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公開番号2024104911
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-06
出願番号2023009347
出願日2023-01-25
発明の名称広角レンズ系
出願人株式会社シグマ
代理人
主分類G02B 15/20 20060101AFI20240730BHJP(光学)
要約【課題】本発明によれば、最も物体側のレンズの屈折率を適切にすることで、比較的小型でありながら歪曲収差や像面湾曲をはじめとする諸収差が補正された広角レンズ系を提供する
【解決手段】物体側より順に、全体として負の屈折力を有する物体側レンズ群GFと全体として正の屈折力を有する像面側レンズ群GRより構成され、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも前記物体側レンズ群GFと前記像面側レンズ群GRの空気間隔が減少し、前記物体側レンズ群GFは最も物体側に負の屈折力を有するレンズNF1を有し、前記負の屈折力を有するレンズNF1は、光軸中心から周辺部に向かって正の屈折力が強くなる、負の屈折力が弱くなる又は負の屈折力から正の屈折力に反転するような所定の非球面形状を有し、特定の条件式を満足することを特徴とする広角レンズ系
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
物体側より順に、全体として負の屈折力を有する物体側レンズ群GFと全体として正の屈折力を有する像面側レンズ群GRより構成され、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも前記物体側レンズ群GFと前記像面側レンズ群GRの空気間隔が減少し、前記物体側レンズ群GFは最も物体側に負の屈折力を有するレンズNF1を有し、前記負の屈折力を有するレンズNF1は、光軸中心から周辺部に向かって正の屈折力が強くなる、負の屈折力が弱くなる又は負の屈折力から正の屈折力に反転するような所定の非球面形状を有し、以下の条件式を満足することを特徴とする広角レンズ系。
(1)1.81 < ndNF1 < 2.15
(2)0.05 < fw×(1/RE1-1/RE2-1/RC1+1/RC2) < 0.50
(3)―0.010 < dPgFNFA-dPgFPFA < 0.050
ただし、
ndNF1:前記負の屈折力を有するレンズNF1のd線の波長における屈折率
fw:広角端における無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
RC1:前記負の屈折力を有するレンズNF1の物体側の面の光軸中心における曲率半径
RC2:前記負の屈折力を有するレンズNF1の像面側の面の光軸中心における曲率半径
RE1:前記負の屈折力を有するレンズNF1の物体側の面と無限遠合焦時広角端で最大像高に入射する絞り中心通過光線との交点における曲率半径
RE2:前記負の屈折力を有するレンズNF1の像面側の面と無限遠合焦時広角端で最大像高に入射する絞り中心通過光線との交点における曲率半径
dPgFNFA:前記物体側レンズ群GFに配置された負の屈折力を有するレンズのg線に対する部分分散比の偏差の平均値
dPgFPFA:前記物体側レンズ群GFに配置された正の屈折力を有するレンズのg線に対する部分分散比の偏差の平均値
g線に対する部分分散比の偏差dPgFはレンズ毎にそのg線に対する部分分散比をθgF、d線におけるアッベ数をVDとすると
dPgF=θgF-(0.648285-0.00180123×VD)
として計算される
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記負の屈折力を有するレンズNF1の物体側もしくは像面側の光学面が、光軸中心から周辺部に向かって正の屈折力が強くなる、負の屈折力が弱くなる又は負の屈折力から正の屈折力に反転するような所定の非球面形状であることを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
【請求項3】
前記像面側レンズ群GRが、物体側から順に負の屈折力を有するレンズと正の屈折力を有するレンズとからなる接合レンズを少なくとも2組有し、その接合面はいずれも物体側に凸面であり、その接合レンズの内最も物体側の接合レンズを構成している負の屈折力を有するレンズをNR1、正の屈折力を有するレンズをPR1とし、前記NR1および前記PR1より像面側に配置された接合レンズを構成している負の屈折力を有するレンズをNR2、正の屈折力を有するレンズをPR2とし、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
(4)0.30 < ndNR1-ndPR1 < 0.60
(5)0.015 < dPgFPR2-dPgFNR2
ただし、
ndNR1:前記負の屈折力を有するレンズNR1のd線の波長における屈折率
ndPR1:前記正の屈折力を有するレンズPR1のd線の波長における屈折率
dPgFPR2:前記正の屈折力を有するレンズPR2のg線に対する部分分散比の偏差
dPgFNR2:前記負の屈折力を有するレンズNR2のg線に対する部分分散比の偏差
g線に対する部分分散比の偏差dPgFはレンズ毎にそのg線に対する部分分散比をθgF、d線におけるアッベ数をVDとすると
dPgF=θgF-(0.648285-0.00180123×VD)
として計算される
【請求項4】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3に記載の広角レンズ系。
(6)0.20 < ndNR2-ndPR2 < 0.60
ただし、
ndNR2:前記負の屈折力を有するレンズNR2のd線の波長における屈折率
ndPR2:前記正の屈折力を有するレンズPR2のd線の波長における屈折率
【請求項5】
前記像面側レンズ群GRは開口絞りSを有し、前記開口絞りSより像面側に正の屈折力を有するレンズを有し、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
(7)1.40 < ndPRA < 1.65
(8)0.020 < dPgFPRA
ただし、
ndPRA:前記開口絞りSより像面側に配置された正の屈折力を有するレンズのd線の波長における屈折率の平均値
dPgFPRA:前記開口絞りSより像面側に配置された正の屈折力を有するレンズのg線に対する部分分散比の偏差の平均値
g線に対する部分分散比の偏差dPgFはレンズ毎にそのg線に対する部分分散比をθgF、d線におけるアッベ数をVDとすると
dPgF=θgF-(0.648285-0.00180123×VD)
として計算される
【請求項6】
前記像面側レンズ群GRは開口絞りSを有し、前記開口絞りSより像面側に負の屈折力を有するレンズを有し、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
(9)1.75 < ndNRA < 2.10
(10)dPgFNRA < 0.010
ただし、
ndNRA:前記開口絞りSより像面側に配置された負の屈折力を有するレンズのd線の波長における屈折率の平均値
dPgFNRA:前記開口絞りSより像面側に配置された負の屈折力を有するレンズのg線に対する部分分散比の偏差の平均値
g線に対する部分分散比の偏差dPgFはレンズ毎にそのg線に対する部分分散比をθgF、d線におけるアッベ数をVDとすると
dPgF=θgF-(0.648285-0.00180123×VD)
として計算される
【請求項7】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
(11)-1.50 < √(fw×ft)/fF < -0.50
(12)0.40 < √(fw×ft)/fR < 0.80
ただし、
fw:広角端における無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
ft:望遠端における無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
fF:前記物体側レンズ群GFの広角端における焦点距離
fR:前記像面側レンズ群GRの広角端における焦点距離
【請求項8】
前記物体側レンズ群GFは負の屈折力を有するレンズを3枚以上有し、その内2枚以上が物体側に凸の面を向けたメニスカスレンズであることを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。
【請求項9】
前記像面側レンズ群GRは、その最も像面側のレンズが光軸中心から周辺部に向かって正の屈折力が弱くなる、負の屈折力が強くなる又は正の屈折力から負の屈折力に反転するような所定の非球面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ系。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はスチルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置に用いる撮影レンズに好適な光学系に関し、小型化や軽量化に配慮しながら、歪曲収差や像面湾曲などの諸収差を補正した、広角レンズ系に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年デジタルカメラ等の高画素化に伴い、用いられる光学系に対して諸収差を厳しく補正することが求められるようになってきている。
【0003】
一方で、デジタルカメラやビデオカメラなどの小型化や、動画制作の簡易化に伴うスタッフの省人数化の動きなどから、従来と比べレンズ側の小型化や軽量化がより強く求められるようになってきている。
【0004】
しかし、従来提案されてきた広画角を有する光学系においては、歪曲収差や像面湾曲などの軸外収差を補正するために物体側に大口径の凹形状のレンズを配置することが多く、小型化と諸収差の補正を両立することが困難であった。
【0005】
上記に関する特許文献の一例として、特許文献1又は特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-008031号公報
国際公開第2021-200206号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1において広画角を有しながら比較的小型軽量な変倍光学系が提案されている。しかし特許文献1における変倍光学系は、その多くの実施例において、広角端で電子補正を前提とした著しい歪曲収差が見られ、好ましくない。
【0008】
特許文献2において広画角を有しながら歪曲収差および像面湾曲を含む諸収差を抑制した変倍光学系が提案されている。しかし特許文献2における変倍光学系は、その実施例において、最大像高に対して最も物体側のレンズの有効光線高が1.7倍以上あり、撮像素子の大きいカメラに適用すると大型化するため、好ましくない。
【0009】
本発明は、最も物体側のレンズの屈折率を適切にすることで、比較的小型でありながら歪曲収差や像面湾曲を含む諸収差が抑制された広角レンズ系を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための手段である第1の発明は、物体側より順に、全体として負の屈折力を有する物体側レンズ群GFと全体として正の屈折力を有する像面側レンズ群GRより構成され、広角端から望遠端への変倍に際して、少なくとも前記物体側レンズ群GFと前記像面側レンズ群GRの空気間隔が減少し、前記物体側レンズ群GFは最も物体側に負の屈折力を有するレンズNF1を有し、前記負の屈折力を有するレンズNF1は、光軸中心から周辺部に向かって正の屈折力が強くなる、負の屈折力が弱くなる又は負の屈折力から正の屈折力に反転するような所定の非球面形状を有し、以下の条件式を満足することを特徴とする広角レンズ系である。
(1)1.81 < ndNF1 < 2.15
(2)0.05 < fw×(1/RE1-1/RE2-1/RC1+1/RC2) < 0.50
(3)―0.010 < dPgFNFA-dPgFPFA < 0.050
ただし、
ndNF1:前記負の屈折力を有するレンズNF1のd線の波長における屈折率
fw:広角端における無限遠撮影時のレンズ全系の焦点距離
RC1:前記負の屈折力を有するレンズNF1の物体側の面の光軸中心における曲率半径
RC2:前記負の屈折力を有するレンズNF1の像面側の面の光軸中心における曲率半径
RE1:前記負の屈折力を有するレンズNF1の物体側の面と無限遠合焦時広角端で最大像高に入射する絞り中心通過光線との交点における曲率半径
RE2:前記負の屈折力を有するレンズNF1の像面側の面と無限遠合焦時広角端で最大像高に入射する絞り中心通過光線との交点における曲率半径
dPgFNFA:前記物体側レンズ群GFに配置された負の屈折力を有するレンズのg線に対する部分分散比の偏差の平均値
dPgFPFA:前記物体側レンズ群GFに配置された正の屈折力を有するレンズのg線に対する部分分散比の偏差の平均値
g線に対する部分分散比の偏差dPgFはレンズ毎にそのg線に対する部分分散比をθgF、d線におけるアッベ数をVDとすると
dPgF=θgF-(0.648285-0.00180123×VD)
として計算される
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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