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公開番号2024081341
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-18
出願番号2022194883
出願日2022-12-06
発明の名称半導体装置及び制御システム
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240611BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】異常検出からインバータ駆動素子の駆動停止までの時間を短くできるようにした半導体装置、及び、この半導体装置を使用した制御システムを提供する。
【解決手段】ドライブ回路22u、22v、22w、24u、24v、24wは、マイコン10より受領した指令に従ってハイサイドMOSトランジスタ30uu、30du、30uv、ロウサイドMOSトランジスタ30dv、30uw、30dwをドライブする。過電流検出部26u、26v、26wは、ハイサイドMOSトランジスタ、ロウサイドMOSトランジスタに流れる過電流の異常を判定する。ゲート21u、21v、21w、23u、23v、23wは、過電流検出部により異常有りと判定されるとマイコンからの指令に拘わらずドライブ回路によるドライブを停止させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
マイコン（１０、２１０、３１０）を備えると共に前記マイコンとは別体に半導体装置本体（２０、３２０、４２０、５２０、６２０）を備え、前記半導体装置本体が前記マイコンより受領した指令にしたがってインバータ駆動素子（３０ｕｕ、３０ｄｕ、３０ｕｖ、３０ｄｖ、３０ｕｗ、３０ｄｗ）をドライブする制御システムを構成する半導体装置であって、
前記マイコンより受領した指令に従って前記インバータ駆動素子をドライブするドライブ回路（２２ｕ、２２ｖ、２２ｗ、２４ｕ、２４ｖ、２４ｗ）と、
前記インバータ駆動素子に流れる過電流の異常を判定する異常判定部（２６ｕ、２６ｖ、２６ｗ）と、
前記異常判定部により異常有りと判定されると前記マイコンからの指令に拘わらず前記ドライブ回路によるドライブを停止させる停止部（２１ｕ、２１ｖ、２１ｗ、２３ｕ、２３ｖ、２３ｗ）と、
を備える半導体装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記異常判定部により過電流の異常が判定されると異常検出したことを前記マイコンに通知する通知部（２９）を備える請求項１記載の半導体装置。
【請求項３】
前記マイコンは、前記半導体装置本体（２０）による通知部からの通知動作に拘わらず単独で前記インバータ駆動素子に流れる過電流の異常を判定する単独異常判定部（１２ｕ、１２ｖ、１２ｗ）を備え、
前記半導体装置本体の前記異常判定部は所定の第１異常判定閾値と前記インバータ駆動素子に流れる電流を比較することで過電流の異常を判定し、
前記マイコンの前記単独異常判定部は所定の第２異常判定閾値と前記インバータ駆動素子に流れる電流を比較することで過電流の異常を判定し、
前記半導体装置本体の前記第１異常判定閾値が、前記マイコンの前記第２異常判定閾値よりも低くなるように設定されている請求項１記載の半導体装置。
【請求項４】
前記半導体装置本体は、
前記マイコンから駆動信号もしくは通信信号を前記指令として受領し、前記指令に基づいて前記インバータ駆動素子をドライブする駆動信号を生成する請求項１又は２記載の半導体装置。
【請求項５】
前記インバータ駆動素子は、ハイサイドＭＯＳトランジスタ（３０ｕｕ、３０ｕｖ、３０ｕｗ）及びロウサイドＭＯＳトランジスタ（３０ｄｕ、３０ｄｖ、３０ｄｗ）をブリッジ接続してインバータ（３０）を構成する素子であり、
前記異常判定部は、前記インバータ駆動素子に直列接続されるシャント抵抗（Ｒ）の端子間、前記ハイサイドＭＯＳトランジスタのドレインソース間、又は、前記ロウサイドＭＯＳトランジスタのドレインソース間のいずれかの差電圧を検出して異常を判定する
請求項１から４の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項６】
請求項２記載の半導体装置と、
請求項２記載の通知部から異常検出を受領したときにドライブ回路を停止させる指令を前記半導体装置本体に送信するマイコンと、
を備えた制御システム。
【請求項７】
前記インバータ駆動素子は、三相以上の所定相のモータを駆動するようにブリッジ接続して構成され、
前記マイコンは、前記通知部から異常検出を受領すると異常原因を判定する原因判定部（１１ａ）を備え、
前記原因判定部により前記異常原因を判定したときに前記所定相のうち１相のみ過電流であると判定した場合には、前記ブリッジ接続された前記インバータ駆動素子について異常検出した相のみ停止させて残りの相のみ駆動を継続させる請求項６記載の制御システム。
【請求項８】
電動パワーステアリングシステムに適用した請求項１から５の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項９】
電動パワーステアリングシステムに適用した請求項６又は７記載の制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、半導体装置、及び、当該半導体装置を使用した制御システムに関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、インバータを駆動する車両駆動装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。この車両駆動装置は、電圧計と、インバータの無通電状態を判定する無通電判定器と、インバータの各相アームからモータに印加される電流を検出する電流計と、を備えており、これらの信号及び無通電判定器からの信号をモータ制御装置へ送信する。モータ制御装置は、この信号に基づいて異常を判定しインバータを駆動制御している。
【０００３】
その他、本願出願人は、従来より特許文献１記載と同様の制御システムを提案している。本願出願人が提供する制御システムでは、マイコンを備えると共にマイコンとは別体に半導体装置本体を構成し、半導体装置本体がマイコンより受領した指令に従ってインバータ駆動素子をドライブするようにしている。
【０００４】
従来、過電流の異常時には、半導体装置本体が電流検出した後、通信によりマイコンに異常を通知する。マイコンは、異常通知を受領すると、駆動を停止するための駆動信号を半導体装置本体を通じてインバータ駆動素子に出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２００９－２７８７９０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
背景技術欄に記載した制御システムは、半導体装置本体が異常検出したタイミングから実際にインバータ駆動素子の駆動を停止するまでの期間が長期化してしまう。このため、インバータ駆動素子が故障を生じる虞も高くなる。当該故障を防止するために耐量を上げる必要があり、インバータ駆動素子のサイズを大きくしなければならず実装面積が増加してしまい好ましくない。
【０００７】
本開示は、異常検出からインバータ駆動素子の駆動停止までの時間を短縮できるようにした半導体装置、及び、この半導体装置を使用した制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
請求項１記載の発明は、マイコンを備えると共にマイコンとは別体に半導体装置本体を備え、半導体装置本体がマイコンより受領した指令にしたがってインバータ駆動素子をドライブする制御システムを構成する半導体装置を対象としている。ドライブ回路は、マイコンより受領した指令に従ってインバータ駆動素子をドライブする。異常判定部は、インバータ駆動素子に流れる過電流の異常を判定する。停止部は、異常判定部により異常有りと判定されるとマイコンからの指令に拘わらずドライブ回路によるドライブを停止させる。
【０００９】
請求項１記載の発明によれば、停止部が、マイコンからの指令に拘わらずドライブ回路によるドライブを停止させるようにしている。このため、異常判定部が、過電流の異常有りと判定すれば、マイコンからの指令があってもなくても直ちにドライブ回路によるドライブを停止させることができる。この結果、異常検出からインバータ駆動素子の駆動停止までの時間を極力短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
第１実施形態における制御システムを概略的に示す電気的構成図
電動パワーステアリングシステムの構造を模式的に示す説明図
動作の流れを概略的に説明するフローチャート
異常検出からインバータ駆動素子の駆動停止までの各部信号の変化を示すタイムチャート
比較例を模式的に示す電気的構成図
第２実施形態における制御システムを概略的に示す電気的構成図
異常検出からインバータ駆動素子の駆動停止までの各部信号の変化を示すタイムチャート
マイコンの駆動信号出力停止タイミングの変形例を示す説明図のその１
マイコンの駆動信号出力停止タイミングの変形例を示す説明図のその２
第３実施形態における制御システムを概略的に示す電気的構成図
第４実施形態における制御システムを概略的に示す電気的構成図
第５実施形態における制御システムを概略的に示す電気的構成図
第６実施形態における制御システムを概略的に示す電気的構成図
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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