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公開番号2024070761
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022191932
出願日2022-11-30
発明の名称コアシェル粒子およびリチウムイオン電池
出願人財團法人工業技術研究院,INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類C01G 33/00 20060101AFI20240516BHJP(無機化学)
要約【課題】パワーリチウム電池における活物質として利用できるようにし、かつ例えば充放電容量およびサイクル寿命等の性能をより高めるために、改善されたニオブ酸チタンを提供する。
【解決手段】リチウムイオン電池の負極組成物に用いられるコアシェル粒子は、化学構造Ti(1-x)M1xNb(2-y)M2yO(7-z)Qzを有するコア(式中、M1はLiまたはMg、M2はFe、Mn、V、Ni、Cr、またはCu、QはF、Cl、Br、I、またはS、xは0から0.15、yは0から0.15、zは0から2である。)と、コアの表面の少なくとも一部を覆うシェル層と、を含み、シェル層はCu、Nb、Ti、およびOを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
化学構造Ti
(1-x)
M1
x
Nb
(2-y)
M2
y

(7-z)

z
を有するコア(式中、M1はLiまたはMgであり、M2はFe、Mn、V、Ni、Cr、またはCuであり、QはF、Cl、Br、I、またはSであり、xは0から 0.15であり、yは0から0.15であり、zは0から2である。)と、
前記コアの表面の少なくとも一部を覆う、Cu、Nb、Ti、およびOを含むシェル層と、
を含むコアシェル粒子。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記コアと前記シェル層の重量比が1:0.004から1:0.02である、請求項1に記載のコアシェル粒子。
【請求項3】
前記シェル層のCu含有量が5から15原子%、Nb含有量が0から5原子%、Ti含有量が0から6原子%、O含有量が70から90原子%である、請求項1に記載のコアシェル粒子。
【請求項4】
前記シェル層の厚さが5nmから50nmである、請求項1に記載のコアシェル粒子。
【請求項5】
前記シェル層がアモルファス構造である、請求項1に記載のコアシェル粒子。
【請求項6】
前記シェル層が不連続膜である、請求項1に記載のコアシェル粒子。
【請求項7】
前記コアシェル粒子のメディアン一次粒子径(D50)が100nmから400nmである、請求項1に記載のコアシェル粒子。
【請求項8】
負極と、
正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された電解質と、
を含むリチウムイオン電池であって、
前記負極が請求項1に記載のコアシェル粒子を含む、リチウムイオン電池。
【請求項9】
前記負極がチタン酸リチウム粒子をさらに含み、前記コアシェル粒子と前記チタン酸リチウム粒子の重量比が90:10から10:90である、請求項8に記載のリチウムイオン電池。
【請求項10】
前記正極が、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、三元系正極材料、リン酸鉄リチウム、リン酸鉄マンガンリチウム、またはこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載のリチウムイオン電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本技術分野は、電池のリチウムイオン電池、および電池の負極組成物に用いられるコアシェル粒子に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来の炭素負極に用いられている主な材料は、容量に優れる(~350mA/g)が、 依然としてサイクル寿命、安全性、高速充電等に関し依然として問題を有する。チタン酸リチウム(Lithium titanate, Li
4
Ti
5

12
)は、長寿命および高安全性の高速再充電可能な負極材料であるが、その容量は低い(~165mAh/g)。ニオブ酸チタン(titanium niobate)(TiNb
2

7
,TNO)は、理論容量がより高い(~380mAh/g)ことから、次世代の高速充電可能な負極として用いるのに適しており、デンドライトの成長を抑制できる1.6Vの作動電位、優れた安全性、長いサイクル寿命、および高いタップ密度を有する。従来のリチウム電池は高エネルギー密度を有するが、充電レートが低い(<5C、50%の充電容量)。チタン酸リチウム電池は高速な充電レート(>5C、少なくとも80%の充電容量)を有するが、エネルギー密度が充分でないため、その応用が制限を受ける。チタン酸リチウムlithium titanateに比べ、ニオブ酸チタン は容量およびエネルギー密度がより高く、高速再充電リチウム電池のエネルギー密度を大幅に高めることができる。故に、ニオブ酸チタンは、電動車両の耐久性および充電レートの改善、エネルギー貯蔵システムのエネルギー貯蔵密度の向上、および家電機器の充電時間の短縮のために広く用いることができる。加えて、ニオブ酸チタンは、低温で優れた特性を示し、これにより各種の過酷な環境に適応できるようになる。しかしながら、ニオブ酸チタン は導電性が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2020/0140339A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パワーリチウム電池における活物質として利用できるようにし、かつ例えば充放電容量およびサイクル寿命等の性能をより高めるため、ニオブ酸チタンにはさらなる改善が要される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態は、化学構造Ti
(1-x)
M1
x
Nb
(2-y)
M2
y

(7-z)

z
(式中、M1はLiまたはMgであり、M2はFe、Mn、V、Ni、Cr、またはCuであり、QはF、Cl、Br、I、またはSであり、xは0から0.15であり、yは0から0.15であり、zは0から2である。)を有するコアと、コア表面の少なくとも一部を覆う、Cu、Nb、Ti、およびOを含むシェル層と、を含むコアシェル粒子を提供する。
【0006】
一実施形態は、負極、正極、および負極と正極との間に配置された電解質とを含むリチウム電池であって、負極が、化学構造Ti
(1-x)
M1
x
Nb
(2-y)
M2
y

(7-z)

z
(式中、M1はLiまたはMgであり、M2はFe、Mn、V、Ni、Cr、またはCuであり、QはF、Cl、Br、I、またはSであり、xは0から0.15であり、yは0から0.15であり、zは0から2である。)を有するコアと、コア表面の少なくとも一部を覆う、Cu、Nb、Ti、およびOを含むシェル層とを含むコアシェル粒子、を含むリチウム電池を提供する。
【発明の効果】
【0007】
銅含有のシェルを有するコアシェル粒子は、充放電容量が高く、サイクルタイムが長い。
【0008】
添付の図面を参照にしながら、以下の実施形態において詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下の詳細な説明および例を添付の図面を参照としながら読むことによって、本開示をより十分に理解することができる。
図1Aは、本開示の実施形態による、異なる充放電レートにおける電池の電圧-容量曲線を示している。図1Bは、本開示の実施形態による、充電および放電サイクル数に対応する容量を示している。
図2Aは、本開示の実施形態による、異なる充放電レートにおける電池の電圧-容量曲線を示している。図2Bは、本開示の実施形態による、充電および放電サイクル数に対応する容量を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な記載では、説明の目的で、開示される実施形態が十分に理解されるよう、多数の特定の詳細が示される。しかしながら、これら特定の詳細がなくとも1つまたはそれ以上の実施形態が実施可能であるということは、明らかであろう。また、図を簡潔にするため、周知の構造および装置は概略的に示される。
(【0011】以降は省略されています)

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