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公開番号2024089303
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204581
出願日2022-12-21
発明の名称炉構造体及びこれを用いた燃焼方法
出願人株式会社ヨータイ,株式会社ナリタテクノ
代理人弁理士法人IPRコンサルタント
主分類F23M 5/08 20060101AFI20240626BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】水素燃焼炉又はアンモニア燃焼炉に用いる炉構造体であって、水素やアンモニアなどの非化石燃料を燃焼した際に生じる水蒸気を炉内から効率的に除去することができる炉構造体及び当該炉構造体を用いた効率的な燃焼方法を提供する。
【解決手段】水素燃焼炉又はアンモニア燃焼炉に用いる炉構造体であって、炉壁の炉層間に冷却ジャケット層を有し、冷却ジャケット層に空冷又は水冷の冷却ジャケットを具備すること、を特徴とする炉構造体。冷却ジャケット層の下部底面に床れんが及び排水口が配置され、床れんがの表面に線状の凹部が形成されていること、が好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素燃焼炉又はアンモニア燃焼炉に用いる炉構造体であって、
炉壁の炉層間に冷却ジャケット層を有し、
前記冷却ジャケット層に空冷又は水冷の冷却ジャケットを具備すること、
を特徴とする炉構造体。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記冷却ジャケット層の下部底面に床れんが及び排水口が配置され、
前記床れんがの表面に線状の凹部が形成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の炉構造体。
【請求項3】
前記冷却ジャケットに、2次元面の板状となるように加工した冷媒配管を用いること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の炉構造体。
【請求項4】
前記冷却ジャケット層の厚さをtmm、前記冷却ジャケットの厚さをTmmとした場合、T≦t≦T+500を満たすこと、
を特徴とする請求項1又は2に記載の炉構造体。
【請求項5】
前記冷却ジャケット層に隣接する炉内壁の表面に線状の炉内壁凹部を有し、
前記炉内壁凹部の長手方向が鉛直下向き又は角度を持った下向き方向に形成されていること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の炉構造体。
【請求項6】
前記冷媒配管の内径を5~65mmとすること、
を特徴とする請求項3に記載の炉構造体。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の炉構造体を用い、
水素又はアンモニア系の燃料を燃焼させ、
冷却ジャケット層の温度を露点以下に制御すること、
を特徴とする燃焼方法。
【請求項8】
前記冷却ジャケット層に設置された冷却ジャケットに冷媒を流通させ、
水蒸気の凝縮によって形成した水分液滴を流下させて炉内の水分を除去すること、
を特徴とする請求項7に記載の燃焼方法。
【請求項9】
前記冷却ジャケット層に隣接する炉内側の炉壁の温度を150~250℃とすること、
を特徴とする請求項7に記載の燃焼方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水素燃焼炉又はアンモニア燃焼炉に用いる炉構造体及び当該炉構造体を用いた燃焼方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
化石燃料の使用によるCO

の排出が問題となっており、燃焼してもCO

を排出しない水素やアンモニアを燃料とする燃焼炉が注目されている。水素は燃焼速度及び火炎温度が高いため、高温が必要とされる設備に適しており、アンモニアは燃焼速度及び火炎温度が低いため、直接点火や直接燃焼させることが可能である。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2020-41748号公報)においては、「火炉に設置されると共にアンモニアを燃料として燃焼可能な燃焼装置であって、前記燃料の噴射方向から見て中心部に配置されると共に前記アンモニアを噴射する内筒ノズルと、前記燃料の噴射方向から見て前記内筒ノズルを径方向外側から囲んで配置されると共に前記内筒ノズルの周囲に前記アンモニアを噴射する外筒ノズルとを備えることを特徴とする燃焼装置」が提案されている。
【0004】
上記特許文献1に記載の燃焼装置においては、「内筒ノズルから噴射されたアンモニアが燃料の噴射方向から見て火炎の中央部にアンモニア濃度が高く酸素濃度が低い還元領域を形成する。一方で、外筒ノズルから内筒ノズルの周囲に噴射されたアンモニアが酸素と混合して燃焼されることによって生成された窒素酸化物は、火炎の外縁から中央に向けて還流する循環流に乗って還元領域に供給される。この結果、火炎の外縁で生成された窒素酸化物が内筒ノズルから噴射されたアンモニアによって形成された還元領域にて還元されて窒素ガスとなる。よって、本発明によれば、アンモニアを燃料として燃焼可能なボイラにおいて、窒素酸化物の増加を抑制することが可能となる。」とされている。
【0005】
また、特許文献2(特開平4-46695号公報)においては、「炉体と、断熱及び耐火材としての粒体と、炉心管と、酸化防止ガス導入管とを有する高温水素炉であって、炉体は、酸化防止ガス排出口を備え、内部に断熱及び耐火材としての粒体が充填されたものであり、炉心管は、ヒータを巻き付けた主要部が炉体内の断熱及び耐火材用粒体に埋設されたものであり、酸化防止ガス導入管は、炉心管に平行に施設され、炉心管に向けて酸化防止ガスを噴射するガス噴出口を備えたものであることを特徴とする高温水素炉」が提案されている。
【0006】
上記特許文献2に記載の高温水素炉においては、「ヒータの周囲の水素ガスを充満した状態に保持することができるので、ヒータの酸化による損傷、断線事故を防止し、高温水素炉の寿命を大幅に延長することができる。」とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-41748号公報
特開平4-46695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の燃焼装置及び特許文献2に記載の高温水素炉においては、水素又はアンモニアを燃料とすることに起因して燃焼時に生成する水蒸気の問題について、全く検討されていない。
【0009】
具体的には、通常、水素やアンモニアなどの非化石燃料を用いる場合、燃焼の際に助燃材として導入された酸素と反応し、水蒸気が生成される。水蒸気が炉内に滞留した場合、水蒸気圧の上昇と共に当該水蒸気は炉外へ排気されるようになり、炉内排気孔からの排気及び排水も進行するが、必然的に炉壁への水分の浸透及び結露等が発生する。その結果、炉壁又は目地は水蒸気の膨張収縮の影響等を受けて損傷し、炉材が短寿命化することが深刻な問題となる。
【0010】
加えて、燃焼時に生成する水蒸気が炉内壁を含む炉材の表面で凝縮して水となり、当該水が蒸発する際に熱を奪うことから、炉内の昇温が妨げられることも問題となる。
(【0011】以降は省略されています)

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