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公開番号2024057785
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164682
出願日2022-10-13
発明の名称マルテンサイト系ステンレス鋼板
出願人日鉄ステンレス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240418BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】表面性状に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】質量%にて、C:0.10~0.60%、Si:0.05~1.00%、Mn:0.10~1.00%、P:0.040%以下、S:0.008%以下、Cr:11.0~20.0%、N:0.01~0.10%、Mo:0.01~1.00%、V:0.01~0.50%、Nb:0.001~0.02%、Al:0.0010%~0.0250%、O:0.0010~0.008%、Ti:0.001~0.01%以下、Mg:0.0020%以下、Ca:0.0020%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、鋼板の板表面において、短径が15μm以上の介在物が0.05個/mm2以下、短径が3μm以上の酸硫化物が5個/mm2以下の割合で存在し、前記酸硫化物のうち酸硫化物部分の組成が質量%でCaO+Al2O3+SiO2+MnO≧60%を満たす介在物の個数割合が75%以上であることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%にて、
C:0.10~0.60%、
Si:0.05~1.00%、
Mn:0.10~1.00%、
P:0.040%以下、
S:0.008%以下、
Cr:11.0~20.0%、
N:0.01~0.10%、
Mo:0.01~1.00%、
V:0.01~0.50%、
Nb:0.001~0.02%、
Al:0.0010%~0.0250%、
O:0.0010~0.0080%、
Ti:0.001~0.010%、
Mg:0.0020%以下、
Ca:0.0020%以下、
Ni:0.50%以下、
Co:1.00%以下、
Cu:0.50%以下、
B:0.0050%以下、
Sn:0.200%以下、および
REM:0.0020%以下、を含有し、
残部がFeおよび不純物からなり、
鋼板の表面において、短径が15μm以上の介在物が0.05個/mm

以下、
短径が3μm以上の酸硫化物が5個/mm

以下であり、
前記短径が3μm以上の酸硫化物のうち、CaO、Al



、SiO

、およびMnOの1種以上の合計含有量が60質量%以上である酸硫化物の個数割合が75%以上であることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
さらに、質量%で、
Ni:0.01~0.50%、
Co:0.05~1.00%、
Cu:0.01~0.50%、
B:0.0002~0.0050%、
Sn:0.005~0.200%、および
REM:0.0001~0.0020%から選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マルテンサイト系ステンレス鋼板に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ステンレス鋼はCrを高濃度に含有するため、鋼中の酸素ポテンシャルが低く、MgO・Al



が生成しやすい。また、熱間圧延前の鋳片加熱時にはMnO・Cr



が生成・成長する。上記スピネル系酸化物は圧延等の加工で破砕されたり延伸されたりしにくいため、加工中に表面に露出して表面疵の原因となる。
【0003】
また、マルテンサイト系ステンレス鋼はCを高くして焼入れ硬度を向上させた鋼種であり、用途として洋食器ナイフ(テーブルナイフ)やはさみ等の刃物製品が挙げられる。この様な用途においては、上記スピネル系酸化物のみならず粗大な炭化物や酸化物が残存して研磨性低下の原因となる場合がある。
【0004】
例えば、特許文献1ではSiO

とCaOを主体とするSiO

―CaO―Al



-MgO介在物、特許文献2ではSiO

とMnOを主体とするSiO

―MnO―CaO-MgO介在物へ軟質な組成に制御し、MgO・Al



を含むAl



系介在物を回避しつつ圧延で微細化することを特徴とする高清浄度鋼が開示されている。
【0005】
特許文献3にはSi脱酸を前提として、スラグの塩基度を制御するとともに鋼中のAlを極力低減することでMgO・Al



スピネルの生成を抑制し、表面品質に優れたステンレス鋼を製造する方法が開示されている。
【0006】
特許文献4では、Alでの脱酸を前提として、精錬スラグの成分を好適に制御すること、詳細には特に低SiO

濃度にして酸素ポテンシャルを低位に制御することでMgO・Al



スピネルから無害なMgOへ改質できることを提示している。
【0007】
特許文献5では、焼入れ時の鋭敏化回避とともに10μm以上の酸化物を0.2個/cm

以下に低減した製造性と耐食性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼板が開示されている。介在物生成量低減のためにAlを0.02%以下、Oを0.001~0.01%に低減することを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭62-99436号公報
特開昭62-99437号公報
特開2015―074807号公報
特開2020-033579号公報
特開2018-009231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1および特許文献2の技術では、介在物中Cr



濃度の規定が無く、ステンレス鋼においてMnO・Cr



を抑制することが難しい。
【0010】
特許文献3の技術では、Si合金で高純度に脱酸を行うため高塩基度のスラグを造滓する必要がある。高塩基度のスラグは高融点であるため、造滓材としてCaF

やNaF等を添加して低融点化する必要があり、環境規制の面で実施できない場合がある。また、高Cマルテンサイト系ステンレス鋼において鋳造時に生成する、AlやTi等の脱酸元素が固溶したMnO・(Cr、Al、Ti)



を抑制することが難しい。
(【0011】以降は省略されています)

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