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公開番号2025006369
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107120
出願日2023-06-29
発明の名称電力供給装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類H02H 3/08 20060101AFI20250109BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】コストの上昇を抑制しながら、電流検出の分解能を向上させることができる電力供給装置を提供する。
【解決手段】駆動用電源VBよりFET4aを介して負荷1に電流を供給する際に、I/V変換回路6は、その電流に基づいた電流を、検出用抵抗に通電することで電圧に変換する。A/D変換器12は、I/V変換回路6により変換された電圧をデータ値に変換する。出力制御部15は、そのデータ値を元にした演算値が閾値を超えると、FET4aによる負荷1への電流供給を停止させる保護動作を行なう。シンク側電流源部16を、検出用抵抗に通電される電流に対するオフセット電流Ioffsetを、多段階で重畳可能に構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
駆動用電源(VB)より負荷(1)に電流を供給するパワーデバイス(4a)と、
前記電流に基づいた電流を、検出用抵抗(R,R1,R2)に通電することで電圧に変換して検出するI/V変換回路(6,6A)と、
このI/V変換回路により変換された電圧を、所定の特性に基づいたデータ値に変換するデータ変換器(12)と、
前記データ値を元にした演算値が閾値を超えると、前記パワーデバイスによる負荷への電流供給を停止させる保護動作を行なう保護動作部(13~15)と、
前記検出用抵抗に通電される電流に対するオフセット値を、多段階で重畳可能に構成される複数のシンク側電流源(I,Iδ,2I,3I,4I)とを備える電力供給装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記複数のシンク側電流源(Iδ)は、前記オフセット値を切り替える境界において、切替え前後で前記I/V変換回路により変換された電圧が、前記データ変換器の入力範囲内に収まるように設定されている請求項1記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記複数のシンク側電流源を切り替える際の前記データ値の差が予め記憶される記憶部(11M)と、
前記複数のシンク側電流源を切り替える際に、対応する差の値を前記記憶部より読み出して減算する制御部(15)とを備える請求項1又は2記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記I/V変換回路は、抵抗値が異なる2個以上の検出用抵抗への通電が切り替え可能に構成され、
前記オフセット値を付与せずに、最も低抵抗値の検出用抵抗に通電した状態で第1データ変換を行うと、次に、前記第1データ変換の結果に応じて選択された、前記の検出抵抗よりも高抵抗値の検出用抵抗に通電した状態で第2データ変換を行う際に、前記第1データ変換の結果に応じて前記オフセット値を重畳するオフセット値を決定する請求項1又は2記載の電力供給装置。
【請求項5】
前記パワーデバイスを流れる負荷電流に比例した電流を出力する、電流出力回路(8)を有し、
前記電流出力回路において発生するオフセット電流を補正するための、補正用電流供給源を備える請求項1又は2記載の電力供給装置。
【請求項6】
前記パワーデバイスによる前記負荷への通電を停止した状態で、前記検出用抵抗に通電を行うためのソース側電流供給源(29I,29R)を備え、
前記通電に伴うデータ変換の結果に基いて、前記検出用抵抗の異常判定を行う請求項1又は2記載の電力供給装置。
【請求項7】
前記データ変換器の出力データを補正する補正部を有し、
前記検出用抵抗の異常を判定すると、前記保護動作部がより速く保護動作を開始するように、前記補正部の補正パラメータを設定する請求項6記載の電力供給装置。
【請求項8】
前記検出用抵抗の異常を判定すると、前記データ変換器の入力電圧が通常の入力範囲よりも高電位になるように設定する請求項6記載の電力供給装置。
【請求項9】
前記パワーデバイスによる前記負荷への通電を停止した状態で、前記検出用抵抗に通電を行うためのソース側電流供給源(29I,29R)を備え、
前記制御部は、前記通電に伴うデータ変換の結果に基いて、接続されているパワーデバイスの種類を判別し、判別した種類に応じて制御パラメータを設定する請求項1又は2記載の電力供給装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動用電源より負荷に電流を供給するパワーデバイスを備える電力供給装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1,2には、ワイヤハーネスや負荷の保護のため、半導体スイッチを用いてヒューズ機能を実現する手法が提案されている。以下では、このような保護機能をeFuse制御と称する場合がある。eFuse制御を実現するためには、ワイヤハーネスの熱的時定数により大電流時には短時間で遮断が必要な一方で、ハーネスの細線化によるコスト低減を図るには、ハーネスに定常的に流せる限界電流付近における電流検出精度を向上させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4624400号公報
特許第4762044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電流検出精度を向上させるため、半導体スイッチに流れる電流をモニタするための出力に対して、I/V変換用の抵抗を2種類用意し、電流範囲に応じて切り替える手法がある。この場合、高抵抗から低抵抗に切り替えて測定が必要となる電流領域では、電流の測定分解能が低下し、理想的な溶断特性よりも早い時間で遮断するように保護動作させる必要が生じる。また、高抵抗側について、ハーネスに定常的に流せる電流付近での電流検出精度が確保できる抵抗値を選定する必要があり、負荷電流が小さい領域での測定分解能低下とA/D変換誤差とにより、負荷の良否判定やウェイクアップ/スリープ等の負荷の状態の把握が難しい。その対策として、抵抗値の種類を増やすとコストが嵩んでしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストの上昇を抑制しながら、電流検出の分解能を向上させることができる電力供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の電力供給装置によれば、駆動用電源(VB)よりパワーデバイス(4a)を介して負荷(1)に電流を供給する際に、I/V変換回路(6,6A)は、前記電流に基づいた電流を、検出用抵抗(R,R1,R2)に通電することで電圧に変換する。尚、パワーデバイスとは、例えばインバータのような電力変換回路を構成する、比較的大きな電力をスイッチングするのに対応した半導体素子である。データ変換器(12)は、I/V変換回路により変換された電圧を、所定の特性に基づいたデータ値に変換する。保護動作部(13~15)は、そのデータ値を元にした演算値が閾値を超えると、パワーデバイスによる負荷への電流供給を停止させる保護動作を行なう。複数のシンク側電流源(I,Iδ,2I,3I,4I)は、検出用抵抗に通電される電流に対するオフセット値を、多段階で重畳可能に構成される。
【0007】
このように構成すれば、複数のシンク側電流源により、検出用抵抗に通電される電流に付与するオフセット値を変化させれば、データ変換器に入力される電圧をより低下させることができる。これにより、データ変換器におけるデータ変換の分解能を疑似的に向上させることが可能になる。
【0008】
請求項2記載の電力供給装置によれば、複数のシンク側電流源(Iδ)を、オフセット値を切り替える境界において、切替え前後でI/V変換回路により変換された電圧が、データ変換器の入力範囲内に収まるように設定する。これにより、オフセット値を付与することで、I/V変換回路により変換された電圧が小さい領域で、シンク側電流源の出力特性が非線形となる場合にはオフセット値を少ない側に切替え、シンク側電流源の出力特性が線形となるようにすれば、出力特性を全体に亘って線形にすることができる。
【0009】
請求項3記載の電力供給装置によれば、記憶部(11M)に、複数のシンク側電流源を切り替える際の前記データ値の差を予め記憶する。制御部(15)は、複数のシンク側電流源を切り替える際に、対応する差の値を記憶部より読み出して減算する。これにより、使用するシンク側電流源を切り替える際の演算処理が簡単になる。
【0010】
請求項4記載の電力供給装置によれば、I/V変換回路を、抵抗値が異なる2個以上の検出用抵抗への通電が切り替え可能に構成する。先ず、オフセット値を付与せずに、最も低抵抗値の検出用抵抗に通電した状態で第1データ変換を行うと、次に、第1データ変換の結果に応じて選択された、前記の検出抵抗よりも高抵抗値の検出用抵抗に通電した状態で第2データ変換を行う際に、前1データ変換の結果に応じて重畳するオフセット値を決定する。これにより、多くとも2回のデータ変換によって、電流検出を高精度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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