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公開番号2024047614
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153205
出願日2022-09-27
発明の名称汚泥回収装置および汚泥回収方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類C02F 11/15 20190101AFI20240401BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】汚泥の回収作業において、汚泥水回収ピットの水を排水する作業時間を短縮することができ、汚泥の液状化をするために汚泥に高圧ジェット水を噴射することなく、汚泥を回収することができる汚泥回収装置を提案する。
【解決手段】汚泥水回収ピットの内部に堆積した汚泥を回収する汚泥回収装置であって、前記汚泥に振動を与えることにより当該汚泥を液状化汚泥にするための加振部と、前記液状化汚泥を回収するための汚泥回収部と、を備えることを特徴とする汚泥回収装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
汚泥水回収ピットの内部に堆積した汚泥を回収する汚泥回収装置であって、
前記汚泥に振動を与えることにより当該汚泥を液状化汚泥にするための加振部と、
前記液状化汚泥を回収するための汚泥回収部と、を備えることを特徴とする汚泥回収装置。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記汚泥回収部が当該汚泥回収部を囲む環状枠体の内部に設置され、前記加振部が前記環状枠体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥回収装置。
【請求項3】
前記加振部の上端に接続され当該加振部を前記汚泥水回収ピットの上方から吊り下げるための第1吊り下げ部と、
前記第1吊り下げ部の上端と係合し前記加振部の吊り下げ位置を調整するための第1調整部と、
前記汚泥回収部の上端に接続され当該汚泥回収部を前記汚泥水回収ピットの上方から吊り下げるための第2吊り下げ部と、
前記第2吊り下げ部の上端と係合し前記汚泥回収部の吊り下げ位置を調整するための第2調整部と、
前記汚泥水回収ピットの内部に存在する汚泥水面と対向して設置され前記第1調整部及び前記第2調整部を支持するための支持部と、を備え、
前記第1調整部及び前記第2調整部は、前記支持部を移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の汚泥回収装置。
【請求項4】
前記汚泥の位置情報と前記汚泥の層厚とを取得するための検知部と、
前記検知部が取得した前記汚泥の位置情報と前記汚泥の層厚に基づいて、前記第1調整部及び前記第2調整部の配置位置を制御する制御部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の汚泥回収装置。
【請求項5】
汚泥水回収ピットの内部に堆積した汚泥を回収する汚泥回収方法であって、
前記汚泥に振動を与えることにより当該汚泥を液状化汚泥にするための加振工程と、
前記液状化汚泥を回収するための汚泥回収工程部と、を含むことを特徴とする汚泥回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥回収装置および汚泥回収方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
工場から排出される排水は、池やピット・ラグーン等の汚泥水回収ピットに一時的に溜め置かれる。一般的に汚泥水回収ピットは、当該汚泥水回収ピットの内部に留め置かれている排水の水位を管理するための水中ポンプを備えている以外は、特段の設備を備えていない。このため、汚泥水回収ピットの内部に排水に含まれる懸濁物質は、長期にわたって、汚泥水回収ピットの内部に留め置かれることによって、当該汚泥水回収ピットの底に汚泥として堆積する。さらに、汚泥水回収ピットの底に堆積した汚泥から硫化水素等の有毒ガスが発生する。また、汚泥水回収ピットの内部に排水に含まれる油脂分は、当該排水の水面に浮いて固化する。
【0003】
汚泥は、工場の廃液処理過程や下水処理場の処理過程などで生じる、有機質の最終生成物が凝集して出来た泥状の固体であるスラッジを含む。汚泥の性質は、当該汚泥を構成する液体、粒子の性質、及び液体中の当該粒子濃度により異なる。
【0004】
このような観点から、従来から、作業者が容易に立ち入れない場所にある池やピット・ラグーン等の汚泥水回収ピットの水底に堆積している汚泥を水抜き・流水堰き止め作業を省略して回収できる汚泥回収装置が提案されている。図5は、従来の汚泥回収作業の概要を示した模式図である。図5に示されるように、従来の汚泥回収ポンプ5を用いて池やピット・ラグーン等の汚泥水回収ピット1の堆積水3の水底に堆積している汚泥2を汚泥回収作業員4が回収・処分する作業は、例えば、以下のような手順(i)~(iii)で実施される。(i)汚泥回収ポンプ5の水を排出する。(ii)汚泥2等に高圧ジェット水噴射作業員7が高圧ジェット水噴射装置8を用いて高圧ジェット水9を噴射して回収物を液状化させる。(iii)パープロ車等の汚泥回収車6が装備するポンプを用いて液状化した回収を吸引する。
【0005】
沈殿池の池底に堆積した汚泥を回収するための汚泥回収方法として、沈殿池の池底に沿って汚泥回収部へ向かう水流を生じさせ、池底に砕石した汚泥を水流に乗せて順送りすることにより汚泥回収部へ導く汚泥回収方法が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された汚泥回収方法は、池底に設置した噴水ノズルを一定方向に噴射することにより、汚泥を汚泥回収部へ移動させて回収している。
【0006】
また、作業者が容易に立ち入れない場所において水抜き・流水堰き止め作業を省略して、少人数で、労力を余り必要とせずに水中に堆積された汚泥を回収することができる汚泥回収装置が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2に記載された汚泥回収装置は、汚泥回収ホースの吸込み口に汚泥切削粉末機が取り付けられ、汚泥回収ホースの吸込み口に滞る汚泥物を払拭しながら汚泥を回収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-152689号公報
特開2017-186843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の技術には、未だ解決すべき以下のような問題があった。すなわち、従来の汚泥回収装置を用いた汚泥回収方法は、汚泥回収装置による汚泥水回収ピットの内部にある排水の排水作業に時間を要する。また、上記汚泥回収方法は、汚泥水回収ピットの内部にある排水の回収後に汚泥を回収する汚泥回収作業において、堆積した汚泥の粘度が高い場合には、汚泥の流動性が悪く汚泥回収ポンプによる当該汚泥の回収が困難となる。このため、上記汚泥回収方法は、高圧ジェット水を用いて、当該高圧ジェット水を汚泥に噴射して汚泥を液状化させながら汚泥回収ポンプに吸引させなければならない。すなわち、上記汚泥回収方法は、高圧ジェット水を用いて当該高圧ジェット水を汚泥に噴射して汚泥を液状化させるための高圧ジェット水噴射用装置を操作するための作業員のみならず、液状化された汚泥を回収するための汚泥回収ポンプを液状化された汚泥に誘導するための作業員が必要となるという問題点を有する。
【0009】
また、特許文献1に記載された汚泥回収方法は、池底に設置した噴水ノズルを汚泥に対して一定方向に噴射するため、当該汚泥を流動・液状化させながら回収部へ汚泥を流動させることができる。このため、特許文献1に記載された汚泥回収方法は、高圧ジェット水を噴射する作業員を必要としない。
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載された汚泥回収方法は、汚泥水回収ピット内に汚泥回収部溝を設置し、当該汚泥回収部溝に汚泥を流動させてから、汚泥回収部溝の底部にある回収口より汚泥を回収する。このため、特許文献1に記載された汚泥回収方法は、汚泥回収部溝及び汚泥回収部溝の底部にある回収口がない汚泥水回収ピットにおいては、汚泥の回収ができないことが想定される。特許文献1に記載された汚泥回収方法は、噴水ノズルの設置及び噴射用の用水が必要となり、汚泥回収のためのコストを要する。
(【0011】以降は省略されています)

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