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公開番号2024109168
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-14
出願番号2023013803
出願日2023-02-01
発明の名称三次元計測装置
出願人株式会社デンソーウェーブ
代理人個人,個人
主分類G01B 11/25 20060101AFI20240806BHJP(測定;試験)
要約【課題】イベントデータを利用しつつ1度の投影で三次元計測可能な構成を提供する。
【解決手段】計測部40は、撮像素子から単位時間中に出力される先の正極性のイベントデータとその後の負極性のイベントデータとの出力タイミングの時間差を縞パターン情報Isとして画素ごとに算出することで、振幅をA、オフセット値をBとする下記の式に基づいて位相値θを画素ごとに求める。振幅A及びオフセット値Bは、投影時の所定のサイン波パターンに関する情報から求められる。
Is(x,y)=Acosθ(x,y)+B
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
計測対象物に対して所定の縞パターンを投影する投影部と、
前記所定の縞パターンが投影された前記計測対象物を撮像する撮像部と、
前記撮像部の撮像画像から画素ごとに求められる位相値θを利用して前記計測対象物の三次元形状を計測する計測部と、
前記投影部を制御する制御部と、
を備える三次元計測装置であって、
前記投影部は、複数のミラーをアレイ状に配置したDMDによる入射光の反射のON/OFFが前記ミラーごとに前記制御部によって制御されることで、単位時間中での前記反射のONからOFFまでの時間が所定のパターン方向に沿って所定のサイン波パターンで変化するように前記所定の縞パターンを投影し、
前記撮像部は、受光した際に輝度変化のあった画素に対応して当該画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力する撮像素子を備えて、前記撮像素子から出力されるイベントデータから前記撮像画像を生成し、
前記撮像素子は、明るくなる輝度変化の場合に正極性のイベントデータを出力し、暗くなる輝度変化の場合に負極性のイベントデータを出力するように構成され、
前記計測部は、前記撮像素子から前記単位時間中に出力される先のイベントデータと後のイベントデータとの出力タイミングの時間差を縞パターン情報Isとして画素ごとに算出することで、振幅をA、オフセット値をBとする下記の式に基づいて前記位相値θを画素ごとに求め、
Is=Acosθ+B
前記振幅A及び前記オフセット値Bは、前記所定のサイン波パターンに関する情報から求められることを特徴とする三次元計測装置。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記計測部は、算出された前記縞パターン情報Isと前記先のイベントデータ及び前記後のイベントデータの極性とに基づいて前記位相値θを画素ごとに求めることを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、計測対象物の三次元形状を計測する三次元計測装置に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、計測対象物の三次元形状等を計測する三次元計測装置として、例えば、位相シフト法を利用した装置が知られている。位相シフト法は、位相をずらした複数枚の縞パターン画像を投影することでこの縞パターン画像を投影した計測対象物に関してその表面形状に応じてゆがんだ値に相当する位相値を求めて三次元計測を行う手法である。
【0003】
このように位相シフト法を利用して三次元計測を行う技術に関して、より高速に計測対象物の画像を生成するため、下記特許文献1に開示される三次元計測装置が知られている。この三次元計測装置では、位相シフト法用の所定の縞パターンとしてサイン波パターンが採用されるとともに、受光した際に輝度変化のあった画素に対応して当該画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力するイベントカメラが採用されて、イベントデータから縞パターンが投影された計測対象物の撮像画像を生成するように構成されている。イベントカメラは、従来のカメラのように輝度変化のない画素情報、つまり冗長なデータ(イベントデータ)は出力しないといった特徴があるため、データ通信量の軽減や画像処理の軽量化等が実現されることで、より高速に計測対象物の形状に関する情報を取得することができる。その一方で、イベントデータには位相シフト法に利用する輝度情報が含まれないため、画素単位で投光時に出力されるプラス輝度変化のイベントデータ(正極性のイベントデータ)の発生時間と消灯時に出力されるマイナス輝度変化のイベントデータ(負極性のイベントデータ)の発生時間との時間差に基づいて輝度情報(縞パターン情報)を求めることで、イベントデータを利用した計測対象物の三次元形状の計測を実施可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-067644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のような位相シフト法を利用して画素ごとに位相値を求める構成では、位相解析のために少なくとも3種類以上の縞パターンを投影する必要がある。このように、所定の順番で縞パターンを3パターン以上投影するため、イベントカメラから出力されるイベントデータを利用できたとしても、三次元計測処理に時間がかかってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、イベントデータを利用しつつ1度の投影で三次元計測可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
計測対象物(R)に対して所定の縞パターンを投影する投影部(20)と、
前記所定の縞パターンが投影された前記計測対象物を撮像する撮像部(30)と、
前記撮像部の撮像画像から画素ごとに求められる位相値θを利用して前記計測対象物の三次元形状を計測する計測部(40)と、
前記投影部を制御する制御部(11)と、
を備える三次元計測装置(10)であって、
前記投影部は、複数のミラーをアレイ状に配置したDMDによる入射光の反射のON/OFFが前記ミラーごとに前記制御部によって制御されることで、単位時間中での前記反射のONからOFFまでの時間が所定のパターン方向に沿って所定のサイン波パターンで変化するように前記所定の縞パターンを投影し、
前記撮像部は、受光した際に輝度変化のあった画素に対応して当該画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力する撮像素子を備えて、前記撮像素子から出力されるイベントデータから前記撮像画像を生成し、
前記撮像素子は、明るくなる輝度変化の場合に正極性のイベントデータを出力し、暗くなる輝度変化の場合に負極性のイベントデータを出力するように構成され、
前記計測部は、前記撮像素子から前記単位時間中に出力される先のイベントデータと後のイベントデータとの出力タイミングの時間差を縞パターン情報Isとして画素ごとに算出することで、振幅をA、オフセット値をBとする下記の式に基づいて前記位相値θを画素ごとに求め、
Is=Acosθ+B
前記振幅A及び前記オフセット値Bは、前記所定のサイン波パターンに関する情報から求められることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明では、投影部は、複数のミラーをアレイ状に配置したDMDによる入射光の反射のON/OFFがミラーごとに制御部によって制御されることで、単位時間中での反射のONからOFFまでの時間が所定のパターン方向に沿って所定のサイン波パターンで変化するように所定の縞パターンを投影する。撮像部は、受光した際に輝度変化のあった画素に対応して当該画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力する撮像素子を備えて、撮像素子から出力されるイベントデータから撮像画像を生成し、撮像素子は、明るくなる輝度変化の場合に正極性のイベントデータを出力し、暗くなる輝度変化の場合に負極性のイベントデータを出力するように構成される。計測部は、撮像素子から単位時間中に出力される先のイベントデータと後のイベントデータとの出力タイミングの時間差を縞パターン情報Isとして画素ごとに算出することで、振幅をA、オフセット値をBとする下記の式に基づいて位相値θを画素ごとに求め、振幅A及びオフセット値Bは、上記所定のサイン波パターンに関する情報から求められる。
Is=Acosθ+B
【0009】
縞パターン情報Isは、反射のON/OFFによって生じる2つのイベントデータの出力タイミングの時間差であって、所定の縞パターンは、反射のONからOFFまでの時間が所定のパターン方向に沿って所定のサイン波パターンで変化するように投影される。このため、上記式の振幅A及びオフセット値Bは、上記所定のサイン波パターンの振幅及びオフセット値と同じであって既知であるので、1度の投影で得られる縞パターン情報Isから位相値θを求めることができる。したがって、イベントデータを利用しつつ1度の投影で三次元計測可能な三次元計測装置を実現することができる。
【0010】
請求項2の発明では、計測部は、算出された縞パターン情報Isと先のイベントデータ及び後のイベントデータの極性とに基づいて位相値θを画素ごとに求める。
(【0011】以降は省略されています)

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