、
(2)移植したサツマイモの苗を生育させる工程、
(3)生育させたサツマイモの苗の発病状態を観察し、サツマイモ基腐病菌による土壌の汚染程度を評価する工程。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
検定対象とする土壌が、熱処理済みのサツマイモの葉片が混和された土壌であることを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法。
【請求項3】
検定対象とする土壌が、サツマイモ茎葉の破砕液が添加された土壌であることを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法。
【請求項4】
検定対象とする土壌が、サツマイモ茎葉の破砕液とグルコース溶液が添加された土壌であることを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法。
【請求項5】
工程(1)が、以下の工程(1-1)及び(1-2)を含むことを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法、
(1-1)サツマイモの苗を水耕栽培し、発根と脇芽の発芽を促す工程、
(1-2)発根及び発芽した苗を選別し、検定対象とする土壌に移植する工程。
【請求項6】
工程(1)が、以下の工程(1-1)、(1-2a)、及び(1-2b)を含むことを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法、
(1-1)サツマイモの苗を水耕栽培し、発根と脇芽の発芽を促す工程、
(1-2a)発根及び発芽した苗を選別する工程、
(1-2b)選別した苗に対して傷つけ処理を行った後、検定対象とする土壌に移植する工程。
【請求項7】
サツマイモの苗が、一節苗であることを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法。
【請求項8】
サツマイモの苗が、コガネセンガン又はべにはるかの苗であることを特徴とする請求項1に記載のサツマイモ基腐病の検定法。
【請求項9】
以下の工程(1)~(5)を含むことを特徴とするサツマイモ基腐病に対する防除処理の選択方法、
(1)サツマイモ基腐病菌の胞子液を土壌に接種する工程、
(2)胞子液を接種した土壌に対して、選択対象とする処理を行う工程、
(3)サツマイモの苗を、処理を行った土壌に移植する工程、
(4)移植したサツマイモの苗を生育させる工程、
(5)生育させたサツマイモの苗の発病状態を観察し、発病を抑制する処理を、サツマイモ基腐病に対する防除処理として選択する工程。
【請求項10】
工程(3)が、以下の工程(3-1)及び(3-2)を含むことを特徴とする請求項9に記載のサツマイモ基腐病に対する防除処理の選択方法、
(3-1)サツマイモの苗を水耕栽培し、発根と脇芽の発芽を促す工程、
(3-2)発根及び発芽した苗を選別し、検定対象とする土壌に移植する工程。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、サツマイモ基腐病の検定法、及びサツマイモ基腐病に対する防除処理の選択方法に関する。本発明の検定法では、検定に必要なスペースが軽減され、多くの土壌の検定が可能となる。これによりサツマイモ産地の汚染地域の早期特定に寄与する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
サツマイモ基腐病は、糸状菌であるサツマイモ基腐病菌(Diaporthe destruens)によって引き起こされる土壌伝染性病害である。罹病したサツマイモは最初に茎の地際基部に黒褐色の病斑が認められる。その後、病斑は地上部及び地下部に進展して生育に悪影響を及ぼし、生育不良となる。症状がひどい場合には、植物体は枯死して、収穫できなくなる。2018年に、沖縄、鹿児島で国内の初発生が認められ、2021年8月現在では、茨城県、千葉県、宮崎県などの国内の主要産地を含むほぼすべての産地で発生が確認され、相次いで特殊報が発出されるなど、全国的に深刻な被害を及ぼしている。本病害の低減に向けては、現状では決定的な防除手段がないため、汚染地域の早期特定、被害程度の予測を行い、予測に応じた防除策を講じることが重要である。
【0003】
サツマイモの育種過程では、品種の病害抵抗性を検定する目的で、汚染圃場に当該品種を作付けし、発病程度を観察する方法が採られている。しかし、この方法では、発病が懸念される各地土壌の発病リスクを検定する手法とはならないため、小スケールでの生物検定法が必要である。
【0004】
病変が確認された植物体から基腐病菌の存否を確認するための手法として、サツマイモ基腐病菌に特異的な塩基配列をプライマーとしたPCR法が開発され普及しつつある(非特許文献1、特許文献1)。しかし、現状では、圃場のサツマイモ基腐病発病リスクを評価するための生物検定法はない。一方、サツマイモつる割病菌の検定法として、ウィルスフリー化サツマイモの苗をスチロールカップに入れた土壌に移植することで、汚染程度を推察できる簡易検定法が知られている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-35797号公報
【非特許文献】
【0006】
Kazuki Fujiwara, Yuki O. Kobayashi, Manami Usui, Kazuya Nishioka, Misa Nakamura,Shinji Kawano, Yoshihiro Okada, Akira Kobayashi, Atsushi Miyasaka, Kazuyuki Hirayae, Yoshiyuki Kushima, Yatsuka Nishi, Hiroyoshi Inoue. Real-Time PCR Assay for the Diagnosis and Quantification of Co-infections by Diaporthe batatas and Diaporthe destruens in Sweet Potato. (2021) Frontiers in Plant Science 12:694053.( https://doi.org/10.3389/fpls.2021.694053)
高野他(2007)サツマイモつる割病に対する土壌汚染程度の簡易検定法の開発と実用性評価、関東東山病害虫研究会報54、13-17
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
種芋、サツマイモつる苗、先端苗を栽培試験に用いる場合、植物体が大きく、圃場や温室等で栽培を行うこととなり、広いスペースと大量の土壌が必要となる。また、検定に必要な植物体の個体数確保が難しい。更に、検定用植物体の準備に際し、植物体が基腐病菌にすでに感染している可能性を排除できない。本発明は以上のような背景の下になされたものであり、その目的は、サツマイモ基腐病の小スケールな生物検定手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、サツマイモの苗として最小単位である一節苗を検定用植物体として用いることにより、広いスペースと大量の土壌が不要となり、また、生物検定に必要な健全苗を大量に確保できることを見出した。また、検定対象とする土壌にサツマイモ葉片を混和することにより、検定感度を向上できることを見出した。更に、苗にするサツマイモを特定の品種とすること、検定対象とする土壌に移植する前の苗に対して傷つけ処理を行うこと、検定対象とする土壌にサツマイモ茎葉の破砕液又はサツマイモ茎葉の破砕液とグルコース溶液を添加することによっても検定感度を向上できることを見出した。本発明は、以上の知見に基づき完成されたものである。
【0009】
即ち、本発明は、以下の〔1〕~〔13〕を提供するものである。
〔1〕以下の工程(1)~(3)を含むことを特徴とするサツマイモ基腐病の検定法、
(1)サツマイモの苗を、検定対象とする土壌に移植する工程、
(2)移植したサツマイモの苗を生育させる工程、
(3)生育させたサツマイモの苗の発病状態を観察し、サツマイモ基腐病菌による土壌の汚染程度を評価する工程。
【0010】
〔2〕検定対象とする土壌が、熱処理済みのサツマイモの葉片が混和された土壌であることを特徴とする〔1〕に記載のサツマイモ基腐病の検定法。
(【0011】以降は省略されています)
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