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公開番号2024088460
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203648
出願日2022-12-20
発明の名称熱交換器
出願人日本碍子株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類F28D 7/10 20060101AFI20240625BHJP(熱交換一般)
要約【課題】熱回収モード時に圧力損失(流路抵抗)の増大を抑えつつ熱回収性能を向上させ、非熱回収モード時に熱遮断性能を向上させることが可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】軸方向に内周面11及び外周面12、軸方向に垂直な方向に第1流体の流入端面13a及び流出端面13bを有する中空型の熱回収部材10と、熱回収部材10の外周面12に嵌合される第1外筒部材20と、熱回収部材10の内周面11に嵌合される第1内筒部材30とを備える熱交換器100である。第1流体の流れ方向D1を基準とした場合に、熱回収部材10の流入端面13aの上流側に形成される第1外筒部材20と第2内筒部材40との間の空間領域R1の流れ方向長さL1に対する、第2内筒部材40の流出口41bから空間領域R1の上流側端部に対応する位置までの流れ方向長さL2の比率L2/L1が0.05~0.95である。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
軸方向に内周面及び外周面、軸方向に垂直な方向に第1流体の流入端面及び流出端面を有する中空型の熱回収部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記熱回収部材の前記外周面に嵌合される第1外筒部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記熱回収部材の前記内周面に嵌合される第1内筒部材であって、前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面と前記流出端面との間に前記流入口が位置する第1内筒部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面よりも上流側に前記流出口が位置する第2内筒部材であって、前記第1外筒部材の径方向内側に前記第1流体の流路を構成するように間隔をもって配置される部分を有する第2内筒部材と
を備え、
前記第2内筒部材の前記流出口の内径が、前記第1内筒部材の前記流入口の内径よりも小さく、
前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面の上流側に形成される前記第1外筒部材と前記第2内筒部材との間の空間領域の流れ方向長さL1に対する、前記第2内筒部材の前記流出口から前記空間領域の上流側端部に対応する位置までの流れ方向長さL2の比率L2/L1が0.05~0.95である熱交換器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1流体の流路を構成するように前記第1外筒部材の前記流入口側と前記第2内筒部材との間を接続するリング状部材を更に備える、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
軸方向に内周面及び外周面、軸方向に垂直な方向に第1流体の流入端面及び流出端面を有する中空型の熱回収部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記熱回収部材の前記外周面に嵌合される第1外筒部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記熱回収部材の前記内周面に嵌合される第1内筒部材であって、前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面よりも上流側に、前記熱回収部材の前記流入端面に前記第1流体を導入するための貫通孔が設けられた第1内筒部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記流出口が、前記第1内筒部材の径方向内側であり、且つ前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に前記第1内筒部材の前記貫通孔の下流側端部よりも上流側に位置する第2内筒部材と
を備え、
前記第1内筒部材の前記流入口側の端部が、前記第1外筒部材及び/又は前記第2内筒部材に接合されており、
前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面の上流側に形成される前記第1外筒部材と前記第1内筒部材との間の空間領域の流れ方向長さL3に対する、前記第2内筒部材の前記流出口から前記空間領域の上流側端部に対応する位置までの流れ方向長さL4の比率L4/L3が0.05~0.95である熱交換器。
【請求項4】
前記第1流体の流路を構成するように前記第1外筒部材の前記流入口側と前記第1内筒部材の前記流入口側及び/又は前記第2内筒部材との間を接続するリング状部材を更に備える、請求項3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記第1外筒部材の前記流出口側に接続され、前記第1内筒部材の径方向外側に前記第1流体の流路を構成するように間隔をもって配置される部分を有する筒状部材を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第2内筒部材は、前記流出口に向かって徐々に縮径するような流線形構造を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記第2内筒部材の前記流出口が多角形状又は楕円状である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記熱回収部材が、内周壁、外周壁、及び前記内周壁と前記外周壁との間に配設され、前記流入端面から前記流出端面まで延びる第1流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁を有する中空型の柱状ハニカム構造体である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記第1外筒部材の径方向外側に間隔をおいて配置され、前記第1外筒部材との間を第2流体が流通可能な第2外筒部材を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記第1内筒部材の前記流出口側に配置された開閉バルブを更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車の燃費改善が求められている。特に、エンジン始動時などのエンジンが冷えている時の燃費悪化を防ぐため、冷却水、エンジンオイル、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic Transmission Fluid)などを早期に暖めて、フリクション(摩擦)損失を低減するシステムが期待されている。また、排ガス浄化用触媒を早期に活性化するために触媒を加熱するシステムが期待されている。
【0003】
上記のようなシステムとして、例えば、熱交換器がある。熱交換器は、内部に第1流体を流通させるとともに外部に第2流体を流通させることにより、第1流体と第2流体との間で熱交換を行う装置である。このような熱交換器では、高温の流体(例えば、排ガスなど)から低温の流体(例えば、冷却水など)へ熱交換することにより、熱を有効利用することができる。
【0004】
熱交換器は、適切な熱マネジメントの観点から、熱を回収するモード(以下、「熱回収モード」という)と、熱を回収しないモード(以下、「非熱回収モード」という)とを切り替える機能を有していることが好ましい。なお、非熱回収モードは、一般に、暖気が終了した際に適用される。
熱回収モードと非熱回収モードとの切り替えが可能な熱交換器としては、排ガスと熱交換を行う熱交換部と、排ガスが熱交換部を迂回するバイパス経路とを備える熱交換器が知られている(例えば、特許文献1)。
また、熱交換器は、自動車の搭載スペースの観点から小さいことが望ましいため、筒状部材の外周に熱交換部を設けた構造を有する熱交換器も知られている(例えば、特許文献2及び3)。
【0005】
さらに、本出願人は、特許文献4において、熱回収モード時に圧力損失(流路抵抗)への影響を抑えつつ熱回収性能を向上させ、非熱回収モード時に熱遮断性能を向上させることが可能な熱交換器の構造を提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2016/140068号
特開2020-84860号公報
特許第6761424号公報
特開2020-159270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献4に記載の熱交換器は、中空型の柱状ハニカム構造体の軸方向において、第2内筒部材(第2内筒)の流出口が、中空型の柱状ハニカム構造体の流入端面よりも流出端面側に位置している。そのため、熱回収モード時に、第2内筒部材に流入した第1流体(排ガス)の流れが反対側に折り返されることになり、圧力損失(流路抵抗)の増大を十分に抑制できなかった。圧力損失の増大は、熱交換器内に大きな負荷をもたらし、場合によっては熱交換器の破損や破裂に繋がる恐れもある。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、熱回収モード時に圧力損失(流路抵抗)の増大を抑えつつ熱回収性能を向上させ、非熱回収モード時に熱遮断性能を向上させることが可能な熱交換器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、特許文献4に記載の熱交換器の構造を踏まえつつ、その構造の更なる研究を行った結果、第2内筒部材の流出口を特定の位置に配置することにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のように例示される。
【0010】
(1) 軸方向に内周面及び外周面、軸方向に垂直な方向に第1流体の流入端面及び流出端面を有する中空型の熱回収部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記熱回収部材の前記外周面に嵌合される第1外筒部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記熱回収部材の前記内周面に嵌合される第1内筒部材であって、前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面と前記流出端面との間に前記流入口が位置する第1内筒部材と、
前記第1流体の流入口及び流出口を有し、前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面よりも上流側に前記流出口が位置する第2内筒部材であって、前記第1外筒部材の径方向内側に前記第1流体の流路を構成するように間隔をもって配置される部分を有する第2内筒部材と
を備え、
前記第2内筒部材の前記流出口の内径が、前記第1内筒部材の前記流入口の内径よりも小さく、
前記第1流体の流れ方向を基準とした場合に、前記熱回収部材の前記流入端面の上流側に形成される前記第1外筒部材と前記第2内筒部材との間の空間領域の流れ方向長さL1に対する、前記第2内筒部材の前記流出口から前記空間領域の上流側端部に対応する位置までの流れ方向長さL2の比率L2/L1が0.05~0.95である熱交換器。
(【0011】以降は省略されています)

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