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公開番号2024068572
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-20
出願番号2022179117
出願日2022-11-08
発明の名称溶液処理装置、および、溶液処理方法
出願人日立造船株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C02F 3/34 20230101AFI20240513BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】溶液を処理する工程で発生する臭気の抑制、および、溶液を処理する工程で得られる脱水汚泥から発生する臭気の抑制に優れた、溶液処理装置、および、溶液処理方法を実現する。
【解決手段】アルカリ処理された汚泥、および、ミネラルが共存する環境下にて、微生物による硝化反応および脱窒素反応によって、処理対象である溶液を処理する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
処理対象である溶液を収容し、当該溶液を微生物による硝化反応および脱窒素反応によって処理して処理液を得る、硝化脱窒素槽と、
上記硝化脱窒素槽から排出された上記処理液に含まれる汚泥をアルカリ処理した後、当該汚泥を上記硝化脱窒素槽へ返送する、アルカリ処理槽と、
上記硝化脱窒素槽にミネラルを投入する、ミネラル投入部と、を備えている、溶液処理装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
上記硝化脱窒素槽内の上記微生物に含まれる好アルカリ性細菌、硫酸還元菌、硫黄酸化細菌、アンモニア酸化細菌、および、亜硝酸酸化細菌からなる群から選択される少なくとも1つを検出する微生物検出部を備えている、請求項1に記載の溶液処理装置。
【請求項3】
上記好アルカリ性細菌は、バシラス(Bacillus)属細菌、マイコバクテリウム(Mycobacterium)属細菌、アセトバクテリウム(Acetobacterium)属細菌、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属細菌、および、クロストリジウム(Clostridium)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記硫酸還元菌は、デスルフォバルブス(Desulfobulbus)属細菌、デスルフォミクロビウム(Desulfomicrobium)属細菌、デスルフォビブリオ(desulfovibrio)属細菌、および、デスルフォモニル(Desulfomonile)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記硫黄酸化細菌は、アロクロマチウム(Allochromatium)属細菌、パラコッカス(Paracoccus)属細菌、および、チオバシラス(Thiobacillus)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記アンモニア酸化細菌は、ニトロソモナス(Nitrosomonas)属細菌、および、ニトロソコッカス(Nitrosococcus)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記亜硝酸酸化細菌は、ニトロスピラ(Nitrospira)属細菌、および、ニトロバクター(Nitrobacter)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項2に記載の溶液処理装置。
【請求項4】
上記ミネラル投入部は、上記アルカリ処理槽から上記硝化脱窒素槽へと返送される上記汚泥へ上記ミネラルを投入するものである、請求項1に記載の溶液処理装置。
【請求項5】
上記硝化脱窒素槽へ収容される前の上記溶液をアルカリ処理する前アルカリ処理槽を備えている、請求項1に記載の溶液処理装置。
【請求項6】
処理対象である溶液を硝化脱窒素槽内に収容し、当該溶液を微生物による硝化反応および脱窒素反応によって処理して処理液を得る、硝化脱窒素反応工程と、
上記硝化脱窒素槽から排出された上記処理液に含まれる汚泥をアルカリ処理槽内でアルカリ処理した後、当該汚泥を上記硝化脱窒素槽へ返送する、アルカリ処理工程と、
上記硝化脱窒素槽にミネラルを投入する、ミネラル投入工程と、を有する、溶液処理方法。
【請求項7】
上記硝化脱窒素槽内の上記微生物に含まれる好アルカリ性細菌、硫酸還元菌、硫黄酸化細菌、アンモニア酸化細菌、および、亜硝酸酸化細菌からなる群から選択される少なくとも1つを検出する微生物検出工程を有する、請求項6に記載の溶液処理方法。
【請求項8】
上記硫酸還元菌は、デスルフォバルブス(Desulfobulbus)属細菌、デスルフォミクロビウム(Desulfomicrobium)属細菌、デスルフォビブリオ(desulfovibrio)属細菌、および、デスルフォモニル(Desulfomonile)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記硫黄酸化細菌は、アロクロマチウム(Allochromatium)属細菌、パラコッカス(Paracoccus)属細菌、および、チオバシラス(Thiobacillus)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記アンモニア酸化細菌は、ニトロソモナス(Nitrosomonas)属細菌、および、ニトロソコッカス(Nitrosococcus)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つであり、
上記亜硝酸酸化細菌は、ニトロスピラ(Nitrospira)属細菌、および、ニトロバクター(Nitrobacter)属細菌からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項7に記載の溶液処理方法。
【請求項9】
上記ミネラル投入工程は、上記アルカリ処理槽から上記硝化脱窒素槽へと返送される上記汚泥へ上記ミネラルを投入する工程である、請求項6に記載の溶液処理方法。
【請求項10】
上記硝化脱窒素槽へ収容される前の上記溶液をアルカリ処理する前アルカリ処理工程を有する、請求項6に記載の溶液処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶液処理装置、および、溶液処理方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
様々な溶液(例えば、排水、下水、し尿、浄化槽汚泥、下水汚泥)に含まれている成分(例えば、アンモニア)は、環境汚染の原因になるため、当該成分を溶液から除去する必要がある。当該成分を除去する技術としては、例えば、微生物を用いる技術が開発されている(例えば、特許文献1~4を参照)。
【0003】
例えば、特許文献1には、微生物を用いた硝化脱窒素法によって汚水を浄化する技術が開示されている。当該技術では、アルカリ剤を用いたアルカリ処理が用いられている。一方、特許文献2~4には、バチルス属細菌によって汚水を浄化する技術が開示されている。当該技術では、ミネラルが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5981096号公報
特許第4759557号公報
特許第4922214号公報
特開2005-295887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術には、溶液を処理する工程で発生する臭気の抑制、および、溶液を処理する工程で得られる脱水汚泥から発生する臭気の抑制という点において、改善の余地がある。
【0006】
本発明の一態様は、溶液を処理する工程で発生する臭気の抑制、および、溶液を処理する工程で得られる脱水汚泥から発生する臭気の抑制に優れた、溶液処理装置、および、溶液処理方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、アルカリ処理された汚泥、および、ミネラルが共存する環境下にて、微生物による硝化反応および脱窒素反応によって、処理対象である溶液を処理すれば、溶液を処理する工程で発生する臭気、および、溶液を処理する工程で得られる脱水汚泥から発生する臭気を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明の一態様は、以下を含む。
【0008】
<1>
処理対象である溶液を収容し、当該溶液を微生物による硝化反応および脱窒素反応によって処理して処理液を得る、硝化脱窒素槽と、
上記硝化脱窒素槽から排出された上記処理液に含まれる汚泥をアルカリ処理した後、当該汚泥を上記硝化脱窒素槽へ返送する、アルカリ処理槽と、
上記硝化脱窒素槽にミネラルを投入する、ミネラル投入部と、を備えている、溶液処理装置。
【0009】
上記構成によれば、硝化脱窒素槽内に、アルカリ処理された汚泥と、ミネラルとが共存する環境が実現される。当該環境では、特定の微生物が優占する菌叢が実現される。その結果、臭気の発生を抑えることができる。より具体的に、例えば、溶液処理装置に備えられている様々な構成(例えば、硝化脱窒素槽、アルカリ処理槽、これら以外の槽)内で発生する臭気、溶液処理装置によって処理された溶液が移送される水槽(例えば、貯留槽)および処理設備からの臭気、および、処理後に得られる脱水汚泥から発生する臭気を抑えることができる。
【0010】
<2>
上記硝化脱窒素槽内の上記微生物に含まれる好アルカリ性細菌、硫酸還元菌、硫黄酸化細菌、アンモニア酸化細菌、および、亜硝酸酸化細菌からなる群から選択される少なくとも1つを検出する微生物検出部を備えている、<1>に記載の溶液処理装置。
(【0011】以降は省略されています)

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