TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024104727
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-05
出願番号2023192630
出願日2023-11-10
発明の名称安全システム
出願人神田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G01S 13/76 20060101AFI20240729BHJP(測定;試験)
要約【課題】広帯域無線通信(UWB)を利用して、位置情報を測定し、動きベクトル、予測位置をも参照してエアバッグ展開の判定を行うことにより高精度な安全システムを提供する。
【解決手段】可動体安全装置とユーザ安全装置によって構成され、ユーザ安全装置は、基本アンテナとユーザ保護装置とそれをドライブするドライバおよび制御部を有し、可動体安全装置は、基本アンテナと1以上の付帯アンテナおよび制御部を有する。ユーザ安全装置は、所定間隔で無線信号を送信し、受信した可動体安全装置は、無線信号の受信時刻と、2つのアンテナ間の受信位相差等から得られる相対角度を測定し、送信側に測定データを送り返す。ユーザ安全装置制御部は、受信した測定データを用いて、ユーザ安全装置の可動体安全装置からの相対位置情報を取得し、動きベクトル、予測座標を生成して、これらの情報を用いてユーザ保護装置の展開のタイミングを判断する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
可動体に装着されたアンテナを有する可動体安全装置と前記可動体の利用者に装着されたアンテナを有するユーザ安全装置によって構成され、前記可動体安全装置と前記ユーザ安全装置間を広帯域で無線通信する安全システムであって、
前記可動体安全装置と前記ユーザ安全装置間の無線信号は、受信時間測定用の複数次の高調波成分を有する第1の基準信号と、基本波成分で構成された第2の基準信号を含み、
前記可動体安全装置は、
前記無線信号を送受信する基本アンテナと、前記無線信号を受信する1個以上の付帯アンテナと、
前記基本アンテナを介して受信した前記無線信号の第1の基準信号の受信時間を測定する受信時間測定部と、
前記基本アンテナおよび前記付帯アンテナを介して受信した前記無線信号の第2の基準信号の位相を測定し基本アンテナと付帯アンテナの受信位相差より可動体と可動体利用者との相対角度を求める相対角度測定部と、
前記基本アンテナを介して送信する前記第1の基準信号の受信時間と前記可動体安全装置とユーザ安全装置との相対角度を含む測定データとを生成する送信データ作成部と、
前記基本アンテナおよび前記付帯アンテナと前記受信時間測定部と前記相対角度測定部と前記送信データ作成部を制御する可動体安全装置制御部と、を有し、
前記ユーザ安全装置は、
前記無線信号を送受信する基本アンテナと、
前記基本アンテナを介して前記第1の基準信号と前記第2の基準信号と当該第1の基準信号の送信時間情報を含むデータとを生成する送信データ作成部と、
前記基本アンテナを介して、前記可動体安全装置より送信された前記測定データを検出する測定データ検出部と、
前記可動体の利用者を保護するためのユーザ保護装置と、
前記ユーザ保護装置を駆動するドライバと、
ユーザ安全装置が送信した前記第1の基準信号の送信時間と前記測定データ検出部で検出された前記第1の基準信号の受信時間を可動体と可動体利用者の距離に変換する距離変換手段と、
前記測定データ検出部で検出された相対角度と前記距離変換手段で変換された距離とで示される極座標を可動体と可動体利用者間の直交座標に変換する直交座標変換手段と、
前記直交座標変換手段で変換された可動体と可動体利用者の直交座標を参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定するタイミング手段と、を備えるユーザ安全装置制御部と、
を有することを特徴とする安全システム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記ユーザ安全装置制御部は、
前記直交座標変換手段で作成した現時点の直交座標と1個前の直交座標との差分を動きベクトルとする動きベクトル生成手段を有し、
前記タイミング手段は、前記直交座標と前記動きベクトルを参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定することを特徴とした請求項1に記載の安全システム。
【請求項3】
前記ユーザ安全装置制御部は、
前記動きベクトル生成手段で生成した動きベクトルと前記直交座標より、所定時間後の予測直交座標を求める座標予測手段を有し、
前記タイミング手段は、前記直交座標と前記予測直交座標を参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定することを特徴とした請求項2に記載の安全システム。
【請求項4】
前記ユーザ安全装置制御部は、
前記座標予測手段の予測直交座標を原点からの距離と角度で表示される予測極座標に変換する予測極座標変換手段と、
前記予測極座標の原点からの距離部を、前記距離変換手段で得られた可動体と可動体利用者の距離に置き換え、その極座標を直交座標に変換した代替直交座標を作成する代替直交座標作成手段と、
前記タイミング手段に入力する前記直交座標を、前記相対角度測定部で得られた相対角度を参照して前記代替直交座標に代替する座標選択手段を有することを特徴とした請求項3に記載の安全システム。
【請求項5】
可動体に装着されたアンテナを有する複数の可動体安全装置と前記可動体の利用者に装着されたアンテナを有するユーザ安全装置によって構成され、前記可動体安全装置と前記ユーザ安全装置間を広帯域で無線通信する安全システムであって、
前記可動体安全装置と前記ユーザ安全装置間の無線信号は、受信時間測定用の複数次の高調波成分を有する第1の基準信号を含み、
前記夫々の可動体安全装置は、
前記無線信号を送受信する基本アンテナと、
前記基本アンテナを介して受信した前記無線信号の第1の基準信号の受信時間を測定する受信時間測定部と、
前記基本アンテナを介して送信する前記第1の基準信号の受信時間を含むデータを生成する送信データ作成部と
前記基本アンテナと前記受信時間測定部と前記送信データ作成部を制御する可動体安全装置制御部と、を有し、
前記ユーザ安全装置は、
前記無線信号を送受信する基本アンテナと、
前記基本アンテナを介して前記第1の基準信号と当該第1の基準信号の送信時間情報を含むデータとを生成する送信データ作成部と、
前記基本アンテナを介して、夫々の可動体安全装置より送信された前記第1の基準信号の受信時間を検出する測定データ検出部と、
前記可動体の利用者を保護するためのユーザ保護装置と、
前記ユーザ保護装置を駆動するドライバと、
ユーザ安全装置が送信した第1の基準信号の送信時間と当該第1の基準信号を夫々の可動体安全装置で受信した夫々の受信時間を夫々の可動体安全装置と可動体利用者の距離に変換する距離変換手段と、
前記可動体に装着された夫々の可動体安全装置の座標を予め登録する可動体安全装置座標登録手段と、
前記距離変換手段で変換した夫々の可動体安全装置と可動体利用者の距離と前記可動体安全装置座標登録手段で登録されている可動体安全装置の座標を利用して、可動体と可動体利用者間の相対座標に変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段で変換された可動体と可動体利用者の相対座標を参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定するタイミング手段と、を備えるユーザ安全装置制御部と、
を有することを特徴とする安全システム。
【請求項6】
前記ユーザ安全装置制御部は、
前記座標変換手段で作成した現時点の直交座標と1個前の直交座標との差分を動きベクトルとする動きベクトル生成手段を有し、
前記タイミング手段は、前記直交座標と前記動きベクトルを参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定することを特徴とした請求項5に記載の安全システム。
【請求項7】
前記ユーザ安全装置制御部は、
前記動きベクトル生成手段で生成した動きベクトルと前記直交座標より所定時間後の予測直交座標を求める座標予測手段を有し、
前記タイミング手段は、前記直交座標と前記予測直交座標を参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定することを特徴とした請求項6に記載の安全システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、安全システムに関する。特に広帯域無線通信を用いた位置測位を利用して自動二輪車等の運転者の安全保護を図るシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動二輪車等の運転者を衝撃から保護するためのエアバッグを備えたジャケットが普及して来ている。これらのジャケットは、車体側に装着された装置との間で無線通信を行い、車体と運転者との距離などの情報から判断してジャケットに備えたエアバッグを展開するものが提案されている。(例えば、特許文献1。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4548731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の車体とライダー(運転者)との距離を参照してエアバッグを展開する従来システムでは、送信電波と受信電波の位相を比較して距離を測定している。このため、送受信側双方に基準信号を持つ必要があり、その基準信号位相の温度ドリフトが測定誤差に直結してしまうといった課題があった。
【0005】
先の出願(特願2023-009041)において、上記課題を、広帯域無線通信(UWB)を用いた高精度の測距により解決したが、エアバッグの展開をライダーと車体間の距離のみで判定することには、特に、ライダーが車体と斜め方向に飛び出した場合に誤差を生じやすいという課題があった。
【0006】
本発明は、広帯域無線通信(UWB)を利用して、距離のみならず位置情報を測定し、これらの情報とさらに得られる動きベクトル、予測位置を参照してエアバッグ展開の判定を行うことにより高精度な安全システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、可動体に装着されたアンテナを有する可動体安全装置と前記可動体の利用者に装着されたアンテナを有するユーザ安全装置によって構成され、前記可動体安全装置と前記ユーザ安全装置間を広帯域で無線通信する安全システムであって、前記可動体安全装置と前記ユーザ安全装置間の無線信号は、受信時間測定用の複数次の高調波成分を有する第1の基準信号と、基本波成分で構成された第2の基準信号を含み、前記可動体安全装置は、前記無線信号を送受信する基本アンテナと、前記無線信号を受信する1個以上の付帯アンテナと、前記基本アンテナを介して受信した前記無線信号の第1の基準信号の受信時間を測定する受信時間測定部と、前記基本アンテナおよび前記付帯アンテナを介して受信した前記無線信号の第2の基準信号の位相を測定し、基本アンテナと付帯アンテナの受信位相差より、可動体と可動体利用者との相対角度を求める相対角度測定部と、前記基本アンテナを介して送信する前記第1の基準信号の受信時間と前記可動体安全装置とユーザ安全装置との相対角度を含む測定データとを生成する送信データ作成部と、前記基本アンテナおよび前記付帯アンテナと前記受信時間測定部と前記相対角度測定部と前記送信データ作成部を制御する可動体安全装置制御部と、を有し、前記ユーザ安全装置は、前記無線信号を送受信する基本アンテナと、前記基本アンテナを介して前記第1の基準信号と前記第2の基準信号と当該第1の基準信号の送信時間情報を含むデータとを生成する送信データ作成部と、前記基本アンテナを介して、前記可動体安全装置より送信された前記測定データを検出する測定データ検出部と、前記可動体の利用者を保護するためのユーザ保護装置と、前記ユーザ保護装置を駆動するドライバと、ユーザ安全装置が送信した前記第1の基準信号の送信時間と前記測定データ検出部で検出された前記第1の基準信号の受信時間を可動体と可動体利用者の距離に変換する距離変換手段と、前記測定データ検出部で検出された相対角度と前記距離変換手段で変換された距離とで示される極座標を、可動体と可動体利用者間の直交座標に変換する直交座標変換手段と、前記直交座標変換手段で変換された可動体と可動体利用者の直交座標を参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定するタイミング手段と、を備えるユーザ安全装置制御部と、を有することを特徴とする安全システムとした。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記ユーザ安全装置制御部は、前記直交座標変換手段で作成した現時点の直交座標と1個前の直交座標との差分を動きベクトルとする動きベクトル生成手段を有し、前記タイミング手段は、前記直交座標と前記動きベクトルを参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定することを特徴とした請求項1に記載の安全システムとした。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記ユーザ安全装置制御部は、前記動きベクトル生成手段で生成した動きベクトルと前記直交座標より、所定時間後の予測直交座標を求める座標予測手段を有し、前記タイミング手段は、前記直交座標と前記予測直交座標を参照して前記ドライバの駆動タイミングを確定することを特徴とした請求項2に記載の安全システムとした。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記ユーザ安全装置制御部は、前記座標予測手段の予測直交座標を原点からの距離と角度で表示される予測極座標に変換する予測極座標変換手段と、前記予測極座標の原点からの距離部を、前記距離変換手段で得られた可動体と可動体利用者の距離に置き換え、その極座標を直交座標に変換した代替直交座標を作成する代替直交座標作成手段と、前記タイミング手段に入力する前記直交座標を、前記相対角度測定部で得られた相対角度を参照して前記代替直交座標に代替する座標選択手段を有することを特徴とした請求項3に記載の安全システムとした。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

太陽誘電株式会社
検出装置
1日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
11日前
CKD株式会社
錠剤検査装置
5日前
株式会社東芝
センサ
1日前
株式会社キーエンス
超音波流量センサ
1日前
株式会社チノー
放射光導光型温度計
1日前
大陽日酸株式会社
液面センサ
11日前
愛知製鋼株式会社
位置推定システム
4日前
株式会社ジークエスト
感温センサー
1日前
中央精機株式会社
変角平行光投光装置
11日前
株式会社トクヤマ
全固体型イオン選択性電極
11日前
株式会社ヒロハマ
包装用容器の気密検査治具
7日前
東レ株式会社
センサー素子及びガスセンサー
4日前
TDK株式会社
磁気検出システム
7日前
TDK株式会社
センサモジュール
7日前
三菱電機株式会社
腐食促進試験装置
7日前
株式会社イシダ
X線検査装置
1日前
ホシデン株式会社
センサ装置
1日前
多摩川精機株式会社
振幅変調型多極レゾルバ
12日前
TDK株式会社
磁気センサ装置
12日前
エスペック株式会社
温度槽及び環境形成装置
7日前
株式会社フジキン
角度ゲージ及びそれを備えたバルブ
5日前
個人
分光分析装置および干渉光形成機構
12日前
株式会社デンソーウェーブ
三次元計測装置
5日前
株式会社キーエンス
流量計
1日前
株式会社イシダ
組合せ計量装置
8日前
株式会社イシダ
組合せ計量装置
11日前
CKD株式会社
容器検査装置及びブリスタ包装機
5日前
株式会社オーケープランニング
組合せ計量機
5日前
株式会社豊田中央研究所
検出システム
11日前
アズビル株式会社
濃度計
7日前
株式会社小糸製作所
光源、受発光装置及び計測装置
1日前
株式会社アイシン
重畳画像表示装置
4日前
JFEスチール株式会社
厚鋼板の破壊靭性予測方法
7日前
神鋼検査サービス株式会社
ケーブル送り装置
4日前
株式会社キーエンス
流量センサ
1日前
続きを見る