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公開番号2024089330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204621
出願日2022-12-21
発明の名称光触媒塗布液
出願人シャープ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01J 35/39 20240101AFI20240626BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】本開示は、青色系基材の意匠性を悪化させることを抑制することができ、かつ、光触媒コーティング層のVOC除去能力の低下や光触媒活性による光触媒コーティング層の退色、変色を抑制することができる光触媒塗布液を提供する。
【解決手段】本開示の光触媒塗布液は、酸化タングステンを含む可視光応答型光触媒粒子と、水溶性銅化合物と、水性媒体とを含む。前記光触媒塗布液は、緑、青緑又は青の色相を有し、前記色相は、マンセル表色系の色相環における5G~10Bの領域に属する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酸化タングステンを含む可視光応答型光触媒粒子と、水溶性銅化合物と、水性媒体とを含む光触媒塗布液であって、
前記光触媒塗布液は、緑、青緑又は青の色相を有し、
前記色相は、マンセル表色系の色相環における5G~10Bの領域に属することを特徴とする光触媒塗布液。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記水溶性銅化合物に含まれる銅の前記光触媒塗布液における割合は、20ppm以上であり、
前記光触媒塗布液における前記光触媒粒子(A)に対する前記水溶性銅化合物(B)の重量比(B/A)は、(12.5/100)以下である請求項1に記載の光触媒塗布液。
【請求項3】
透過光測定法で測定される前記光触媒塗布液の濁度は、0.1以上2.5以下である請求項1に記載の光触媒塗布液。
【請求項4】
分散剤をさらに含み、
前記分散剤は、ノニオン系分散剤である請求項1~3のいずれか1つに記載の光触媒塗布液。
【請求項5】
前記光触媒塗布液における前記水溶性銅化合物に含まれる銅原子(C)に対する前記分散剤(D)の重量比(D/C)は、(5000/100)以上であり、
前記光触媒塗布液における前記光触媒粒子(A)に対する前記分散剤(D)の重量比(D/A)は、(1000/100)以下である請求項4に記載の光触媒塗布液。
【請求項6】
前記光触媒塗布液における前記光触媒粒子の割合は、0.1wt%以上1.5wt%以下である請求項1~3のいずれか1つに記載の光触媒塗布液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光触媒塗布液に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
可視光応答型光触媒コーティング層を基材上に形成することにより、室内のような弱い光の環境下でもVOC除去、抗菌・抗ウィルスなどの効果が得られる。また、光触媒を含むコーティング液を塗布してコーティング層を基材上に確実に施工する為に様々な工夫がなされている。
特許第3598274号(特許文献1)には光触媒被膜用コーティング液に有機色素を配合して、視認性を向上させ、光触媒被膜の形成を確認して、有機色素は塗布後に光触媒作用により消色されるとある。
特許第6720615号(特許文献2)には光触媒粒子と、特定の塩基性染料と粘土系安定化剤とを添加することにより、施工時に優れた視認性を発揮する光とある。
但しこれらの方法では塗布した部分に色素付着することで視認性を高め、未塗布部分と外観上の差により容易に識別することを目的としている。またメチレンブルー等の塩基性染料は可視光照明で褪色するため、基材の意匠性を損なうことなく形成する方法ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3598274号
特許第6720615号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
酸化チタン系の光触媒は白色であり、酸化タングステン系の光触媒は薄い黄色~黄緑色である。このような光触媒を、青色のような色調の異なる基材上に大量に塗布し光触媒コーティング層を形成した場合、基材の色と光触媒コーティング層の色とが混ざり基材の意匠性の悪化を招く。光触媒と着色剤を組み合わせて所望の色調を得ることが考えられるが、クチナシ青色素などの有機色素を用いると、光触媒の分解エネルギーが色素の分解に用いられる。このため、光触媒コーティング層のVOC除去能力の低下や光触媒活性による光触媒コーティング層の退色、変色を招く。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、青色系基材の意匠性を悪化させることを抑制することができ、かつ、光触媒コーティング層のVOC除去能力の低下や光触媒活性による光触媒コーティング層の退色、変色を抑制することができる光触媒塗布液を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、酸化タングステンを含む可視光応答型光触媒粒子と、水溶性銅化合物と、水性媒体とを含む光触媒塗布液を提供する。前記光触媒塗布液は、緑、青緑又は青の色相を有し、前記色相は、マンセル表色系の色相環における5G~10Bの領域に属する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の光触媒塗布液は、光触媒粒子と水溶性銅化合物を含む。光触媒粒子の色は薄い黄色~黄緑色であり、水溶性銅化合物は、水性媒体中において青色を呈する。このため、光触媒塗布液の色は、光触媒粒子の色と水溶性銅化合物の色との混色となり、この混色がマンセル表色系の色相環における5G~10Bの領域に属する色相(緑、青緑又は青の色相)を有する。つまり、光触媒塗布液は、マンセル表色系の色相環における5G~10Bの領域に属する色相となるように、光触媒粒子と水溶性銅化合物を含む。
光触媒塗布液がこのような色相を有することにより、光触媒塗布液を青色系基材上に塗布し光触媒コーティング層を形成した場合でも、光触媒コーティング層の色が青色系となり基材の意匠性を悪化させることを抑制することができる。また、水溶性銅化合物を青色色素として用いることにより、光触媒活性による光触媒コーティング層の退色、変色を抑制することができ、かつ、光触媒コーティング層の光触媒活性が低下することを抑制することができる。また、水溶性銅化合物は抗菌・抗ウィルス性を有するため、光触媒コーティング層が抗菌・抗ウィルス性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の光触媒塗布液を用いて光触媒コーティング層を形成する方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の光触媒塗布液は、酸化タングステンを含む可視光応答型光触媒粒子と、水溶性銅化合物と、水性媒体とを含む。前記光触媒塗布液は、緑、青緑又は青の色相を有し、前記色相は、マンセル表色系の色相環における5G~10Bの領域に属する。
【0009】
好ましくは、前記水溶性銅化合物に含まれる銅の前記光触媒塗布液における割合は、20ppm以上であり、前記光触媒塗布液における前記光触媒粒子(A)に対する前記水溶性銅化合物(B)の重量比(B/A)は、(12.5/100)以下である。
透過光測定法で測定される光触媒塗布液の濁度は、0.1以上2.5以下であることが好ましい。
前記水溶性銅化合物は、グルコン酸銅を含むことが好ましい。
前記光触媒塗布液は分散剤を含むことが好ましい。また、分散剤は、ノニオン系分散剤であることが好ましく、ポリオキシアルキレン基含有化合物または脂肪族ポリエーテル誘導体であることがより好ましい。ポリオキシアルキレン化合物は、高分子アミン化合物であってもよい。 前記分散剤は、平均分子量が10000以下の高分子化合物であることが好ましい。
好ましくは、光触媒塗布液における水溶性銅化合物に含まれる銅原子(C)に対する分散剤(D)の重量比(D/C)は、(5000/100)以上であり、光触媒塗布液における光触媒粒子(A)に対する分散剤(D)の重量比(D/A)は、(1000/100)以下である。
前記光触媒塗布液における光触媒粒子の割合は、0.1wt%以上1.5wt%以下であることが好ましい。
【0010】
以下、図面を用いて本発明の一実施形態を説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
(【0011】以降は省略されています)

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