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公開番号2024085971
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200784
出願日2022-12-16
発明の名称量子コンピュータ装置
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人
主分類G06N 10/20 20220101AFI20240620BHJP(計算;計数)
要約【課題】量子ビットや結合器の検査や較正を行う場合の配線数の削減を可能とした量子アニーリングに適用して好適な量子コンピュータ装置の提供。
【解決手段】量子コンピュータ装置は、複数の量子ビットと、複数の結合器と、第1の信号線と、前記第1の信号線に接続された第1のセレクタと、を備え、各量子ビットは、前記複数の結合器の中の1つまたは複数の結合器に接続され、前記第1のセレクタには、前記複数の量子ビットの中の少なくとも2つ以上の量子ビットが接続され、前記第1のセレクタに接続される前記少なくとも2つ以上の量子ビットは、互いに異なる前記結合器にそれぞれ接続されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の量子ビットと、
複数の結合器と、
第1の信号線と、
前記第1の信号線に接続された第1のセレクタと、
を備え、
各量子ビットは、前記複数の結合器の中の1つまたは複数の結合器に接続され、
前記第1のセレクタには、前記複数の量子ビットの中の少なくとも2つ以上の量子ビットが接続され、
前記第1のセレクタに接続される前記少なくとも2つ以上の量子ビットは、互いに異なる前記結合器にそれぞれ接続されている、
量子回路。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
4本の前記第1の信号線を備え、
各結合器には4つの前記量子ビットが接続されており、
前記4つの量子ビットは、互いに異なる前記第1の信号線に接続されており、
前記4つの量子ビットのうちの少なくとも1つの前記量子ビットは、前記第1のセレクタを介して前記第1の信号線に接続されている、
請求項1に記載の量子回路。
【請求項3】
前記第1のセレクタに接続される前記量子ビットは、第1のサーキュレータを介して前記第1のセレクタに接続され、
前記第1のサーキュレータを介して前記量子ビットに接続する第2の信号線をさらに備えている、
請求項1または2に記載の量子回路。
【請求項4】
複数の前記量子ビットがLHZ方式で配置される、請求項1または2に記載の量子回路。
【請求項5】
前記量子ビットは、少なくとも二つのジョセフソン接合を含むループ回路を有する共振器を含む、
請求項1または2に記載の量子回路。
【請求項6】
複数の量子ビットと、少なくとも1つの結合器と、第1の信号線と、第2のセレクタと、を備え、
前記量子ビットは、前記少なくとも1つの結合器の中の1つの結合器または複数の結合器に接続され、
前記複数の量子ビットの中の1つは、前記第2のセレクタを介して前記第1の信号線に接続され、
前記複数の結合器の中の少なくとも1つは、前記第2のセレクタに接続されている、
量子回路。
【請求項7】
前記第2のセレクタと、前記第1の信号線とは、第2のサーキュレータを介して接続されている、
請求項6に記載の量子回路。
【請求項8】
請求項3に記載の量子回路と、
前記第1の信号線と前記第2の信号線とを、測定システムに接続する第1の接続状態と、前記第1の信号線と前記第2の信号線とを、入出力装置群に接続する第2の接続状態とを切替える切替部と、
を備える量子コンピュータ装置。
【請求項9】
前記切替部は、
測定の対象の前記量子ビットを選択するサンプル切替部と、
測定のモードを切り替える測定切替部と、
を備え、
前記測定切替部は、
前記測定システムの第1の信号出力部からの信号を、前記サンプル切替部で選択された前記量子ビットに接続される前記第2の信号線に供給し、前記測定システムの第2の信号出力部からの信号を、前記サンプル切替部で選択された前記量子ビットへポンプ信号として供給し、前記量子ビットに接続された前記第1の信号線からの信号を、前記測定システムの第1の信号入力部に出力する第1の測定モードと、
前記測定システムの前記第1の信号出力部と前記第2の信号出力部からの信号を合わせた信号を、前記サンプル切替部で選択された前記量子ビットに接続される前記第2の信号線に供給し、前記サンプル切替部で選択された前記量子ビットに接続された前記第1の信号線からの信号を、前記測定システムの第1の信号入力部に供給する第2の測定モードと、
前記測定システムの前記第2の信号出力部からの信号を、前記サンプル切替部で選択された前記量子ビットへポンプ信号として供給し、前記サンプル切替部で選択された前記量子ビットに接続された前記第1の信号線からの信号を前記測定システムの第2の信号入力部に供給する第3の測定モード、
のうちの少なくとも2つのモードの間での切り替えを行う、請求項8に記載の量子コンピュータ装置。
【請求項10】
前記測定切替部は、前記第2の信号出力部と、前記第1の信号出力部と前記第1の信号入力部を含むネットワークアナライザと、前記第2の信号入力部を含むスペクトラムアナライザと、を含む前記測定システムと、前記サンプル切替部との間に配設されている、請求項9に記載の量子コンピュータ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、量子コンピュータ装置に関し、特に超伝導素子を用いた量子回路あるいは量子コンピュータに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
超伝導素子を用いた量子コンピュータ装置として、例えば非特許文献1には、SQUID (Superconducting Quantum Interference Device)ループを含むジョセフソンパラメトリック発振器を量子ビットとして用いた量子アニーリング装置が開示されている。また、非特許文献2には、量子ビットの結合について、LHZ(Lechner, Hauke, Zoller)方式と呼ばれる結合方法が提案されている。
【0003】
量子コンピュータ装置を正しく動作させるために、例えば各量子ビットが発振しているか、共振周波数が正しい値であるか等について動作確認や特性評価(検査・評価)等を行うことが好ましい。また、複数の量子ビットにそれぞれ供給される複数の信号の強度を正しく設定することが好ましい。なお、信号の強度は信号電力を、lmW(milliwatt)を基準とする比率をデシベル(dB)で表したものである。
【0004】
ジョセフソンパラメトリック発振器を用いた量子コンピュータ装置では、量子ビットは冷凍機で極低温に冷却される。量子ビットに入力信号を供給する信号出力部は室温(常温)に設置される。信号出力部から量子ビットの入力ノード(ポート)までの間の信号伝送路には、例えば高周波同軸ケーブルやサーキュレータなどが含まれる。量子ビットに供給される入力信号には伝送損失が発生するが、伝送損失量(減衰量)は厳密に求めることは困難である。このため、量子ビットに適切な信号電力を供給するには信号出力部からどのような電力値の入力信号を出力すればよいかについて求めることで、最子ビットの入力ノードに適切な入力信号を供給することができる。このような較正は、量子ビットヘの入力信号に対する反射信号や透過信号の測定に基づき行われる(非特許文献3、4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
S. Puri, et al., “Quantum annealing with all-to-all connected nonlinear oscillators,” Nature Comm., 2017
W.Lechner,et al.,“A quantum annealing architecture with all to-all connectivity from local interactions,” Science Advances 23, 2015, Vol. 1, no. 9, e1500838
T.Yamaji, et al,“Spectroscopic observation of the crossover from a classical Duffing oscillator to a Kerr parametric oscillator,” Phys. Rev. A 105, 023519(2022)
S. Masuda, et al.,“Theoretical study of reflection spectroscopy for superconducting quantum parametrons,” New J. Phys.23 093023 (2021)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、配線数の削減を可能とした量子回路あるいは量子コンピュータ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、複数の量子ビットと、複数の結合器と、第1の信号線と、前記第1の信号線に接続された第1のセレクタと、を備え、各量子ビットは、前記複数の結合器の中の1つまたは複数の結合器に接続され、前記第1のセレクタには、前記複数の量子ビットの中の少なくとも2つ以上の量子ビットが接続され、前記第1のセレクタに接続される前記少なくとも2つ以上の量子ビットは、互いに異なる前記結合器にそれぞれ接続されている量子回路、あるいはこれを用いた量子コンピュータ装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、量子回路あるいは量子コンピュータ装置の配線数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態を説明する図である。
LZH方式の接続例を説明する図である。
本開示の実施形態の四体相互作用を行う量子ビットを説明する図である。
本開示の実施形態の量子コンピュータ装置を説明する図である。
本開示の実施形態の検査・較正時の接続の一例を説明する図である。
本開示の実施形態の演算時の接続の一例を説明する図である。
本開示の実施形態の演算・測定切替部を説明する図である。
(a)は本開示の実施形態の4つの量子ビットと結合器の基本ユニットの一例、(b)は、(a)の量子ビットの構成の一例、(c)は結合器の構成の一例を説明する図である。
本開示の実施形態における冷凍機内部で4つの量子ビットと結合器の基本ユニットの接続の例を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の構成例を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の較正時の接続を説明する図である。
本開示の実施形態における測定モードの一例を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の演算時の接続を説明する図である。
本開示の実施形態の8つの量子ビットと3つの結合器からなる基本ユニットの一例を説明する図である。
本開示の実施形態における冷凍機内部での8つの量子ビットと3つの結合器からなる基本ユニットの接続の例を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の構成例を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の構成例を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の較正時の接続を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の較正時の接続を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の演算時の接続を説明する図である。
本開示の実施形態における較正・演算切替部の演算時の接続を説明する図である。
本開示の実施形態における43個の量子ビットと28個の結合器からなる基本ユニットの一例を説明する図である。
非特許文献1の図4のbを引用した図であり、N=5の論理スピンの全結合イジング問題を説明する模式図である。
非特許文献1の図4のcを引用した図であり、図18AのN=5の論理スピンをN(N-1)/2個の物理スピンにマッピングしたLHZ配置を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
量子ビットの検査や較正を、複数の量子ビットに対して行う場合、配線の問題が存在する。特に、量子ビットを冷凍機で冷凍する場合には次のような問題が存在する。例えば、量子ビットからの反射信号の測定を行う場合、室温の信号出力部から入力信号を量子ビットに入力したうえで、量子ビットからの反射または透過信号を冷凍機内で増幅して取り出す。量子ビットが複数存在する場合、量子ビット分の信号ラインが必要となることがある。この場合、信号ラインは、量子ビットを備えた量子チップやインターポーザを搭載するPCB(Printed Circuit Board)等に実装される同軸コネクタの大きさから、設置できる数が制限される。特に、信号の出力ラインに配置される増幅器、サーキュレータ、アイソレータ等は高価なコンポーネントであることから、これらを大量に用意することは、コストの観点からも望ましくない。
(【0011】以降は省略されています)

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