TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024046211
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2022151458
出願日2022-09-22
発明の名称電源逆接保護回路
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類H02J 7/00 20060101AFI20240327BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電源側に負極性のサージ電圧が印加された場合でも、逆接続保護用の半導体素子が降伏状態になることを防止できる電源逆接保護回路を提供する。
【解決手段】電源逆接保護回路11を、モータ1を駆動するインバータ回路2と、インバータ回路2に駆動用電源VBATTを供給するバッテリ9との間に接続する。逆接防止リレー10を、バッテリ9の接続端子とインバータ回路2の電源供給点との間に接続し、素子駆動用電源供給部15は、バッテリ9より生成した電源VRGを、ダイオード14を介して逆接防止リレー10のゲートに供給する。逆接保護部21は、ダイオード14のアノードとバッテリ9の正極が接続される接続端子との間に接続されるトランジスタ18を有し、バッテリ9が逆極性で接続されるとトランジスタ18をオンさせてグランドから接続端子に至る電流経路を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
負荷(1)を駆動する駆動回路(2)と、この駆動回路に駆動用電源を供給する直流電源(9)との間に接続されるもので、
前記直流電源の接続端子と前記駆動回路の電源供給点との間に接続される第1保護用スイッチング素子(10)と、
前記直流電源より生成した素子駆動用電源を、順方向の第1ダイオード(14)を介して前記第1保護用スイッチング素子の駆動端子に供給する素子駆動用電源供給部(15)と、
前記第1ダイオードのアノードと前記接続端子との間に接続される第2保護用スイッチング素子(18)を有し、前記直流電源が逆極性で接続されると前記第2保護用スイッチング素子をオンさせて、グランドから前記接続端子に至る電流経路を形成する逆接保護部(21)と、
前記接続端子と前記駆動端子との間に接続される第1抵抗素子(23)とを備える電源逆接保護回路。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記接続端子と前記駆動端子との間に接続されるコンデンサ(24)を備える請求項1記載の電源逆接保護回路。
【請求項3】
前記接続端子と前記駆動端子との間に接続されるツェナーダイオード(22)を備える請求項2記載の電源逆接保護回路。
【請求項4】
前記接続端子に負極性のサージ電圧が印加されることで前記第1保護用スイッチング素子がターンオンしてから、当該第1保護用スイッチング素子がターンオフするまでの時間をTとすると、時間Tが下記の式に基づいて設定されている
T=C/I×(VDi-Vth-Vf-V
BATT

C:前記コンデンサの容量及び前記第1保護用スイッチング素子の寄生容量
I:前記駆動回路側より前記直流電源側に流れる電流
VDi:前記第1ダイオードのアノード電位
Vth:前記第1保護用スイッチング素子の閾値電圧
Vf:前記第1ダイオードの順方向電圧

BATT
:前記直流電源の電圧
請求項3記載の電源逆接保護回路。
【請求項5】
前記逆接保護部は、グランドと前記第1ダイオードのアノードとの間に接続される第2抵抗素子(16)と、
グランドと、前記第2保護用スイッチング素子の駆動端子との間に接続される順方向の第2ダイオード(19)及び第3抵抗素子(20)の直列回路と、
前記第1ダイオードのアノードと前記第2保護用スイッチング素子との間に接続される順方向の第3ダイオード(17)とを備える請求項1から4の何れか一項に記載の電源逆接保護回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電源の供給対象である装置に直流電源を接続する際に、直流電源の極性を誤った逆接続状態となった場合に、上記装置を構成する回路素子の破損を回避する構成に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、直流電源から通電制御用半導体素子を用いて負荷への通電を制御する通電制御装置に対し、直流電源を接続する際に、電源極性を誤った逆接続状態となった場合に、通電制御用半導体素子の破損を回避する電源逆接保護装置が開示されている。この構成では、逆接保護用半導体素子にゲート抵抗を追加することで、負荷側の電圧が上昇した際にアバランシェ降伏状態になることを回避している。尚、以下で単に「逆接」や「逆接続」と称するものは、直流電源を駆動回路等に接続する際に、電源極性の正負を本来とは逆にした状態で接続することを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-38908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、保護用の半導体素子にPチャネルMOSFETを用いているため、負極性のサージ電圧が印加される等して電源側が負電圧になってしまうと、ソース電圧が閾値電圧以下になりFETがオフすることも想定される。すると、FETのソース-ドレイン間に大きな電圧がかかるため、アバランシェ降伏に至ることが想定される。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源側に負極性のサージ電圧が印加された場合でも、逆接続保護用の半導体素子が降伏状態になることを防止できる電源逆接保護回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の電源逆接保護回路によれば、当該回路は、負荷を駆動する駆動回路と、駆動回路に駆動用電源を供給する直流電源との間に接続される。第1保護用スイッチング素子は、直流電源の接続端子と駆動回路の電源供給点との間に接続され、素子駆動用電源供給部は、直流電源より生成した素子駆動用電源を、順方向の第1ダイオードを介して第1保護用スイッチング素子の駆動端子に供給する。
【0007】
逆接保護部は、第1ダイオードのアノードと接続端子との間に接続される第2保護用スイッチング素子を有し、直流電源が逆極性で接続されると第2保護用スイッチング素子をオンさせて、グランドから前記接続端子に至る電流経路を形成する。直流電源が逆極性で接続される可能性があるのは、直流電源が一旦取り外された状態から、再度接続が行なわれる場合であるから、第1保護用スイッチング素子の駆動端子には電圧が印加されていない。接続端子と駆動端子との間には、第1抵抗素子が接続されているので、両端子は同電位となり、第1保護用スイッチング素子はオフ状態になる。したがって、駆動回路は直流電源より遮断されて保護される。
【0008】
一方、直流電源が正常に接続されていれば、第1保護用スイッチング素子の駆動端子には、素子駆動用電源供給部によって素子駆動用電源が供給されるので、第1保護用スイッチング素子はオンしている。この状態から、直流電源の正極側に負極性のサージ電圧が印加されると、第1保護用スイッチング素子の駆動端子には素子駆動用電源が供給されなくなるが、その時点で充電されている電荷によって第1保護用スイッチング素子はオンする。そして、接続端子の電位が負側に大きく低下するので、充電されている電荷が第1抵抗素子を介して放電され、閾値電圧を下回るまでは、そのオン状態が維持される。これにより、第1保護用スイッチング素子の導通端子間、つまり、直流電源の接続端子と駆動回路の電源供給点との間に高い電圧が印加されることは回避され、第1保護用スイッチング素子を保護することができる。
【0009】
請求項2記載の電源逆接保護回路によれば、接続端子と駆動端子との間にコンデンサを接続するので、コンデンサにも充電されている電荷によって、第1保護用スイッチング素子のオン状態をより長く維持させることができる。
【0010】
請求項3記載の電源逆接保護回路によれば、接続端子と駆動端子との間にツェナーダイオードを接続するので、負極性のサージ電圧が印加されて、接続端子の電位が大きく低下した場合にツェナーダイオードが動作すれば、接続端子と駆動端子との間がツェナー電圧になる。これにより、第1保護用スイッチング素子をより確実に保護できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
2軸モーター
8日前
ニデック株式会社
モータ
23日前
個人
バッテリーの補助装置
16日前
ヨツギ株式会社
鳥害防止具
24日前
株式会社プロテリアル
リニアモータ
24日前
個人
磁力のみを動力とするモーター
17日前
株式会社ターネラ
発電蓄電装置
29日前
株式会社アイドゥス企画
モータシリンダ
23日前
豊田合成株式会社
送電装置
26日前
日産自動車株式会社
発電装置
16日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
2日前
オムロン株式会社
電力変換装置
9日前
株式会社ミツバ
回転電機
16日前
株式会社ミツバ
回転電機
3日前
株式会社ミツバ
回転電機
16日前
富士電機株式会社
電力変換装置
4日前
ブラザー工業株式会社
制御装置
23日前
株式会社ミツバ
制動装置
9日前
個人
非対称鏡像力駆動型の静電発電機
4日前
ヴィガラクス株式会社
電気供給システム
10日前
矢崎総業株式会社
電源装置
25日前
住友電装株式会社
ワイヤハーネス
24日前
株式会社ダイヘン
双方向コンバータ
3日前
ニチコン株式会社
電源装置
16日前
個人
超電導ロータリー式発電原動機
9日前
矢崎総業株式会社
電気接続箱
10日前
富士電機株式会社
半導体モジュール
9日前
大阪瓦斯株式会社
電力調達装置
23日前
株式会社アイシン
熱電発電装置
24日前
株式会社日立製作所
電気機器
16日前
株式会社デンソー
電力変換装置
10日前
トヨタ紡織株式会社
ロータの製造方法
17日前
株式会社日立製作所
電気機器
16日前
株式会社デンソー
電力変換装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
駆動装置
10日前
ニデック株式会社
駆動装置
23日前
続きを見る