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公開番号2024103531
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024081217,2021501991
出願日2024-05-17,2020-02-17
発明の名称ウレタンプレポリマー、粘着剤、貼付材、粘着テープ、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスキット
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類C09J 175/04 20060101AFI20240725BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】透湿性に優れるとともに、皮膚への低粘着と基材への高粘着を両立した粘着剤を得られるウレタンプレポリマー、粘着剤、貼付材、粘着テープ、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスキットの提供。
【解決手段】1分子当たりの平均水酸基数が2.1~3であるオキシアルキレン重合体Aと、1分子当たりの水酸基数が1であるオキシアルキレン重合体Bと、ジイソシアネート化合物とを反応させて得られる水酸基末端ウレタンプレポリマーであって、前記オキシアルキレン重合体Aの数平均分子量が1000~50000であり、オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000以上であり、水酸基末端ウレタンプレポリマー中のエチレンオキシド単位含有量が10質量%超である、水酸基末端ウレタンプレポリマー、粘着剤、貼付材、粘着テープ、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスキット。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
1分子当たりの平均水酸基数が2.1~3であるオキシアルキレン重合体Aと、1分子当たりの水酸基数が1であるオキシアルキレン重合体Bと、ジイソシアネート化合物とを反応させて得られる水酸基末端ウレタンプレポリマーであって、
前記オキシアルキレン重合体Aの数平均分子量が1000~50000であり、
前記オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000以上であり、
前記水酸基末端ウレタンプレポリマー中のエチレンオキシド単位含有量が10質量%超である、水酸基末端ウレタンプレポリマー。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000超である、請求項1に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
【請求項3】
前記オキシアルキレン重合体Aの数平均分子量が5000~30000である、請求項1又は2に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
【請求項4】
前記オキシアルキレン重合体Aが、1分子当たりの水酸基数が3であるオキシアルキレン重合体aと、1分子当たりの水酸基数が2であるオキシアルキレン重合体bとを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
【請求項5】
前記オキシアルキレン重合体aのエチレンオキシド単位含有量が15質量%以上である、請求項4に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
【請求項6】
平均水酸基数が3.0未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
【請求項7】
前記水酸基末端ウレタンプレポリマー中のエチレンオキシド単位含有量が12~50質量%である、請求項1~6のいずれか1項に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマーと、1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を含む硬化剤とを反応させて得られる粘着剤であって、
前記粘着剤中のエチレンオキシド単位含有量が10質量%以上である、粘着剤。
【請求項9】
80℃における貯蔵弾性率が、4.0×10

Pa以下である、請求項8に記載の粘着剤。
【請求項10】
透湿度が3000g/m

・day以上である、請求項8又は9に記載の粘着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタンプレポリマー、粘着剤、貼付材、粘着テープ、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスキットに関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚に適用する粘着剤は、貼付材の粘着剤層として用いた場合に、皮膚からの発汗による水分が貼付材外部に蒸散されるように、透湿性に優れていることが要求される。
【0003】
特許文献1には、透湿度が5000g/m

・day以上の皮膚適用のポリウレタン系粘着剤であって、(1)数平均分子量5,000以上かつ平均官能基数2以上のポリオキシアルキレン構造を含有するポリオールと、(2)数平均分子量1,500~5,000かつ平均官能基数1のポリオキシアルキレン構造を含有するポリオールと、(3)有機ポリイソシアネートと、を反応させて得られる粘着剤が記載されている。上記粘着剤を得るのに使用された全ポリオールの平均官能基数は2~2.6であり、かつ上記粘着剤中の全ポリオールのエチレンオキシド単位の含有量は3~8重量%である。
【0004】
さらに、近年では、ウェアラブルデバイスを皮膚に貼り付けるために粘着剤が用いられ始めており、ウェアラブルデバイス本体に対する高粘着性が要求される一方で、ウェアラブルデバイスを皮膚から取り外す際に皮膚を傷つけぬよう、皮膚に対する低粘着性が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5457446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
皮膚に適用する粘着剤は、透湿性に優れるとともに、皮膚への低粘着性と基材への高粘着性を両立することが求められている。
しかし、特許文献1に記載された粘着剤は、皮膚及び基材のいずれに対しても粘着力が高く、粘着剤を皮膚に適用すると、皮膚から粘着剤を剥がす際に、皮膚を傷つけるおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、透湿性に優れるとともに、皮膚への低粘着と基材への高粘着を両立した粘着剤を得られるウレタンプレポリマー、粘着剤、貼付材、粘着テープ、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスキットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は以下の構成によって解決される。
[1] 1分子当たりの平均水酸基数が2.1~3であるオキシアルキレン重合体Aと、1分子当たりの水酸基数が1であるオキシアルキレン重合体Bと、ジイソシアネート化合物とを反応させて得られる水酸基末端ウレタンプレポリマーであって、
前記オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000以上であり、
前記水酸基末端ウレタンプレポリマー中のエチレンオキシド単位含有量が10質量%超である、水酸基末端ウレタンプレポリマー。
[2] 前記オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000超である、[2]に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
[3] 前記オキシアルキレン重合体Aが、1分子当たりの水酸基数が3であるオキシアルキレン重合体aと、1分子当たりの水酸基数が2であるオキシアルキレン重合体bとを含む、[1]又は[2]に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
[4] 前記オキシアルキレン重合体aのエチレンオキシド単位含有量が15質量%以上である、[3]に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
[5] 平均水酸基数が3.0未満である、[1]~[4]のいずれかに記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
[6] 前記水酸基末端ウレタンプレポリマー中のエチレンオキシド単位含有量が12~50質量%である、[1]~[5]のいずれかに記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の水酸基末端ウレタンプレポリマーと、1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を含む硬化剤とを反応させて得られる粘着剤であって、
前記粘着剤中のエチレンオキシド単位含有量が10質量%以上である、粘着剤。
[8] 1分子当たりの平均水酸基数が2.1~3であるオキシアルキレン重合体Aと、1分子当たりの水酸基数が1であるオキシアルキレン重合体Bと、ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる粘着剤であって、
前記オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000以上であり、
前記粘着剤中のエチレンオキシド単位含有量が10質量%以上である、粘着剤。
[9] 前記オキシアルキレン重合体Bの数平均分子量が5000超である、[8]に記載の粘着剤。
[10] 前記オキシアルキレン重合体Aが、1分子当たりの水酸基数が3であるオキシアルキレン重合体aと、1分子当たりの水酸基数が2であるオキシアルキレン重合体bとを含む、[8]又は[9]に記載の粘着剤。
[11] 前記オキシアルキレン重合体aのエチレンオキシド単位含有量が15質量%以上である、[10]に記載の粘着剤。
[12] 前記粘着剤中のエチレンオキシド単位含有量が12~50質量%である、[8]~[11]のいずれかに記載の粘着剤。
[13] 80℃における貯蔵弾性率が、4.0×10

Pa以下である、[8]~[12]のいずれかに記載の粘着剤。
[14] 透湿度が3000g/m

・day以上である、[8]~[13]のいずれかに記載の粘着剤。
[15] ヒトの皮膚に対する粘着力が0.2~1N/15mmである、[8]~[14]のいずれかに記載の粘着剤。
[16] フェノール樹脂に対する粘着力とヒトの皮膚に対する粘着力の差が2N/15mm以上である、[8]~[15]のいずれかに記載の粘着剤。
[17] 基材と、
前記基材の表面に設けられた、[8]~[16]のいずれかに記載の粘着剤を含む粘着剤層とを有する貼付材。
[18] 基材と、
前記基材の少なくとも一方の表面に設けられた、[8]~[16]のいずれかに記載の粘着剤を含む粘着剤層とを有する粘着テープ。
[19] ウェアラブルデバイス本体と、
前記ウェアラブルデバイス本体の被着面の少なくとも一部に設けられた、[8]~[16]のいずれかに記載の粘着剤を含む粘着剤層とを有する、ウェアラブルデバイス。
[20] ウェアラブルデバイス本体と、
前記ウェアラブルデバイス本体を皮膚に貼り付けるための、[8]~[16]のいずれかに記載の粘着剤、[17]に記載の貼付材又は[18]に記載の粘着テープとを含む、ウェアラブルデバイスキット。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、透湿性に優れるとともに、皮膚への低粘着と基材への高粘着を両立した粘着剤を得られるウレタンプレポリマー、粘着剤、貼付材、粘着テープ、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスキットを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書における、用語の定義や意味は以下の通りである。
「オキシアルキレン重合体」とは、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合体のことである。また、アルキレンオキシドに基づく繰り返し単位を「アルキレンオキシド単位」という。
「水酸基末端ウレタンプレポリマー」は、水酸基を有する有機化合物とジイソシアネート化合物とを反応させて得られる、分子鎖の末端の少なくとも一部に水酸基を有し、分子鎖中にウレタン結合を有する化合物をいう。また、本明細書において、「イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー」は、1分子中に2個以上の水酸基を有する有機化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られる、分子鎖の末端の少なくとも一部にイソシアネート基を有し、分子鎖中にウレタン結合を有する化合物をいう。
オキシアルキレン重合体の数平均分子量(以下、「Mn」という。)及び分子量分布(以下、「Mw/Mn」という。)は、以下に記載する方法により測定して得られた値である。
分子量測定用の標準試料として重合度の異なる単分散ポリプロピレングリコール重合体の数種類について、市販のGPC測定装置(HLC-8320GPC、東ソー社製)を用いて測定し、ポリプロピレングリコールの分子量と保持時間との関係をもとに検量線を作成し、測定試料であるオキシアルキレン重合体をテトラヒドロフランで0.5質量%に希釈し、0.5μmのフィルターに通過させた後、該測定試料について、上記GPC測定装置を用いて測定する。上記検量線を用いて、測定試料のGPCスペクトルをコンピュータ解析することにより、測定試料のMn及び質量平均分子量(以下、Mwという。)を求める。
分子量分布は、MwをMnで除した値である。
オキシアルキレン重合体の不飽和度は、JIS-K1557-6の方法に従って測定した値である。
オキシアルキレン重合体の水酸基価は、JIS K 0070:1992の「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法」の滴定法に従って、測定して算出した値である。
(【0011】以降は省略されています)

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