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公開番号2024057316
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022163964
出願日2022-10-12
発明の名称故障確率評価システムおよび故障確率評価方法
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール弁理士法人
主分類G01N 17/00 20060101AFI20240417BHJP(測定;試験)
要約【課題】
計算負荷を抑えつつ、寿命モデルの予測精度を将来的にも維持可能な故障確率評価システムを提供する。
【解決手段】
機械システムを構成する部品での故障の故障確率を評価するための故障確率評価システム100において、前記機械システムについての過去の故障イベントデータD1を蓄積する故障イベントデータベースDB1と、前記機械システムの稼動状態を表す時系列稼動データを格納する時系列稼動データベースDB2と、前記時系列稼動データと故障履歴データを用いて、前記機械システムの寿命モデルを構成する故障確率関数を推定する第一の寿命モデリング部110と、前記故障確率関数の推定以降の追加前記時系列稼動データを含む時系列稼動データおよび追加故障履歴データを含む故障履歴データを用いて、前記故障確率関数のパラメータを更新する第二の寿命モデリング部120を有する故障確率評価システム100である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
機械システムを構成する部品での故障の故障確率を評価するための故障確率評価システムにおいて、
前記機械システムについての過去の故障履歴データを蓄積する故障履歴データベースと、
前記機械システムの稼動状態を表す時系列稼動データを格納する時系列稼動データベースと、
前記時系列稼動データと故障履歴データを用いて、前記機械システムの寿命モデルを構成する故障確率関数を推定する第一の寿命モデリング部と、
前記故障確率関数の推定以降の追加時系列稼動データを含む時系列稼動データおよび追加故障履歴データを含む故障履歴データを用いて、前記故障確率関数のパラメータを更新する第二の寿命モデリング部を有する故障確率評価システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の故障確率評価システムにおいて、
前記第二の寿命モデリング部は、前記追加時系列稼動データおよび前記追加故障履歴データ自身を用いて、前記パラメータを更新する故障確率評価システム。
【請求項3】
請求項1に記載の故障確率評価システムにおいて、
前記第一の寿命モデリング部は、前記故障確率関数を所定の推定頻度で推定し、
前記第二の寿命モデリング部は、前記第一の寿命モデリング部による前記故障確率関数の推定頻度よりも高い更新頻度で、前記パラメータを更新する故障確率評価システム。
【請求項4】
請求項1に記載の故障確率評価システムにおいて、
前記第二の寿命モデリング部は、前記追加時系列稼動データおよび前記追加故障履歴データにおいて、予測精度に寄与する情報が追加された場合に、前記パラメータを更新する故障確率評価システム。
【請求項5】
請求項1に記載の故障確率評価システムにおいて、
前記第一の寿命モデリング部は、前記時系列稼動データから前記故障確率関数の説明変数式を生成する説明変数式生成部と、前記説明変数式および前記故障履歴データから前記故障確率関数を同定する故障確率関数同定部とを有する故障確率評価システム。
【請求項6】
請求項5に記載の故障確率評価システムにおいて、
前記説明変数式生成部は、前記故障確率関数同定部により同定される前記故障確率関数のばらつきが最小となる説明変数式を生成する故障確率評価システム。
【請求項7】
請求項6に記載の故障確率評価システムにおいて、
前記故障確率関数のばらつきは、前記故障確率関数の変動係数で示される故障確率評価システム。
【請求項8】
故障確率評価システムを用いて、機械システムを構成する部品での故障の故障確率を評価する故障確率評価方法において、
記憶部に、前記機械システムについての過去の故障履歴データを蓄積する故障履歴データベースおよび、前記機械システムの稼動状態を表す時系列稼動データを格納する時系列稼動データベースを蓄積し、
第一の寿命モデリング部により、前記時系列稼動データと故障履歴データを用いて、前記機械システムの寿命モデルを構成する故障確率関数を推定し、
第二の寿命モデリング部により、前記故障確率関数の推定以降の追加時系列稼動データを含む時系列稼動データおよび追加故障履歴データを含む故障履歴データを用いて、前記故障確率関数のパラメータを更新する故障確率評価方法。
【請求項9】
請求項8に記載の故障確率評価方法において、
前記第二の寿命モデリング部により、前記追加時系列稼動データおよび前記追加故障履歴データ自身を用いて、前記パラメータを更新する故障確率評価方法。
【請求項10】
請求項8に記載の故障確率評価方法において、
前記第一の寿命モデリング部により、前記故障確率関数を所定の推定頻度で推定し、
前記第二の寿命モデリング部により、前記第一の寿命モデリング部による前記故障確率関数の推定頻度よりも高い更新頻度で、前記パラメータを更新する故障確率評価方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の故障確率を評価する技術に関する。この中でも特に、故障確率の算出を含む故障診断や予測(予兆)に関する。この対象物には、設備、施設や機械システムやこれからなる機械システム群およびこれらを構成する部品を対象とする。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
機械システム等の対象物(以下、単に機械システム)の一種である発電設備や輸送機器、その他各種産業機械においては、機械システムが正常に所定の機能を発揮することが望まれる。このためには、各部品の故障リスクを適切に把握・管理し、各部品の修理や交換といった保全を適切なタイミングで実施することが重要である。複数の同型機を管理・運用する場合には、過去に発生した故障記録や保全記録を統計的に分析すれば、将来に発生し得る事後保全回数や事前保全回数、対象機器の余寿命を予測することが可能である。ここで、故障記録・保全記録とは、故障や保全の内容と発生時刻が対になって記録されているデータを表す。
【0003】
保全記録を用いた統計的な分析において、将来に発生し得る事後保全回数や事前保全回数、対象機器の余寿命を予測するために必要となる故障確率密度関数f(t)、故障確率関数F(t)、故障率関数λ(t)などを推定することになる。このための技術は非特許文献1などで示されている。ここでtは機器の稼働時間ないし稼動時間である(以下、稼働・稼動については、稼動と記載する)。なお、故障確率密度関数f、故障確率関数F、故障率関数λが変数tの関数である場合、それぞれの関係は(数1)、(数2)で表すことが出来る。
【0004】
TIFF
2024057316000002.tif
17
81
【0005】
TIFF
2024057316000003.tif
17
81
【0006】
また、非特許文献1では、機械システムの稼働状況は静的な状況、つまり時空間的に変動がないことを前提としているが、一般的に機械システムの稼動状況は時空間的に一定ではない。例えば、風力発電機の稼動状況は、風況に応じて時々刻々変化し、その立地条件によっても負荷は異なる。また、建設機械などは、日々異なる作業項目や運転者の運転特性、土壌特性などの作業環境によって、機器への負荷が変化する。したがって、単純に稼動時間を基準とした故障確率関数や故障率関数の評価では、保全回数や余寿命の推定精度に限界がある。
【0007】
ここで、近年、さまざまなセンサが機械システムに取り付けられ、ネットワークを介して、機械システムの使用方法や使用環境に関するデータにアクセスすることが容易となっている。そこで、特許文献1では、このような使用方法/使用環境データおよび故障/保全データといった各種の信頼性データを適切に考慮することで、個別の機器に対して高精度な余寿命の推定を可能とする保守部品寿命予測システムが開示されている。また、特許文献2では、センサから得られる機械システムの時系列稼動データと故障データを基に、機械システムを故障に至らしめるダメージモデルを自動的生成する機能を具備することで、より高精度な故障回数や寿命の推定を可能にする故障確率評価システムが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
福井泰好著 「入門 信頼性工学」、森北出版株式会社、2006年
【特許文献】
【0009】
国際公開12/157040号
特開2019-160128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、長期間使用される機械システムにおいて、システム自体の経時変化は避けるのが難しく、機械システムに取り付けられたセンサの劣化やドリフトなどの可能性もゼロにはできない。また、機械システムの制御方法が運用中に変更されることもあるため、特許文献1や特許文献2のように、過去の信頼性データに基づき現時刻で作成した寿命モデルが、将来的にも同程度の予測精度を有する保証はない。そのため、予測精度を維持し続けるには、寿命モデルの更新を定期的に実施することが望ましい。しかしながら、頻繁な寿命モデリングは計算コストの増大を招くと共に、それを実施可能な計算能力を有する計算機を限定することになり、クラウドなどの活用の阻害要因にもなり得る。そこで、本発明は、計算負荷を抑えつつ、寿命モデルの予測精度を維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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