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公開番号2024055914
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-19
出願番号2024024223,2019061968
出願日2024-02-21,2019-03-27
発明の名称炭化珪素半導体装置の製造方法および炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法
出願人富士電機株式会社
代理人個人
主分類H01L 21/20 20060101AFI20240412BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】BPDが貫通BPDに変換されることを低減する炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】炭化珪素エピタキシャル基板100は、第1導電型の炭化珪素半導体基板1と、炭化珪素半導体基板1のおもて面に設けられた、炭化珪素半導体基板1より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層2と、炭化珪素半導体基板1のおもて面から所定の深さに設けられた、炭化珪素半導体基板1より炭素、珪素以外の異種元素密度が高い異種元素高密度領域24と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1導電型の炭化珪素半導体基板と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面に設けられた、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面から所定の深さに設けられた、前記炭化珪素半導体基板より炭素、珪素以外の異種元素の密度が高い異種元素高密度領域と、
を備えることを特徴とする炭化珪素エピタキシャル基板。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記異種元素高密度領域の厚さは、0.1μm以上、1.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素エピタキシャル基板。
【請求項3】
前記異種元素高密度領域内の異種元素密度は、1×10
14
/cm
3
以上、1×10
18
/cm
3
以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素エピタキシャル基板。
【請求項4】
第1導電型の炭化珪素半導体基板と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面から所定の深さに設けられた、前記炭化珪素半導体基板より炭素、珪素以外の異種元素の密度が高い異種元素高密度領域と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面に設けられた、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層と、
前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
前記第2半導体層の表面に設けられた第1電極と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
を備えることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、炭素、珪素以外の異種元素を0.1μm以上の深さでイオン注入する第1工程と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面に、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層をエピタキシャル成長により形成する第2工程と、
を含むことを特徴とする炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
【請求項6】
前記異種元素は、水素、マグネシウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガンまたは鉄であることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
【請求項7】
第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、炭素、珪素以外の異種元素を0.1μm以上の深さで照射する第1工程と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面に、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層をエピタキシャル成長により形成する第2工程と、
前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に第1導電型の第2半導体層を形成する第3工程と、
前記第2半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第3半導体層を形成する第4工程と、
前記第3半導体層の表面に第1電極を形成する第5工程と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に第2電極を形成する第6工程と、
を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
高耐圧、大電流を制御するパワー半導体素子の材料としては、従来シリコン(Si)単結晶が用いられている。シリコンパワー半導体素子にはいくつかの種類があり、用途に合わせてそれらが使い分けられているのが現状である。例えば、PiNダイオード(P-intrinsic-N diode)やバイポーラトランジスタ、さらに、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)は、いわゆるバイポーラ型デバイスである。これら素子は、電流密度は多く取れるものの高速でのスイッチングができず、バイポーラトランジスタは数kHzが、IGBTでは20kHz程度の周波数がその使用限界である。一方、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電解効果トランジスタ)は、大電流は取れないものの、数MHzまでの高速で使用できる。しかしながら、市場では大電流と高速性を兼ね備えたパワーデバイスへの要求は強く、シリコンIGBTやパワーMOSFETなどの改良に力が注がれ、現在ではほぼシリコン材料物性限界に近いところまで開発が進んできた。
【0003】
また、パワー半導体素子の観点からの材料検討も行われ、炭化珪素(SiC)が次世代のパワー半導体素子として、低オン電圧、高速・高温特性に優れた素子であることから、最近特に注目を集めている。というのも、SiCは化学的に非常に安定な材料であり、バンドギャップが3eVと広く、高温でも半導体として極めて安定的に使用でき、また、最大電界強度もシリコンより1桁以上大きいからである。SiCはシリコンにおける材料限界を超える可能性大であることから、パワー半導体用途で今後の伸長が大きく期待される。
【0004】
図14は、従来の炭化珪素エピタキシャル基板の構造を示す断面図である。従来の炭化珪素半導体装置では、単結晶4H-SiC(四層周期六方晶の炭化珪素)からなるn
+
型炭化珪素基板101のおもて面上にエピタキシャル成長により、n型炭化珪素エピタキシャル層102が設けられた炭化珪素エピタキシャル基板200が用いられる。n型炭化珪素エピタキシャル層102は、エピタキシャル成長により形成されるため高純度で、ドーパント濃度、膜厚を所望の値に制御することが可能である。このn型炭化珪素エピタキシャル層102内にSBD、MOSFET、IGBTやPiNダイオードなどのデバイス構造が作成される。炭化珪素エピタキシャル基板の内部には、基底面転位(BPD:Basal Plane Dislocation)120、122、貫通刃状転位(TED:Threading Edge Dislocation)121等の結晶欠陥が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図15は、従来の炭化珪素基板の構造を示す断面図である。図15に示すように、n
+
型炭化珪素基板101の内部には基底面転位120と呼ばれる欠陥が10
2
~10
3
/cm
2
のオーダーの密度で含まれている。基底面転位120の大部分は、n型炭化珪素エピタキシャル層102をエピタキシャル成長させる際に、貫通刃状転位121に変換されるが、一部はn型炭化珪素エピタキシャル層102を貫通する貫通BPD122となる(図14参照)。
【0006】
貫通BPD122がn型炭化珪素エピタキシャル層102に存在すると、MOSFET、IGBTやPiNダイオードなどのデバイスをバイポーラ動作させると、n型炭化珪素エピタキシャル層102内の貫通BPD122から三角形状の積層欠陥(SF:Stacking Fault)が拡大する。積層欠陥は抵抗成分になるため、MOSFET、IGBTやPiNダイオードなどのデバイスで順方向オン電圧が増加してしまう。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、BPDが貫通BPDに変換されることを低減する炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素エピタキシャル基板は、次の特徴を有する。第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられる。前記炭化珪素半導体基板のおもて面から所定の深さに、前記炭化珪素半導体基板より炭素、珪素以外の異種元素の密度が高い異種元素高密度領域が設けられる。
【0009】
また、この発明にかかる炭化珪素エピタキシャル基板は、上述した発明において、前記異種元素高密度領域の厚さは、0.1μm以上、1.0μm以下であることを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる炭化珪素エピタキシャル基板は、上述した発明において、前記異種元素高密度領域内の異種元素の密度は、1×10
14
/cm
3
以上、1×10
18
/cm
3
以下であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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