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公開番号
2024125859
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-19
出願番号
2023033967
出願日
2023-03-06
発明の名称
半導体装置
出願人
株式会社デンソー
,
トヨタ自動車株式会社
,
株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
H01L
23/36 20060101AFI20240911BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】封止空間内に収容された熱伝導材が水分と反応するのを抑える技術を提供する。
【解決手段】半導体装置1は、基板10,20と、基板上に設けられている半導体チップ30と、半導体チップに対向するヒートシンク50と、半導体チップとヒートシンクの間に設けられている液体金属の熱伝導材40と、半導体チップから離れて設けられているとともに半導体チップの周囲を取り囲んでおり、基板とヒートシンクの間に封止空間80を画定するシール材60と、半導体チップとシール材の間であって封止空間内の少なくとも一部に設けられている水分バリア材70と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板(10,20)と、
前記基板上に設けられている半導体チップ(30)と、
前記半導体チップに対向するヒートシンク(50)と、
前記半導体チップと前記ヒートシンクの間に設けられている液体金属の熱伝導材(40)と、
前記半導体チップから離れて設けられているとともに前記半導体チップの周囲を取り囲んでおり、前記基板と前記ヒートシンクの間に封止空間(80)を画定するシール材(60)と、
前記半導体チップと前記シール材の間であって前記封止空間内の少なくとも一部に設けられている水分バリア材(70)と、を備えている、半導体装置。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記熱伝導材が、Ga又はGaInSnである、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記水分バリア材は、前記半導体チップから離れて設けられているとともに前記半導体チップの周囲の少なくとも一部を取り囲む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記水分バリア材は、前記半導体チップの周囲を一巡するように設けられている、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体チップと前記水分バリア材の間の少なくとも一部に設けられているスポンジ材、をさらに備えている、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記水分バリア材が液体金属である、請求項1~5のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記水分バリア材が、Ga又はGaInSnである、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記ヒートシンクには前記封止空間に連通する貫通孔が形成されており、
前記貫通孔はキャップによって封止されている、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記貫通孔は、前記熱伝導材の存在範囲に連通する第1貫通孔と、前記水分バリア材の存在範囲に連通する第2貫通孔と、を有している、請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1貫通孔は、複数の貫通孔を有しており、
前記第2貫通孔は、複数の貫通孔を有している、請求項9に記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【0002】
特許文献1には、基板と、基板上に設けられている半導体チップと、半導体チップに対向するヒートシンクと、半導体チップとヒートシンクの間に設けられている液体金属の熱伝導材と、を備えた半導体装置が開示されている。この半導体装置はさらに、半導体チップから離れて設けられているとともに半導体チップの周囲を取り囲んでおり、基板とヒートシンクの間に封止空間を画定するシール材を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2020/162417A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような半導体装置では、例えば高湿度な環境においてシール材を介して封止空間内に水分が浸入することが懸念される。封止空間内に浸入した水分が液体金属の熱伝導材に触れると、熱伝導材と水分が反応し、熱伝導材が変質する。本明細書は、封止空間内に収容された熱伝導材が水分と反応するのを抑える技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する半導体装置は、基板(10,20)と、前記基板上に設けられている半導体チップ(30)と、前記半導体チップに対向するヒートシンク(50)と、前記半導体チップと前記ヒートシンクの間に設けられている液体金属の熱伝導材(40)と、前記半導体チップから離れて設けられているとともに前記半導体チップの周囲を取り囲んでおり、前記基板と前記ヒートシンクの間に封止空間(80)を画定するシール材(60)と、前記半導体チップと前記シール材の間であって前記封止空間内の少なくとも一部に設けられている水分バリア材(70)と、を備えていてもよい。
【0006】
上記半導体装置では、前記熱伝導材と前記シール材の間に前記水分バリア材が設けられている。このため、前記シール材を介して前記封止空間内に水分が浸入しても、浸入した水分が前記水分バリア材を超えて前記熱伝導材に到達することが抑制される。上記半導体装置では、前記封止空間内に収容された前記熱伝導材が水分と反応することが抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
半導体装置の要部断面図を模式的に示す図である。
図1の半導体装置であって、ヒートシンクを取り外した状態の半導体装置の平面図を模式的に示す図である。
図1の半導体装置の変形例であって、ヒートシンクを取り外した状態の半導体装置の平面図を模式的に示す図である。
図1の半導体装置の変形例であって、ヒートシンクを取り外した状態の半導体装置の平面図を模式的に示す図である。
図1の半導体装置の変形例であって、半導体装置の要部断面図を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1及び図2に示すように、半導体装置1は、回路基板10と、インターポーザ20と、半導体チップ30と、熱伝導材40と、ヒートシンク50と、シール材60と、水分バリア材70と、を備えている。回路基板10とインターポーザ20と半導体チップ30と熱伝導材40とヒートシンク50は、この順で積層している。本明細書では、回路基板10とインターポーザ20を合わせて基板という。
【0009】
半導体チップ30は、特に限定されるものではないが、例えば車両に搭載される各種機器を制御するための集積回路であってもよい。半導体チップ30は、インターポーザ20を介して回路基板10に搭載されており、インターポーザ20を介して回路基板10に電気的に接続されている。このように、半導体チップ30は、回路基板10とインターポーザ20からなる基板上に設けられている。
【0010】
熱伝導材40は、半導体チップ30とヒートシンク50の間に設けられており、半導体チップ30とヒートシンク50の双方に接触している。熱伝導材40は、半導体チップ30で発生した熱をヒートシンク50に放熱する役割を担っている。熱伝導材40は、融点が100℃以下であり、少なくとも半導体チップ30が動作したときに流動性を有する材料で構成されている。熱伝導材40は、常温(例えば20℃)において流動性を有していてもよいし、有していなくてもよい。熱伝導材40は、特に限定されるものではないが、例えばガリウム(Ga)を主成分とする液体金属であってもよい。具体的には、熱伝導材40は、例えばGa、GaInSnであってもよい。なお、ガリウム(Ga)を主成分とする液体金属は、常温(例えば20℃)において流動性を有している。熱伝導材40としてこのような液体金属が用いられると、熱伝導材40と半導体チップ30の間の界面熱抵抗及び熱伝導材40とヒートシンク50の間の界面熱抵抗の双方が低く抑えられる。また、熱伝導材40は、金属を含んでいるので高い熱伝導率を有している。したがって、半導体装置1は、高い放熱性能を有することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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