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公開番号
2024110226
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-15
出願番号
2023014691
出願日
2023-02-02
発明の名称
高分子化合物、組成物及び発光素子
出願人
住友化学株式会社
,
学校法人関西学院
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
61/12 20060101AFI20240807BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】外部量子効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を提供すること。
【解決手段】式(1)で表される化合物から水素原子1個以上を除いた基を有する第一の構成単位と、第3級チッソ分岐を含む第二の構成単位及び縮合環を有するアリーレン基の第三の構成単位からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位と、を含む、高分子化合物。
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環a、環b、環c及び環dは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。X
1
、X
2
、X
3
及びX
4
は、それぞれ独立に、酸素原子、-N(RN)-で表される基、硫黄原子又はセレン原子を表す。RNは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)で表される化合物から水素原子1個以上を除いた基を有する第一の構成単位と、
式(X)で表される第二の構成単位及び式(Z)で表される第三の構成単位からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位と、
を含む、高分子化合物。
TIFF
2024110226000106.tif
40
149
[式中、
環a、環b、環c及び環dは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
X
1
、X
2
、X
3
及びX
4
は、それぞれ独立に、酸素原子、-N(R
N
)-で表される基、硫黄原子又はセレン原子を表す。
R
N
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R
N
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。X
1
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環a及び環bの少なくとも1つと結合して環を形成していてもよい。X
2
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環aと結合して環を形成していてもよい。X
3
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環c及び環dの少なくとも1つと結合して環を形成していてもよい。X
4
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環cと結合して環を形成していてもよい。
R
1
及びR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Z
1
及びZ
2
は、それぞれ独立に、水素原子、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基、アルキル基、シクロアルキル基、-O-R
O
で表される基又は-S-R
S
で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。Z
1
は、環aと直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。Z
2
は、環cと直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。
R
O
及びR
S
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R
O
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。R
S
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
TIFF
2024110226000107.tif
54
149
[式中、
a
1
及びa
2
は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
Ar
X1
及びAr
X3
は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Ar
X2
及びAr
X4
は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。Ar
X2
が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Ar
X4
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第三の構成単位として、式(Z-1)で表される構成単位を含む、請求項1に記載の高分子化合物。
TIFF
2024110226000109.tif
30
149
[式中、
R
Z1
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はフッ素原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。複数存在するR
Z1
は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
X
Z1
は、-C(R
Z2
)
2
-、-C(R
Z2
)=C(R
Z2
)-又は-C(R
Z2
)
2
-C(R
Z2
)
2
-で表される基を表す。
R
Z2
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はフッ素原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。複数存在するR
Z2
は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
【請求項3】
前記第二の構成単位を含む、請求項2に記載の高分子化合物。
【請求項4】
前記環a、前記環b、前記環c及び前記環dが、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環である、請求項1に記載の高分子化合物。
【請求項5】
前記X
1
、前記X
2
、前記X
3
及び前記X
4
の少なくとも一つが、酸素原子又は-N(R
N
)-で表される基である、請求項1に記載の高分子化合物。
【請求項6】
前記X
1
及び前記X
3
が-N(R
N
)-で表される基である、請求項5に記載の高分子化合物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の高分子化合物と、
正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種と、を含有する、組成物。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の高分子化合物を含有する、発光素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子化合物、組成物及び発光素子に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、発光素子ともいう)は、例えば、ディスプレイ及び照明の用途に好適に使用することが可能である。発光素子の発光層に用いられる発光材料として、例えば、特許文献1には式(B0)で表される高分子化合物が提案されている。
TIFF
2024110226000001.tif
64
149
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/040298号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記高分子化合物を用いて製造した発光素子は、外部量子効率が必ずしも十分ではない。
【0005】
そこで、本発明は、外部量子効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物並びに当該高分子化合物を含有する組成物及び発光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、例えば、以下の[1]~[8]を提供する。
[1]
式(1)で表される化合物から水素原子1個以上を除いた基を有する第一の構成単位と、
式(X)で表される第二の構成単位及び式(Z)で表される第三の構成単位からなる群より選択される少なくとも1種の構成単位と、
を含む、高分子化合物。
TIFF
2024110226000002.tif
40
149
[式中、
環a、環b、環c及び環dは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
X
1
、X
2
、X
3
及びX
4
は、それぞれ独立に、酸素原子、-N(R
N
)-で表される基、硫黄原子又はセレン原子を表す。
R
N
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R
N
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。X
1
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環a及び環bの少なくとも1つと結合して環を形成していてもよい。X
2
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環aと結合して環を形成していてもよい。X
3
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環c及び環dの少なくとも1つと結合して環を形成していてもよい。X
4
におけるR
N
は、直接又は連結基を介して、環cと結合して環を形成していてもよい。
R
1
及びR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Z
1
及びZ
2
は、それぞれ独立に、水素原子、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基、アルキル基、シクロアルキル基、-O-R
O
で表される基又は-S-R
S
で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。Z
1
は、環aと直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。Z
2
は、環cと直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。
R
O
及びR
S
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R
O
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。R
S
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
TIFF
2024110226000003.tif
50
149
[式中、
a
1
及びa
2
は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
Ar
X1
及びAr
X3
は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Ar
X2
及びAr
X4
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外部量子効率に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物並びに当該高分子化合物を含有する組成物及び発光素子を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、金属との結合を表す実線は、イオン結合、共有結合又は配位結合を意味する。
【0010】
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10
3
以上(例えば1×10
3
~1×10
8
)である重合体を意味する。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合、発光特性が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。高分子化合物の末端基としては、好ましくは主鎖と共役結合している基であり、例えば、炭素-炭素結合を介して高分子化合物の主鎖と結合するアリール基又は1価の複素環基が挙げられる。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×10
4
以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。高分子化合物中に2個以上含まれる構成単位は、一般に、「繰り返し単位」とも呼ばれる。
(【0011】以降は省略されています)
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