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公開番号2024085595
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200189
出願日2022-12-15
発明の名称トナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法。
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類G03G 9/09 20060101AFI20240620BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】クリーニング性が良好で、転写性および耐機内汚染性に優れたトナーの提供。
【解決手段】
トナーのラマン分光法における950cm-1以上3250cm-1以下の波数領域での各トナー粒子のラマンスペクトルの合計強度が最大値を示す波数λでのラマンスペクトルの強度を1に規格化し、2750cm-1以上3250cm-1以下の波数領域での各トナー粒子の中心部及び表面部のスペクトルの積分強度をInとし、Inの平均値をIaveとしたとき、CHc率(%)=(Inc-Iave)/Iave]×100で定義されるCHc率と、CHs率(%)=[(Ins-Iave)/Iave]×100で定義されるCHs率とから、式[LC(%)=CHs率(%)-CHc率(%)]で算出されるLCについて300粒以上で分布を作成した際に、LC分布の中央値からLCが絶対値で25.0%以上変動した粒子の個数割合が1.0個数%以上25.0個数%以下であるイエロートナー。ただし、Inc:中心部のスペクトルの積分強度、Ins:表面部のスペクトルの積分強度
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも結着樹脂と、顔料とを含有するイエロートナーであって、
前記イエロートナーのラマン分光法における950cm
-1
以上3250cm
-1
以下の波数領域で得られた各トナー粒子のラマンスペクトルを足し合わせた合計強度が最大値を示す波数λにおけるラマンスペクトルの強度を1に規格化したとき、
2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下の波数領域で得られた各トナー粒子の中心部および表面部のスペクトルの積分強度をI

とし、前記I

の平均値をI
ave
としたとき、下記式(1)で定義されるCH

率と、下記式(2)で定義されるCH

率とから、下記式(3)で算出されるLCについて300粒以上で分布を作成した際に、LC分布の中央値からLCが絶対値で25.0%以上変動した粒子の個数割合が1.0個数%以上25.0個数%以下であることを特徴とするイエロートナー。
CH

率(%)=[(I
nc
-I
ave
)/I
ave
]×100 ・・・(1)
CH

率(%)=[(I
ns
-I
ave
)/I
ave
]×100 ・・・(2)
LC(%)=CH

率(%)-CH

率(%) ・・・(3)

nc
:該n粒子目のトナー中心部におけるラマンスペクトルの2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下の積分強度

ns
:該n粒子目のトナー表面部におけるラマンスペクトルの2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下の積分強度

ave
:該粒子の中心部および表面部すべてのI

の平均値
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記LC分布の中央値から前記LCが絶対値で25.0%以上変動した粒子の個数割合が5.0個数%以上15.0個数%以下である、請求項1に記載のイエロートナー。
【請求項3】
前記LC分布の中央値から前記LCが絶対値で50.0%以上変動した粒子の個数割合が3.0個数%以下である、請求項1または請求項2に記載のイエロートナー。
【請求項4】
前記LC分布の中央値から前記LCが絶対値で50.0%以上変動した粒子の個数割合が1.5個数%以下である、請求項1または請求項2に記載のイエロートナー。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載のイエロートナーを含むことを特徴とする現像剤。
【請求項6】
静電潜像担持体と、該静電潜像担持体に形成された静電潜像を、請求項5に記載の現像剤を用いて現像する現像手段が一体に支持されており、画像形成装置の本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と請求項5に記載の現像剤を用いて、前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体上に転写する転写手段と、前記記録媒体上に転写された転写像を定着させる定着手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、請求項5に記載の現像剤を用いて、前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体上に転写する転写工程と、前記記録媒体上に転写された転写像を定着させる定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真方式による画像形成では、静電潜像担持体上に静電荷像(潜像)を形成し、帯電させたトナーを現像剤担持体にて搬送し、潜像を現像してトナー画像を形成した後、トナー画像を紙等の記録媒体上に転写し、加熱等の方法で定着して出力画像を得ている。また、転写後に静電潜像担持体上に残留したトナーは、クリーニング部材により静電潜像担持体上から回収され、廃トナー収納部に排出する技術が知られている。
【0003】
前記現像方式において、現像機内に供給されたトナー粒子は粒径や形状、帯電特性などにばらつきを持っており、全粒子を理想通りに制御することは非常に難しい。
キャリアとの混合状態などが不均一で摩擦帯電が得られないような場合や帯電性能の低い粒子は、機内での制御ができずに飛散して機内汚染の原因となる。
また、一部のトナーと、キャリア、感光体、転写ベルトとの付着力などが強すぎると十分転写できず、トナーの消費量が増加する。
少量でも画像システムの異常に繋がるため、トナー1粒1粒の特性値の分布を狭小化し、均一性を向上させることが重要である。
【0004】
特許文献1では焔内加水分解法を用いた外添剤を用いることで帯電量分布の狭小化を行い、転写効率を向上させることが提案されている。
特許文献2では特定の離型剤の選択に加えて、過剰に異形化している粒子が少なくなるよう形状分布を狭小化にすることによって転写率の改善を提案している。
特許文献3では特定の樹脂を選定することで、定着画像の耐擦過性が向上してトナー飛散が改善することや粒度分布の狭小化および球形化によってトナー飛散が良化することが提案されている。
特許文献4では原材料を微分散させることによって、粒子中の原材料の含有量の粒子間におけるバラツキを抑制し、転写性および機内汚染性が良化することを提案している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のトナーは、トナー母体と外添剤を混合する混合工程において付着量や埋没度の不均一性は避けられないため均一性としての改善には限界があり、帯電量分布の狭小化による転写率改善では十分なレベルに至っていない。
特許文献2のトナーは、形状を球形化することで転写率の改善は認められるが、クリーニングブレードのすり抜けが発生するためクリーニング性の両立が課題となる。
特許文献3のトナーは、粒度分布の狭小化により飛散低減に対して一定の効果があるものの、造粒過程で粒径の不均一性が生じることは避けられないため、均一性は十分なレベルには至らない。また球形化によってクリーニングブレードのすり抜け悪化が生じるため、トナー飛散改善とクリーニング性の両立が課題である。
特許文献4のトナーは、粒子間における原材料含有量の均一性が向上しクリーニング性や機内汚染性に対して一定の効果があるものの、粒子内における原材料の配置性までは制御できていないことから飛散性や着色度は十分な改善レベルに至っていない。
【0006】
本発明は以上を鑑みてなされたものであり、クリーニング性を悪化させることなく、転写性および耐機内汚染性に優れたトナーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は以下に記載する通りのものである。
少なくとも結着樹脂と、顔料とを含有するイエロートナーであって、
前記イエロートナーのラマン分光法における950cm
-1
以上3250cm
-1
以下の波数領域で得られた各トナー粒子のラマンスペクトルを足し合わせた合計強度が最大値を示す波数λにおけるラマンスペクトルの強度を1に規格化したとき、
2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下の波数領域で得られた各トナー粒子の中心部および表面部のスペクトルの積分強度をI

とし、前記I

の平均値をI
ave
としたとき、下記式(1)で定義されるCH

率と、下記式(2)で定義されるCH

率とから、下記式(3)で算出されるLCについて300粒以上で分布を作成した際に、LC分布の中央値からLCが絶対値で25.0%以上変動した粒子の個数割合が1.0個数%以上25.0個数%以下であることを特徴とするイエロートナー。
CH

率(%)=[(I
nc
-I
ave
)/I
ave
]×100 ・・・(1)
CH

率(%)=[(I
ns
-I
ave
)/I
ave
]×100 ・・・(2)
LC(%)=CH

率(%)-CH

率(%) ・・・(3)

nc
:該n粒子目のトナー中心部におけるラマンスペクトルの2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下の積分強度

ns
:該n粒子目のトナー表面部におけるラマンスペクトルの2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下の積分強度

ave
:該粒子の中心部および表面部すべてのI

の平均値
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、クリーニング性を悪化させることなく、転写性および耐機内汚染性に優れたトナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ラマンスペクトルが最大強度となる波数λの算出方法を示す図である。
最大強度の波数λにおける強度を1にする規格化方法を示す図である。
2750cm
-1
以上3250cm
-1
以下における平均スペクトル算出を示す図である。
平均スペクトルに対する1粒子スペクトルの差からCH

率又はCH

率を算出する図である。
LCの分布の概念図である。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す模式図である。
本発明に係る画像形成装置の他の例を示す模式図である。
本発明に係る画像形成装置の他の例を示す模式図である。
本発明に係る画像形成装置の他の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るトナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(【0011】以降は省略されています)

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