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公開番号2024095000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2022211968
出願日2022-12-28
発明の名称アルミナ粉末および樹脂組成物
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人
主分類C01F 7/027 20220101AFI20240703BHJP(無機化学)
要約【課題】熱伝導性が高くかつ樹脂と混合時の流動性に優れ、容易に製造することのできるアルミナ粉末と、該アルミナ粉末を含む樹脂組成物を提供する。
【解決手段】全結晶相に対するδ型結晶相の割合が30質量%以下であって、α型結晶相の割合が50質量%以下であり、個数基準の累積円形度分布の低円形度側から累積50%の円形度C50が0.90以上であり、更に、体積基準の累積粒度分布の微粒側から累積90%の粒径D90が20μm未満である、アルミナ粉末。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
全結晶相に対するδ型結晶相の割合が30質量%以下であって、α型結晶相の割合が50質量%以下であり、
個数基準の累積円形度分布の低円形度側から累積50%の円形度C50が0.90以上であり、
更に、体積基準の累積粒度分布の微粒側から累積90%の粒径D90が20μm未満である、アルミナ粉末。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
個数基準の累積円形度分布の低円形度側から累積5%の円形度C5が0.83以上である、請求項1に記載のアルミナ粉末。
【請求項3】
体積基準の累積粒度分布の微粒側から累積50%の粒径D50が10μm未満である、請求項1または2に記載のアルミナ粉末。
【請求項4】
ウラン含有量とトリウム含有量がそれぞれ10質量ppb未満である、請求項1または2に記載のアルミナ粉末。
【請求項5】
請求項1または2に記載のアルミナ粉末を含む、樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、アルミナ粉末およびそれを用いた樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
電子部品に通電することにより発生する熱は、電子部品の性能に悪影響を及ぼしやすいことから速やかに放熱されることが望まれる。よって、例えばICチップを囲む半導体封止材を構成する材料には、放熱のために高い熱伝導性を示すことが望まれる。放熱のための熱伝導性部材には、一般に材料として、熱伝導性粉末と樹脂を含むコンポジットが用いられ、熱伝導性を示すアルミナ粉末が熱伝導性フィラーとして用いられる。
【0003】
例えば特許文献1には、平均球形度が0.93以上でかつ結晶形態のα率が95%以上であることを特徴とする球状のαアルミナ粉末が示されている。この球状のαアルミナ粉末を、樹脂やゴムなどに配合することにより、高密度に配合でき、しかも、α結晶形態の割合が大きく、得られた組成物は、熱伝導性に優れることが示されている。特許文献1には、上記αアルミナ粉末の製造方法として、金属アルミニウム粉末又はアルミナ粉末を火炎で熱処理して、溶融軟化させた後、冷却しながら捕集系に導きアルミナ粉末を回収する方法において、上記火炎での熱処理物を、冷却前に一度、温度800~500℃の領域を通過させ、固化させた後、より高温である950~1500℃の領域を通過させることで、α率を高めることが示されている。
【0004】
また特許文献2には、樹脂に高充填した場合にも流動特性が高く、充填剤に適した球状アルミナ粉末として、X線回折で2θ=45.6°に検出されるδ相ピーク強度と2θ=44.8°に検出されるθ相ピーク強度の比、(δ相ピーク強度/θ相ピーク強度)が1.0以上である、平均球形度が0.90以上、平均粒径100μm以下の球状アルミナ粉末が示されている。また特許文献2には、アルミナ原料を溶融後、ドライアイスで急冷処理することで、樹脂に高充填した場合にも、樹脂組成物に高い流動特性を付与することのできる、上記球状アルミナ粉末が得られることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2008/053536号
特開2011-102215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術は、球状のアルミナの熱伝導性を向上させるため、火炎溶融後の熱処理が必要である。また、特許文献2の技術は、流動性を向上させるために、火炎溶融後の急冷が必要であり、いずれの技術も、火炎溶融後の更なる処理が必要である。また、より優れた熱伝導性と、樹脂と混合時のより優れた流動性を確保するには、更なる検討が必要であると思われる。
【0007】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱伝導性が高くかつ樹脂と混合時の流動性に優れ、容易に製造することのできるアルミナ粉末と、該アルミナ粉末を含む樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様1は、
全結晶相に対するδ型結晶相の割合が30質量%以下であって、α型結晶相の割合が50質量%以下であり、
個数基準の累積円形度分布の低円形度側から累積50%の円形度C50が0.90以上であり、
更に、体積基準の累積粒度分布の微粒側から累積90%の粒径D90が20μm未満である、アルミナ粉末である。
【0009】
本発明の態様2は、
個数基準の累積円形度分布の低円形度側から累積5%の円形度C5が0.83以上である、態様1に記載のアルミナ粉末である。
【0010】
本発明の態様3は、
体積基準の累積粒度分布の微粒側から累積50%の粒径D50が10μm未満である、態様1または2に記載のアルミナ粉末である。
(【0011】以降は省略されています)

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