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公開番号2024124142
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023032110
出願日2023-03-02
発明の名称ステータ
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H02K 3/46 20060101AFI20240905BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】渡り線が交差していても、ステータの軸方向の長さを短くする。
【解決手段】渡り線28は、巻回部26から巻回部が締まる方向に導出されている。巻回部の巻き始めの端末部に接続された渡り線と巻き終わりの端末部に接続された渡り線とは、巻き終わりの端末部に接続された渡り線が、巻き始めの端末部に接続された渡り線に対して連結部36の軸方向一方側に位置するように、絶縁部34と連結部との接続部分38において交差している。連結部は、隣り合う絶縁部の間の位置から連結部の径方向外側に延出する引掛け部42を有する。巻き終わりの端末部に接続された渡り線が、引掛け部に対して連結部の軸方向他方側を通るように引掛け部に引掛けられることにより、巻き終わりの端末部に接続された渡り線のうちの引掛け部に引っ掛けられた部分28Aの位置が、巻き始めの端末部に接続された渡り線の位置まで連結部の軸方向他方側へ下げられている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
環状の継鉄(20)を構成し、前記継鉄の周方向に分割された継鉄構成部(22)と、各前記継鉄構成部から前記継鉄の径方向内側に突出されたティース部(24)とを有する複数のコア構成部(14)と、
各前記ティース部に巻回された巻回部(26)と、前記巻回部同士を接続する渡り線(28)とを有する複数の巻線(16)と、
各前記コア構成部に設けられ、前記ティース部と前記巻回部とを絶縁する絶縁部(34)と、前記絶縁部における前記径方向内側の端部同士を連結する連結部(36)とを有する複数のインシュレータ(18)と、
を備え、
前記渡り線は、前記巻回部から前記巻回部が締まる方向に導出されており、
複数の前記巻回部のうちの巻順の中間部に位置する巻回部の巻き始めの端末部に接続された前記渡り線と巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線とは、前記巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線が、前記巻き始めの端末部に接続された前記渡り線に対して前記連結部の軸方向一方側に位置するように、前記絶縁部と前記連結部との接続部分(38)において交差しており、
前記連結部は、隣り合う前記絶縁部の間の位置から前記連結部の径方向外側に延出する引掛け部(42)を有し、
前記巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線が、前記引掛け部に対して前記連結部の軸方向他方側を通るように前記引掛け部に引掛けられることにより、前記巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線のうちの前記引掛け部に引っ掛けられた部分の位置が、前記巻き始めの端末部に接続された前記渡り線の位置まで前記連結部の軸方向他方側へ下げられている、
ステータ(10)。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記ステータは、複数のステータ構成部(12)によって構成されており、
前記複数のステータ構成部は、下段のステータ構成部と、前記下段のステータ構成部に対して前記ステータの軸方向一方側から組み付けられる上段のステータ構成部とを有し、
前記上段のステータ構成部に設けられた前記絶縁部と前記連結部との接続部分は、前記下段のステータ構成部に配線され前記巻き始めの端末部に接続された前記渡り線に対して前記ステータの軸方向一方側に位置している、
請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
前記引掛け部は、前記連結部の周方向に延在する壁状に形成されている、
請求項1又は請求項2に記載のステータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる分割コアタイプのステータが知られている(例えば、特許文献1参照)。分割コアタイプのステータは、複数のステータ構成部によって構成されている。複数のステータ構成部は、下段のステータ構成部に上段のステータ構成部がステータの軸方向から組み付けられることにより、一体化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5502115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図8は、従来技術に係るステータ構成部112の平面図である。各ステータ構成部112は、複数のコア構成部114と、巻線116と、インシュレータ118とを備える。各コア構成部114は、環状の継鉄を構成し、継鉄の周方向に分割された継鉄構成部122と、継鉄構成部122から継鉄の径方向内側に突出されたティース部124とを有する。巻線116は、各ティース部124に巻回された巻回部126と、巻回部126同士を接続する渡り線128とを有する。インシュレータ118は、各コア構成部114に設けられ、ティース部124と巻回部126とを絶縁する絶縁部134と、絶縁部134における径方向内側の端部同士を連結する連結部136とを有する。
【0005】
巻線116は、複数のティース部124にステータ構成部112の周方向に沿って順に巻回されている。すなわち、巻線116は、ティース部124A、ティース部124B、ティース部124C、及びティース部124Dの順に巻回されている。これにより、巻回部126A、巻回部126B、巻回部126、及び巻回部126Dが形成される。各渡り線128は、巻回部126から巻回部126が締まる方向(矢印A方向)に導出されている。
【0006】
巻回部126A~126Dのうちの巻順の中間部(2番目)に位置する巻回部126Bの巻き始めの端末部と巻き終わりの端末部には、渡り線128がそれぞれ接続されている。巻き始めの端末部に接続された渡り線128と、巻き終わりの端末部に接続された渡り線128とは、巻回部126Bに対応する絶縁部134と連結部136との接続部分138において交差している。同様に、巻回部126A~126Dのうちの巻順の中間部(3番目)に位置する巻回部126Cの巻き始めの端末部と巻き終わりの端末部には、渡り線128がそれぞれ接続されている。巻き始めの端末部に接続された渡り線128と、巻き終わりの端末部に接続された渡り線128とは、巻回部126Cに対応する絶縁部134と連結部136との接続部分138において交差している。
【0007】
しかしながら、各渡り線128が、巻回部126から巻回部126が締まる方向に導出されていると、複数の巻回部126のうちの巻順の中間部に位置する巻回部126の巻き始めの端末部に接続された渡り線128と巻き終わりの端末部に接続された渡り線128とが、絶縁部134と連結部136との接続部分138において交差する。このように、渡り線128が交差していると、下段のステータ構成部112に対してステータの軸方向一方側から上段のステータ構成部112が組み付けられる場合に、下段のステータ構成部112に配線され巻き終わりの端末部に接続された渡り線128が、例えば撓みや弛み等を有する場合に、上段のステータ構成部112に設けられた連結部138と干渉する虞がある。
【0008】
ここで、下段のステータ構成部112に配線され巻き終わりの端末部に接続された渡り線128が、上段のステータ構成部112に設けられた連結部138と干渉することを回避するために、連結部138を渡り線128に対してステータの軸方向に離して配置することが考えられるが、このようにすると、ステータの軸方向の長さが長くなる。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、渡り線が交差していても、軸方向の長さを短くすることができるステータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、環状の継鉄を構成し、前記継鉄の周方向に分割された継鉄構成部と、各前記継鉄構成部から前記継鉄の径方向内側に突出されたティース部とを有する複数のコア構成部と、各前記ティース部に巻回された巻回部と、前記巻回部同士を接続する渡り線とを有する複数の巻線と、各前記コア構成部に設けられ、前記ティース部と前記巻回部とを絶縁する絶縁部と、前記絶縁部における前記径方向内側の端部同士を連結する連結部とを有する複数のインシュレータと、を備え、前記渡り線は、前記巻回部から前記巻回部が締まる方向に導出されており、複数の前記巻回部のうちの巻順の中間部に位置する巻回部の巻き始めの端末部に接続された前記渡り線と巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線とは、前記巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線が、前記巻き始めの端末部に接続された前記渡り線に対して前記連結部の軸方向一方側に位置するように、前記絶縁部と前記連結部との接続部分において交差しており、前記連結部は、隣り合う前記絶縁部の間の位置から前記連結部の径方向外側に延出する引掛け部を有し、前記巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線が、前記引掛け部に対して前記連結部の軸方向他方側を通るように前記引掛け部に引掛けられることにより、前記巻き終わりの端末部に接続された前記渡り線のうちの前記引掛け部に引っ掛けられた部分の位置が、前記巻き始めの端末部に接続された前記渡り線の位置まで前記連結部の軸方向他方側へ下げられているステータである。
(【0011】以降は省略されています)

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