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公開番号
2024051439
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-04-11
出願番号
2022157615
出願日
2022-09-30
発明の名称
着雪試験方法および着雪試験装置
出願人
エスペック株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G01N
17/00 20060101AFI20240404BHJP(測定;試験)
要約
【課題】より自然環境下における着雪状況を再現できるようにする。
【解決手段】着雪試験方法では、供試体に雪を積もらせる積雪工程(ステップST11、ST13)と、前記供試体に雪が供給されない状態で、前記供試体に積もった雪を氷結させる着雪工程(ステップST12、ST14)と、を行う。前記積雪工程及び前記着雪工程は、繰り返し行われる。前記着雪工程では、前記供試体の周囲温度が前記積雪工程のときの周囲温度よりも低い温度に調整される。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
供試体に雪を積もらせる積雪工程と、
前記供試体の周囲温度がマイナスの温度に調整される期間を少なくとも含み、前記供試体に雪が供給されない状態で、前記供試体に積もった雪を氷結させる着雪工程と、
を行う着雪試験方法。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記積雪工程及び前記着雪工程を繰り返し行う請求項1に記載の着雪試験方法。
【請求項3】
前記着雪工程では、前記供試体の周囲温度が前記積雪工程のときの周囲温度よりも低い温度に調整される請求項1に記載の着雪試験方法。
【請求項4】
前記供試体に積もった雪が前記供試体から落下するように前記供試体の周囲温度または供試体温度を上昇させる落雪工程を行う請求項1に記載の着雪試験方法。
【請求項5】
前記着雪工程を行う前に、前記供試体に積もった雪を融解させる融雪工程を行う請求項1に記載の着雪試験方法。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載の着雪試験方法を実施可能な着雪試験装置であって、
降雪環境を提供するための試験室と、
前記試験室内を空調する空調機と、
前記試験室内において前記降雪環境を得るための水粒子を噴射するノズルと、
前記試験室内の温度が、前記積雪工程用の温度及び前記着雪工程用の温度として設定された温度になるように前記空調機を制御するとともに、前記ノズルを制御する制御器と、を備えている着雪試験装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、着雪試験方法および着雪試験装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、人工的に雪を降らせて供試体に雪を積もらせる着雪試験が知られている。着雪試験を行うに際して、例えば下記特許文献1に開示された降雪機を用いることができる。すなわち、試験室内を-3℃以下に強制冷却し、その状態で水を噴霧状に噴射して雪を降らせて供試体上に積もらせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平5-113278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、雪を供試体上に積もらせるだけでは、自然環境下で得られる積雪状況と異なることがある。すなわち、自然環境下に置かれた物に雪が降り積もった場合においては、この物に雪が強固に付着することがある。一方、試験室内で単に雪を降らせた場合には、供試体に雪が積もったとしても、簡単に雪を払い落とすことができるため、自然環境で生ずる着雪状況を再現できているとは言い難い。
【0005】
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、より自然環境下における着雪状況を再現できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため、本発明に係る着雪試験方法は、供試体に雪を積もらせる積雪工程と、前記供試体の周囲温度がマイナスの温度に調整される期間を少なくとも含み、前記供試体に雪が供給されない状態で、前記供試体に積もった雪を氷結させる着雪工程と、を行う。
【0007】
本発明では、供試体に雪を積もらせる積雪工程を行った後、供試体上に積もった雪を氷結させるための着雪工程を行う。この着雪工程では、供試体に雪が供給されない状態で雪の水分を凍らせるため、供試体上で雪片同士を結合させることができる。しかも、雪が供試体にも強固に付着することになるため、供試体に積もった雪を簡単には手で払い落とすことができない状態にすることができる。したがって、自然界において、降り積もった雪が夜間に固まり、雪が積もった物にも強固に付着する状況を再現できる。
【0008】
前記積雪工程及び前記着雪工程を繰り返し行ってもよい。この態様では、供試体に積もる雪が厚くなるように、雪の層を成長させることができる。すなわち、積雪工程のみを長い時間行った場合には、積もった雪が氷結するとは限らないため、雪の重みによって積雪が崩れてしまい、供試体上に厚い雪の層を形成することはできない。これに対し、積雪工程と積雪工程との間に着雪工程を行うことにより、雪を固まらせることができて、雪の層を成長させることができる。
【0009】
前記着雪工程では、前記供試体の周囲温度が前記積雪工程のときの周囲温度よりも低い温度に調整されてもよい。この態様では、着雪工程において、雪を氷結させることを促進することができる。特に、積雪工程と着雪工程を繰り返し行う場合には、着雪工程において雪が氷結した後の積雪工程では、供試体の周囲温度が着雪工程時における供試体の周囲温度よりも高い温度に調整される。したがって、積もった雪の層の上に、積雪工程において湿った雪をさらに積もらせることができる。これにより、その後の着雪工程において雪を氷結しやすくできる。
【0010】
前記着雪試験方法では、前記供試体に積もった雪が前記供試体から落下するように前記供試体の周囲温度または供試体温度を上昇させる落雪工程を行ってもよい。この態様では、物に積もった雪を落下させる現象を再現することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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