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公開番号2024084436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-25
出願番号2022198711
出願日2022-12-13
発明の名称鋼管杭の施工治具および施工方法
出願人日鉄建材株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類E02D 7/22 20060101AFI20240618BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】鋼管杭の施工において、溶接作業を不要としながら杭頭部に効率的に回転力を伝達する。
【解決手段】鋼管杭の周方向の少なくとも3か所で前記鋼管杭の内側および外側にそれぞれ配置され、前記鋼管杭の頭部を挟持する挟持手段と、施工機械から前記鋼管杭の軸回りの回転力が伝達される回転力伝達手段と、前記鋼管杭の内側または外側の少なくともいずれかに配置される前記挟持手段に前記回転力伝達手段を連結する本体部とを備える、鋼管杭の施工治具が提供される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
鋼管杭の周方向の少なくとも3か所で前記鋼管杭の内側および外側にそれぞれ配置され、前記鋼管杭の頭部を挟持する挟持手段と、
施工機械から前記鋼管杭の軸回りの回転力が伝達される回転力伝達手段と、
前記鋼管杭の内側または外側の少なくともいずれかに配置される前記挟持手段に前記回転力伝達手段を連結する本体部と
を備える、鋼管杭の施工治具。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記挟持手段は、前記鋼管杭の周方向について等間隔に配置される、請求項1に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項3】
前記本体部は、前記鋼管杭の内周面または外周面の少なくともいずれかに対向して配置される環状部材を含み、
前記挟持手段は、前記環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の内周面または外周面に当接させられるねじ部材を含む、請求項1に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項4】
前記ねじ部材は、ダブルポイントねじ、または六角穴付き止めねじである、請求項3に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項5】
前記ねじ部材の先端には粗面または切り込みを有する面が形成されている、請求項3に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項6】
前記ねじ部材の先端は、球面状に形成されている、請求項3に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項7】
前記挟持手段は、前記鋼管杭の軸方向の位置が異なる複数の挟持手段を含む、請求項1に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項8】
前記本体部は、前記鋼管杭の内周面に対向して配置される内側環状部材と、前記鋼管杭の外周面に対向して配置される外側環状部材とを含み、
前記挟持手段は、前記内側環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の内周面に当接させられる内側ねじ部材と、前記外側環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の外周面に当接させられる外側ねじ部材とを含む、請求項1に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項9】
前記本体部は、鋼管部材と、前記内側環状部材および前記外側環状部材が一方の面に接合され前記鋼管部材が他方の面に接合される有孔円板状部材とをさらに含み、
前記回転力伝達手段は、前記鋼管部材の外周面から突出する突起を含む、請求項8に記載の鋼管杭の施工治具。
【請求項10】
前記施工治具は、前記本体部から分離して、前記鋼管杭の頭部で前記鋼管杭の内側に保持される保持部材をさらに備え、
前記本体部は、前記鋼管杭の外周面に対向して配置される外側環状部材を含み、
前記挟持手段は、前記鋼管杭の内側で前記保持部材に形成されたねじ孔に螺合して先端または頭部が前記鋼管杭の内周面に当接させられる内側ねじ部材と、前記外側環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の外周面に当接させられる外側ねじ部材とを含む、請求項1に記載の鋼管杭の施工治具。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管杭の施工治具および施工方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
既設杭の施工に用いられる治具が種々提案されている。例えば、特許文献1には、ケーシングの先端近傍に外側円筒部を同芯に設け、外側円筒部窓及びケーシング窓を介して外側円筒部の外周壁に軸支された爪をケーシングの内側に起立可能にし、ケーシングの先端が既設杭の先端より深く地中に埋め込まれたときに起立させた爪を既設杭に当接させて引抜く杭抜き工法が記載されている。また、特許文献2には、略円弧状の1対のアームの中心側に複数の把持部を設け、複数の把持部が既設杭を把持することによって重い既設杭を安全に引抜く杭抜き工法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-119260号公報
特開2019-002195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、例えば先端に螺旋状の羽根を設けた羽根付き鋼管杭では、杭本体を軸回りに回転させたときに地盤から羽根に作用する反力を、杭を貫入させたり引抜いたりするための力として利用する。この場合、鋼管杭の打設および引抜の際に杭頭部に回転力を伝達するために、杭頭部の外周面に突起を溶接して施工機械と係合させる。しかしながら、溶接自体の手間に加えて引抜時には溶接の作業スペースを確保するための掘削も必要になり、工程上の負担が大きい。例えば杭頭部に機械的な連結で治具を装着できれば溶接作業が不要になりうるが、上記の特許文献1,2に記載されたような治具は杭本体を回転させることを想定しておらず、杭頭部に効率的に回転力を伝達できるものではない。
【0005】
そこで、本発明は、溶接作業を不要としながら杭頭部に効率的に回転力を伝達することが可能な、鋼管杭の施工治具および施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]鋼管杭の周方向の少なくとも3か所で前記鋼管杭の内側および外側にそれぞれ配置され、前記鋼管杭の頭部を挟持する挟持手段と、施工機械から前記鋼管杭の軸回りの回転力が伝達される回転力伝達手段と、前記鋼管杭の内側または外側の少なくともいずれかに配置される前記挟持手段に前記回転力伝達手段を連結する本体部とを備える、鋼管杭の施工治具。
[2]前記挟持手段は、前記鋼管杭の周方向について等間隔に配置される、[1]に記載の鋼管杭の施工治具。
[3]前記本体部は、前記鋼管杭の内周面または外周面の少なくともいずれかに対向して配置される環状部材を含み、
前記挟持手段は、前記環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の内周面または外周面に当接させられるねじ部材を含む、[1]または[2]に記載の鋼管杭の施工治具。
[4]前記ねじ部材は、ダブルポイントねじ、または六角穴付き止めねじである、[3]に記載の鋼管杭の施工治具。
[5]前記ねじ部材の先端には粗面または切り込みを有する面が形成されている、[3]に記載の鋼管杭の施工治具。
[6]前記ねじ部材の先端は、球面状に形成されている、[3]に記載の鋼管杭の施工治具。
[7]前記挟持手段は、前記鋼管杭の軸方向の位置が異なる複数の挟持手段を含む、[1]から[6]のいずれか1項に記載の鋼管杭の施工治具。
[8]前記本体部は、前記鋼管杭の内周面に対向して配置される内側環状部材と、前記鋼管杭の外周面に対向して配置される外側環状部材とを含み、前記挟持手段は、前記内側環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の内周面に当接させられる内側ねじ部材と、前記外側環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の外周面に当接させられる外側ねじ部材とを含む、[1]から[7]のいずれか1項に記載の鋼管杭の施工治具。
[9]前記本体部は、鋼管部材と、前記内側環状部材および前記外側環状部材が一方の面に接合され前記鋼管部材が他方の面に接合される有孔円板状部材とをさらに含み、
前記回転力伝達手段は、前記鋼管部材の外周面から突出する突起を含む、[8]に記載の鋼管杭の施工治具。
[10]前記施工治具は、前記本体部から分離して、前記鋼管杭の頭部で前記鋼管杭の内側に保持される保持部材をさらに備え、前記本体部は、前記鋼管杭の外周面に対向して配置される外側環状部材を含み、前記挟持手段は、前記鋼管杭の内側で前記保持部材に形成されたねじ孔に螺合して先端または頭部が前記鋼管杭の内周面に当接させられる内側ねじ部材と、前記外側環状部材に形成されたねじ孔に螺合して先端が前記鋼管杭の外周面に当接させられる外側ねじ部材とを含む、[1]から[7]のいずれか1項に記載の鋼管杭の施工治具。
[11]前記保持部材は、前記鋼管杭の端面に係止される棒状部材と、前記棒状部材から前記鋼管杭の内部に向かって延出する柱状部材と、前記柱状部材から前記鋼管杭の径方向に延出する腕状部材とを含み、前記内側ねじ部材は、前記腕状部材の先端に形成されたねじ孔に螺合する、[10]に記載の鋼管杭の施工治具。
[12][1]から[11]のいずれか1項に記載の施工治具を用いた鋼管杭の施工方法であって、前記施工治具を前記鋼管杭の頭部に装着し、前記挟持手段を用いて前記鋼管杭の頭部を挟持する工程と、前記施工機械から前記回転力伝達手段に回転力を伝達し、前記本体部および前記挟持手段を介して前記鋼管杭に回転力を伝達しながら前記鋼管杭を打設するか、または引き抜く工程とを含む鋼管杭の施工方法。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、施工治具と鋼管杭との間が挟持手段によって機械的に連結されるため、施工治具を鋼管杭に装着するにあたって溶接作業は不要である。挟持手段が鋼管杭の内側および外側の両方から鋼管杭を挟持し、かつ鋼管杭の周方向の少なくとも3か所に配置されているため、鋼管杭の断面変形を防止しながら効率的に回転力を伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
鋼管杭の引抜き時に治具を利用することの利点について説明するための図である。
本発明の第1の実施形態に係る鋼管杭の施工治具を示す図であり、図3のIII-III線に沿った断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る鋼管杭の施工治具を示す図であり、図2のII-II線に沿った断面図である。
本発明の第2の実施形態に係る鋼管杭の施工治具を示す図であり、図5のIV-IV線に沿った断面図である。
本発明の第2の実施形態に係る鋼管杭の施工治具を示す図であり、図4のV-V線に沿った断面図である。
本発明の実施形態におけるねじ部材の先端部形状の例を示す図である。
本発明の実施形態におけるねじ部材の先端部形状の例を示す図である。
本発明の実施形態におけるねじ部材の先端部形状の例を示す図である。
本発明の実施形態におけるねじ部材の先端部形状の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0010】
図1は、鋼管杭の引抜き時に治具を利用することの利点について説明するための図である。図示された例では、鋼管杭1に施工機械4から回転力を伝達して引抜く。この際、(a)として図示した従来の例では杭頭部に突起7を溶接する必要があり、溶接の作業スペースを確保するために杭頭部の回りを例えば1m程度の深さまで掘削する必要があった。この場合、溶接および掘削の手間がかかるのに加えて、地下水の出水があった場合には排水の手間がさらにかかり、工程上の負担が大きい。
(【0011】以降は省略されています)

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