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公開番号2024049391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2023166785
出願日2023-09-28
発明の名称バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩及びその製造方法、並びに当該バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩から生成されるバイオマスシリカで被覆された白色顔料用酸化チタン及びその製造方法
出願人株式会社クボタ,テイカ株式会社
代理人弁理士法人せとうち国際特許事務所
主分類C01B 33/32 20060101AFI20240402BHJP(無機化学)
要約【課題】バイオマスシリカ原料から、二酸化炭素の排出量削減に寄与するとともに、着色が抑えられたバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩を提供する。また、当該バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩から生成されるバイオマスシリカにより被覆された白色顔料用酸化チタンを提供する。
【解決手段】バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩であって、Si含有量を100000ppmに調整した際のMn含有量が30ppm以下であり、かつP含有量が300ppm以下である、バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩である。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩であって、
Si含有量を100000ppmに調整した際のMn含有量が30ppm以下であり、かつP含有量が300ppm以下である、バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
450nmにおける透過率が82%以上である、請求項1に記載のバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩。
【請求項3】
バイオマスシリカ原料がもみ殻シリカ灰である、請求項1又は2に記載のバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩。
【請求項4】
バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩の製造方法であって、
バイオマスシリカ原料を大気圧下、45℃以上のアルカリ金属水酸化物の水溶液中で加熱攪拌し、未溶解物をろ過して除去することを特徴とする、請求項1に記載のバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩の製造方法。
【請求項5】
バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩における不純物元素量の調整方法であって、
バイオマスシリカ原料を大気圧下、45℃以上のアルカリ金属水酸化物の水溶液中で加熱攪拌し、未溶解物をろ過して除去することにより、得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩において、Si含有量を100000ppmに調整した際のMn含有量を30ppm以下にし、かつP含有量を300ppm以下にすることを特徴とする、調整方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩から生成されるバイオマスシリカで酸化チタン表面の少なくとも一部又は全部が被覆された白色顔料用酸化チタンであって、
平均一次粒子径が0.01~2μmであり、
バイオマスシリカ含有量が0.1~20質量%であり、
亜鉛、ジルコニウム、スズ、アンチモン、アルミニウム、カリウム、ニオブ、バナジウム、マグネシウム、塩素、リン及び硫黄からなる群から選択される少なくとも1種の元素を酸化物換算で0.1~20質量%含むことを特徴とする、白色顔料用酸化チタン。
【請求項7】
前記白色顔料用酸化チタンの450nmにおける反射率の値が、以下の近似式(1)で得られる反射率Yの値よりも大きいことを特徴とする、請求項6に記載の白色顔料用酸化チタン。
Y=-0.00108X

+0.01931X

-0.28569X+100.00278 (1)
[式(1)中、Xは白色顔料用酸化チタン中のバイオマスシリカ含有量であり、Yは450nmにおける反射率(%)である。]
【請求項8】
前記白色顔料用酸化チタンのLab表色系における粉体色調L値が、以下の近似式(2)で得られるYの値よりも大きいことを特徴とする、請求項6に記載の白色顔料用酸化チタン。
Y=-0.000725X

-0.069820X+97.609116 (2)
[式(2)中、Xは白色顔料用酸化チタン中のバイオマスシリカ含有量であり、YはLab表色系における粉体色調L値である。]
【請求項9】
前記白色顔料用酸化チタン及び煮亜麻仁油を含む塗膜のLab表色系における塗膜色調L値が、以下の近似式(3)で得られるYの値よりも大きいことを特徴とする、請求項6に記載の白色顔料用酸化チタン。
Y=0.00532X

-0.28702X+95.41685 (3)
[式(3)中、Xは白色顔料用酸化チタン中のバイオマスシリカ含有量であり、YはLab表色系における塗膜色調L値である。]
【請求項10】
前記白色顔料用酸化チタンに含まれるMn含有量の値が、以下の近似式(4)で得られるYの値よりも小さいことを特徴とする、請求項6に記載の白色顔料用酸化チタン。
Y=3.7654X (4)
[式(4)中、Xは白色顔料用酸化チタン中のバイオマスシリカ含有量であり、YはMn含有量(ppm)である。]
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩及びその製造方法、並びに当該バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩から生成されるバイオマスシリカで被覆された白色顔料用酸化チタン及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言している。ここで、バイオマス原料は、植物が成長する過程でCO

を吸収するため、廃棄の際に燃焼したとしても全体として地球温暖化の原因となるCO

量が増加しない「カーボンニュートラル」の考え方ができるとされている。そのため、バイオマス原料の有効利用が検討されている。
【0003】
バイオマス原料の一つとして、米を脱穀した際に副生成物として生ずるもみ殻が挙げられる。当該もみ殻には、約20%シリカが含有されており、もみ殻を焼成することでシリカを主成分とするもみ殻灰を得ることができる。さらに、当該もみ殻灰に含まれるシリカを分離することでバイオマスシリカを得ることができる。
【0004】
バイオマス原料から製造されるバイオマスインキが知られているが、従来の石油由来原料と、バイオマス原料は同じものではなく炭素鎖の数が異なるので、従来の石油由来原料から得られるウレタンをバイオマス原料から得られるウレタンに置きかえるだけでは、塗膜の凝集力と相溶性のバランスをとることが難しいとされている。
【0005】
特許文献1には、ケイ酸植物由来のバイオマスを原料とする非晶質シリカの製造方法であって、前記バイオマスを熱分解処理してガス化するガス化ステップと、前記ガス化ステップで生じたバイオマス残渣を焼成処理する焼成ステップと、を含む非晶質シリカの製造方法が記載されている。これによれば、ケイ酸植物由来のバイオマスを原料として、効率的にエネルギー回収するとともに純度の高い高品質なシリカを得ることができる非晶質シリカの製造方法を提供できるとされている。
【0006】
また、特許文献2には、もみ殻灰からのケイ酸塩の調製方法及び当該ケイ酸塩からの沈降シリカの調製方法が記載されている。具体的には、もみ殻灰、水、砂及び水酸化ナトリウムを含む液体混合物をParr型反応器(オートクレーブ)の中に入れて加熱し、約220℃、23barの圧力で3時間保持し、未反応材料を除去することでケイ酸ナトリウム溶液が得られ、当該ケイ酸ナトリウムは、沈降シリカ調製のために使用できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-40861号公報
特表2018-530512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法によりバイオマス原料からシリカを得ることはできるが、得られるシリカにはバイオマス原料由来の不純物元素が多く含まれるため、白色顔料として用いるには不十分であった。
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、バイオマスシリカ原料から、二酸化炭素の排出量削減に寄与するとともに、着色が抑えられたバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩を提供することを目的とするものである。また、当該バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩から生成されるバイオマスシリカにより被覆された白色顔料用酸化チタンを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、バイオマスシリカ原料から得られるバイオマスアルカリ金属ケイ酸塩であって、Si含有量を100000ppmに調整した際のMn含有量が30ppm以下であり、かつP含有量が300ppm以下である、バイオマスアルカリ金属ケイ酸塩を提供することによって解決される。
(【0011】以降は省略されています)

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