発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、変調器に関する。 続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】 【0002】 図11及び図12に示すように、非特許文献1には、離散型積分器を用いたΔΣ変調器が開示されており、低オフセット化するために、入力部、出力部及び離散型積分器における積分容量Cint1の前後でチョッピングを行っている。また、特許文献1には、連続型積分器を用いたΔΣ変調器が開示されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 米国特許第7623053号公報 【非特許文献】 【0004】 Z. Tang, R. Zamparette, Y. Furuta, T. Nezuka and K. A. A. Makinwa, "A ±25A Versatile Shunt-Based Current Sensor with 10kHz Bandwidth and ±0.25% Gain Error from -40°C to 85°C Using 2-Current Calibration," 2022 IEEE International Solid- State Circuits Conference (ISSCC), 2022, pp. 66-68, doi: 10.1109/ISSCC42614.2022.9731777. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 非特許文献1の構成では、離散型積分器を用いているため、サンプリングすることで発生するノイズ(kT/C1)によってノイズが律速されるという問題がある。尚、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、C1はサンプリング容量である。特許文献1の構成では連続型積分器を用いているので、非特許文献1のような問題はないが、ジッタノイズの影響を受け易く、非特許文献1のように入力部や出力部、積分容量についてチョッピングを行っていないため、オフセットが低減されない構成である。 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、連続型積分器を用いた構成において、オフセットを低減できる変調器を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 請求項1記載の変調器によれば、増幅器(1)、入力容量(Cin)、増幅器の出力側に接続される積分容量(Cint)を備え、入力信号を連続時間で積分する第一積分器(11,11A,11B)と、第一積分器の出力値を量子化する量子化器(6)と、量子化器より出力されるデータをD/A変換して第一積分器の入力にフィードバックするD/A変換器(8)と、D/A変換器の出力に接続されるDAC容量(CDAC)と、入力端子と入力容量との間、増幅器の出力部、D/A変換器とDAC容量との間にそれぞれ配置され、何れも同じ周波数で動作する第一~第三高周波チョッピング用スイッチ(3,4,10)と、入力端子と第一高周波チョッピング用スイッチとの間、第二高周波チョッピング用スイッチと積分容量との間、D/A変換器の出力と第三高周波チョッピング用スイッチとの間にそれぞれ配置され、何れも高周波チョッピング用スイッチよりも低い同じ周波数で動作する第一~第三低周波チョッピング用スイッチ(2,5,9)と、を備える。 【0007】 このように構成すれば、入力信号を連続時間で積分する第一積分器を用いるので、サンプリングノイズが発生せず、ノイズが律速されることがない。また、第一~第三高周波チョッピング用スイッチによるチョッピングを行うことで、オフセットを低減できる。加えて、第一高周波チョッピング用スイッチの入力側と、第二高周波チョッピング用スイッチの出力側と、第三高周波チョッピング用スイッチの入力側とにおいて、それぞれ第一~第三低周波チョッピング用スイッチによるチョッピングを行うことで、スイッチングに起因するオフセットを低減できる。 【図面の簡単な説明】 【0008】 第1実施形態であり、変調器の構成を示す図 動作タイミングチャート タップ数「4」のFIR型DACユニットの構成及びその動作を説明する図 変調器を差動構成で示す図 チョッピング用スイッチを差動構成で示す図 第2実施形態であり、変調器の構成を示す図 動作タイミングチャート 第3実施形態であり、変調器の構成を示す図 動作タイミングチャート 第4実施形態であり、変調器の構成を示す図 非特許文献1に開示されている変調器の構成を示す図 動作タイミングチャート 【発明を実施するための形態】 【0009】 (第1実施形態) 以降の各実施形態で扱う変調器は、図4に示すように差動型であるが、説明を容易にするため、図1に示すように、シングルエンドタイプで正側、負側のスイッチ等を一纏めにして図示する場合がある。図4に示すように、反転側、非反転側の構成は対称である。反転側、負側の構成の符号には「m」、非反転側、正側の構成の符号には「p」を付しているが、両者を特に区別する必要がない場合には、符号に「m」、「p」を付さない場合もある。 【0010】 図4に示すように、差動増幅器1の各入力端子には、入力電圧が、第一低周波チョッピング用スイッチ2、第一高周波チョッピング用スイッチ3及び入力容量である結合容量Cinを介して与えられる。差動増幅器1内部の出力段には、第二高周波チョッピング用スイッチ4が配置されている。スイッチ4の出力端子には、第二低周波チョッピング用スイッチ5を介して量子化器6の入力端子が接続されている。スイッチ5の出力端子には、積分容量Cintが接続されている。尚、増幅器1は、内部で電圧/電流変換を行い、変換した電流を容量で受けて出力する所謂gm-C型の増幅器である。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する